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オンラインで東南アジア短期留学を体験 「Tokyo Tech-AYSEAS 2022 Online」 開催報告

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東京工業大学の学生と東南アジアの大学生をつなぐ「Tokyo Tech-AYSEAS(東工大・アジア理工系学生派遣交流プログラム)2022」が8月29日~9月6日に開催されました。本プログラムは本来、東工大生が東南アジアの国に赴き、現地・近隣諸国の大学生とともに、施設見学、ディスカッション、最終プレゼンテーションを行う10日間の海外派遣プログラムです。2022年度は2021年に引き続きオンラインでの開催となり、東工大生13名、東南アジアのAYSEASメンバー大学からは29名が参加し、交流を深めました。なお、AYSEASはAsia Young Scientist and Engineer Advanced Study Programの略語です。

全員で記念撮影

全員で記念撮影

事前学習

本プログラム開催にあたり、東工大の参加学生は7月に3回の事前学習に参加しました。

事前学習1:オリエンテーション

工学院システム制御系 中島求教授(AYSEAS部会主査)

本プログラムの目標についての説明のあと、参加者同士がお互いのことを紹介する他己紹介をしてアイスブレイクを行いました。また、国際交流プログラムへの参加経験がない参加者が多いため、英語でのディスカッションとプレゼンテーションのコツについて学びました。

事前学習2:アジアと日本

リベラルアーツ研究教育院 中島岳志教授

日本の政治史、第2次世界大戦後の世界史の観点から、日本とアジア諸国の関係性について、安定した平和を築いているヨーロッパを手本に、アジアとしてのまとまりを考察しました。

事前学習3:英語ディスカッション練習

リーダーシップ教育院・リベラルアーツ研究教育院 小泉勇人准教授

ディスカッションに主体的に参加するために、失敗を恐れないことや、議論を主導し、また質問をするために使えるフレーズを学びました。

プログラム内容

Tokyo Tech-AYSEAS 2022は、多彩な講師による講義とグループディスカッション、最終プレゼンテーションによって成り立っています。今年度は以下のような内容で開催しました。

8月29日

午前/開会式、講義:工学院システム制御系 中島求教授
午後/アイスブレイキングセッション

8月30日

午前/グループディスカッション
午後/講義:株式会社Jij 代表取締役 山城悠氏

8月31日

午前/講義:ホーチミン市工科大学 港湾・海岸工学科 リ・チュアン・アン博士
午後/グループディスカッション

9月1日

午前/講義:ダイバーズ・クリーン・アクション 共同創始者 スィエテニア・プスパ・レスタニ氏
午後/グループディスカッション

9月2日

午前/ケーススタディ:P&Gイノベーション合同会社 シニア・サイエンティスト 瀬川縁氏
午後/グループディスカッション

9月5日

午前/東工大バーチャルキャンパスツアー
午後/グループディスカッション

9月6日

午前/最終プレゼンテーション練習
午後/最終プレゼンテーション、修了式

グループディスカッションを楽しむ参加者

グループディスカッションを楽しむ参加者

最終プレゼンテーションは、「企業、NGOの設立、または新しい製品・サービスを考案し、それについてプレゼンしなさい」をテーマに発表が行われました。
参加者の投票の結果、グループEが1位に選ばれました。

各グループの最終プレゼンテーション発表内容

  • グループA:ボランティア・アプリ-MUSKE-TEER
  • グループB:自然災害の正確な予測と予測手法の開発コスト
  • グループC:マスクのリユースという革新的な方法
  • グループD:スマート・シティとプライバシー
  • グループE:健康状態の改善と過剰な人口増加
  • グループF:持続可能な家

AYSEAS 2022参加大学

  • 日本:東京工業大学
  • インドネシア:バンドン工科大学
  • タイ:チュラーロンコーン大学、カセサート大学、キングモンクット工科大学ラカバン校
  • フィリピン:デラサール大学、フィリピン大学ディリマン校
  • ベトナム:ハノイ工科大学、ベトナム国家大学ホーチミン市校工科大学

参加学生の体験談

永沼乃恵さん(環境・社会理工学院 学士課程1年)

大学で留学生と交流するうちにアジアの文化について興味を持ち、もっとアジアについて知り、交流したいと思ったことをきっかけにこのプログラムに応募しました。
AYSEASのプログラムでは主に、英語の講義を受け、そこで学んだことなどを生かして最終日のプレゼンテーションに向けたグループディスカッションを行っていきました。
お聞きした講義はどれも、これからの大学生活に影響を与えるような面白いものばかりでした。NGOの創設者やアジアの大学の教授、研究者による講義など、講師の方々の国やバックグラウンドが実に多様で、これまで受講してきた講義とはかなり異なるものでした。日本に生活しているとなかなか気づくことができないような、他の国で起こっている異常気象などの社会問題について知ることができ、これから自分がどのように学び、働き、社会に貢献していくのかを考えるきっかけとなりました。
グループディスカッションは、英語力の向上につながったとともに、完璧な英語を話そうとするよりも、相手を理解してお互いに良いコミュニケーションを取ろうとすることが大切だということを改めて学ぶことができました。
プログラムを通じアジアの学生の熱意に触れ、自分自身もこのプログラムから少しでも多くのことを学び、楽しもうというという積極的な姿勢で挑みました。オンラインでの開催となりましたが、講義や発表の最中にリアクション機能やチャット機能を用いて質問や反応をして、積極的に参加・交流することができました。
講義やディスカッションのほかに、他のメンバーと一緒に過ごす時間も楽しかったです。週末にパーティを企画し、集まって雑談やゲームをして盛り上がりました。年齢も国籍も経歴も全く違う人たちと話すことで、他の国の文化や、今まで気づかなかった自分の国の新しい一面に気づくことができました。
このような貴重な機会をいただき、どうもありがとうございました。

中川元気さん(物質理工学院 学士課程1年)

私は海外に住んでいた経験があり、将来海外で仕事をすることも選択肢の1つに入っていましたが、このプログラムへの参加の前はコミュニケーション能力や、プレゼン能力などの自己表現力があまり高くありませんでした。また、世界を引っ張っていくような仕事についても詳しく知らず、あまりどんな仕事なのかイメージができていませんでした。AYSEASは、世界を引っ張っていく人々による様々な講義を聞き、そこから学ぶと同時に、ディスカッションやプレゼンを行い、アジアへの理解をさらに深めていくようなプログラムです。私はこのAYSEASに参加したことによって、コミュニケーション能力やプレゼン能力が高まり、世界を引っ張っていくような人の仕事の様子なども知ることができました。さらに、海外の友達をたくさん作ることができました。これによってさまざまな文化を理解し、それを受け入れるという国際社会で活躍するための基本的な能力が身につきました。このプログラムでの経験を生かして、将来の世界を舞台にした仕事や研究に取り組んでいきたいと思えるようなものでした。

フェブリナ・ヴィエナ・ソウリサさん(ベトナム国家大学ホーチミン市校工科大学 修士課程2年)

私は、日本でのインターンシップを計画していましたが、パンデミックのために完了することができませんでした。それ以来、さまざまな国、特にASEAN諸国と日本から来る人々のさまざまな視点から、より多くの知識と見識を得ることができる同様の機会を探していました。その後、仲間からTokyo Tech-AYSEASについて教えてもらいました。ネットで詳しく調べてみると、これこそ私が求めていた機会だとすぐに分かりました。
最初は、もっと堅苦しくて真面目な雰囲気かと思っていました。しかし、そうではありませんでした。講師は皆、フレンドリーで親切でした。誰もが自分の好奇心を表現し、自由に議論することができました。トピックは多岐にわたり、興味深いものでした。技術、実装、協働、そして特定の問題に焦点をあて、コミュニティに貢献するために知識をどのように適用するかなどです。さらに、参加者と一緒にケーススタディに取り組み、さまざまなアプローチを学びながら研究開発部門の働き方を体験することは楽しい経験でした。講師の皆さん、素晴らしい洞察に満ちたプレゼンをありがとうございました。
もう1つ、私の期待を超えていたのは、参加者全員の交流とコミュニケーションです。私のチームメイトは、みんなとても親切で面白い人たちでした。プログラム初日には参加者が自分の出身国を紹介したのですが、自分の出身国であるインドネシア人参加者と連絡を取り、国の紹介を計画するのはとても楽しい時間でした。また、ホーチミン市校工科大学やハノイ工科大学の他のベトナム人学生、フィリピン、日本、タイ、ミャンマー、中国、モンゴルからの留学生と知り合う機会もありました。私の所属していたグループAの仲間は、最終プレゼンテーションのためのグループディスカッションで、とても積極的で協力的でした。チームメイトのトミー、ソン、リュウ、ノエ、ジュリア、エバにエールを送ります。
週末のパーティでは、参加者とその文化についてもっと知ることができました。ゲームをしたり、いろいろな話題でおしゃべりをしたり。全てが思い出深く、刺激的でした。知識を得るだけでなく、みんなと交流しながら、自分も頑張ろうという気持ちになりました。
このような機会を与えてくださったことに感謝し、皆さんに直接お会いできることを楽しみにしています。東工大AYSEASチームの皆さん、ありがとうございました。

週末に自主的に行われたパーティに集う学生たち

週末に自主的に行われたパーティに集う学生たち

お問い合わせ先

学務部 留学生交流課

Email ayseas@jim.titech.ac.jp

Tel 03-5734-3433


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