東京工業大学と大連理工大学(中国)は、12月3日に「先端材料に関するワークショップ2022(Joint Workshop on Advanced Materials 2022)」をオンラインで開催しました。本ワークショップは、海外特定大学転入学制度など特徴的な大学間協定・交流関係にある両大学の年次大会であり、2022年は大連理工大学の主催で開催されました。大連理工大学の主会場とオンラインを合わせて、両大学から約70人が参加しました。
始めに大連理工大学材料科学与工程学院長の黄明亮(ファン・ミンリャンMingliang Huang)教授が、両大学の交流の歴史や、大連理工大学に設置の日本語コース、ならびに、両大学に関係する著名な卒業生について紹介しました。次に、本学物質理工学院長の関口秀俊教授が、金属関係研究室を中心とした長い交流の歴史について紹介し、今後のさらなる交流活動の発展を祈念して開式を宣言しました。
午前のセッションでは、物質理工学院 材料系の小林覚准教授の講演「高Crフェライト鋼のクリープ強度に及ぼすFe2Hf微細析出粒子の効果(Effects of Fe2Hf Fine Precipitate Particles on Creep Strength in High Cr Ferritic Steels)」を皮切りに、金属材料を主にテーマとしたプレゼンテーションと活発な議論が行われました。
午後のセッションでは、冒頭に“Ceremony of Outstanding Contribution Award”と題し表彰式が行われました。本学物質理工学院 材料系の須佐匡裕教授と中村吉男教授に対して、両大学の材料関係学院の交流に多大なる貢献と、海外特定大学転入学制度の創設、共同学部教育プログラムの発足と運営への尽力とともに、大連理工大学の学生を数多く研究室に受け入れ、多くの卒業生を送り出したことに大連理工大学から「傑出教師」の称号が授与されました。
また、本学科学技術創成研究院のチャン・ツォーフー(Tso-Fu Mark Chang)准教授の講演「原子からナノスケール構造的ヘテロ材料によるバイオセンサーにおける触媒電極の構築(Atomic to Nano Scale Structuring of Heterogenous Materials as Catalytic Electrodes in Biosensors)」を皮切りに、金属材料を主にテーマとしたプレゼンテーションと活発な議論が行われました。
閉会にあたり、大連理工大学の雷明凱(ライ・ミンカイMingkai Lei)教授からあいさつがあり、「来年は必ず対面で実施しよう!」という力強い言葉とともに、ワークショップは幕を閉じました。
- 益学長が大連理工大学の創立70周年記念式典と世界大学学長フォーラムに出席|東工大ニュース
- 大連理工大学グオ・ドンミン学長が東工大を訪問|東工大ニュース
- 物質理工学院 材料系
- 科学技術創成研究院(IIR)
- 大連理工大学