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事業構想を競うコンテスト「第2回工学院サステナビリティ・チャレンジ」を実施

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東京工業大学工学院は9月3日、10月8日、11月26日の3日間にわたり「第2回工学院サステナビリティ・チャレンジ(E×S Challenge)」を開催し、12月22日に表彰式を行いました。
工学院E×S Challengeは2021年度から開始し、学生や若手研究者がエンジニアリング(E: Engineering)を生かした持続可能社会(S: Sustainable Society)の実現を目指す事業構想を競うものです。第2回目となる2022年度は東工大工学院の学生ら7グループに加え、台湾の大学に所属する学生ら5グループも参加し、合わせて12グループによる国際的なコンテストとなりました。

E×S Challenge LAUNCH表彰式

E×S Challenge LAUNCH表彰式

9月3日には、エントリーした12グループが3分間の英語プレゼンテーションで競うPITCH(ピッチ)コンテストを行いました。その後、12グループを5グループに再編成し、中間発表会であるSTORM(ストーム)を10月8日に実施しました。アイデアと実現性の飛躍的進化を目指すSTORMでは、5グループのうち4グループが台湾と日本のメンバーを含む国際的なグループとなりました。初対面のメンバーと慣れない間柄で議論を進める過程では、株式会社野村総合研究所コンサルティング事業本部の戦略コンサルタントの方々による手厚いサポートを受けながら、共に事業構想を練り、潜在的な競合企業やクライアントと想定される実務家へのアイデアを繰り返し討議し、実現可能で社会課題を解決する事業プランを目指しました。11月26日のLAUNCHコンテストはオンラインで配信され、学内外から参加した多くの視聴者を前に、各グループによる技術に裏付けられた事業構想プレゼンテーションが繰り広げられました。これに対し、実際に持続可能ビジネスで成功しているインド人起業家なども参加した国際的な審査委員会が審査を行いました。

白内障の治療方法に関する提案が高く評価され、国立台湾大学工学院医学工程学系のウー・ユィエフォン(Wu Yueh-Feng)さんをリーダーに、東工大工学院 情報通信系のヤン・イーチャオ(Yang Yuqiao)さん(博士後期課程2年)をサブリーダーとするグループが優勝しました。同グループは「第2回工学院E×S Challenge Award」を受賞すると共に、工学院教育基金より開発資金として100万円を受け取りました。

工学院E×S Challenge Award受賞グループ(日本メンバー)

工学院E×S Challenge Award受賞グループ(日本メンバー)

工学院E×S Challenge Award受賞グループ(台湾メンバー)

工学院E×S Challenge Award受賞グループ(台湾メンバー)

また、マイクロン財団から理工系の女性がリーダーの最優秀グループに贈られるMicron LAUNCH Awardは、工学院 経営工学系のチェン・イン(Chen Ying)さん(博士後期課程1年)をリーダーとするグループに贈呈され、開発資金30万円が授与されました。このグループは、3次元仮想空間を活用した教育システムの提案を行いました。

Micron LAUNCH Award受賞グループ

Micron LAUNCH Award受賞グループ

各グループはそれぞれのアイデアをこの審査会で終わらせることなく、今後は学内資源に加えて企業や投資家の支援も受けながら、実現に向けた進化を目指していきます。2023年度以降の工学院E×S Challengeは、さらに進化し工夫を凝らし、門戸を全学および海外にも広げて実施をするよう計画中です。実行委員会ではより多くの現役学生、またはこれから東工大の学士課程や修士課程に入学する学生が「工学院E×S Challenge」で自分のアイデアの持つ可能性にチャレンジをすることを期待しています。

工学院E×S Challenge Award受賞グループからのコメント

※英語のコメントを翻訳

リーダーのウー・ユィエフォンさんのコメント

東工大がこのコンテストを開催し、台湾チームの参加を認めてくれたことに心から感謝しています。このコンテストは、PITCH、STORM、LAUNCHの3つのステージがあり、プレゼンテーション、市場分析、未解決問題の探索、解決策の発見など、多様な能力を高めることができました。革新的な起業に興味のある方に勧めたいです。今回のコンテストでは、STORMが最も難しいステージでした。なぜなら、2つの独立したグループを統合して新しい方向性を模索するミッションは、当初不可能に感じられたからです。幸いなことに、メンターのお2人が、お忙しい中で私たちのために時間を割いてくださったおかげで、困難を乗り越えることができました。特に、同じチームのヤンさんはコミュニケーション能力が高く、責任感が強いので、協力し合ってスムーズにプロジェクトを完成させることができ、感謝しています。このコンテストで学んだこれらのスキルと審査委員会からの評価を得て、私は、白内障の人々に幸福をもたらし、失明を防ぐために、このプロジェクトで大きな努力をし続けることを確信しています。

サブリーダーのヤン・イーチャオさんのコメント

今年のE×Sチャレンジでとても素晴らしい時間を過ごしました。大会中は台湾のチームと組むことができました。チームメイトやメンターと多くの議論を交わし、たくさんの助言を受けました。私の博士後期課程での研究は医療用AIに関するものです。このチャレンジは、私たちの研究を実世界に応用するための指針を与えてくれました。自分たちの研究や技術をビジネスの観点から考え、産業界のプロフェッショナルからアドバイスをもらうことができます。最初のアイデアから最終的な立ち上げ段階のプレゼンテーションまで、私たちのソリューションの将来的な可能性と、計画達成のための実践的なステップを組み合わせました。野村総合研究所のメンターからの支援や審査員からのアドバイスを受けながら、私たちのチームと台湾のチームから強みを引き出し始め、ついに突破することができました。このコンペティションに参加したことは、他では得られない経験です。

Micron LAUNCH Award受賞グループからのコメント

※英語のコメントを翻訳

リーダーのチェン・インさんのコメント

この度は、Micron LAUNCH Awardを受賞し、大変嬉しく思います。COVID-19は、世界中のあらゆる人々の生活に大きな変化をもたらしていますが、教育も例外ではありません。STEM分野の学生にとって、オンライン教育による実験の未完了は、学習効果を大きく低下させることを意味します。私たちの製品であるMetaLABは、メタバースの概念とVR技術を組み合わせることで、STEMの学生がオンラインで実験に没頭することを可能にします。私たちの世代は、テクノロジーがもたらす無限の可能性を目の当たりにしてきました。
VRとAI技術によって、メタ・ユニバースは私たちの目の前にあるようです。私たちのチームにこのようなソフトウェアと技術を見せる機会を与えてくれたE×S Challengeに感謝します。メンターや教授陣の指導のもと、ビジネスモデルについてさらに検討し、次のステップに進もうとしています。持続可能な開発目標は、私たち一人ひとりの世代の責任であり、近い将来、テクノロジーが私たちの生活をより良くしてくれることを願っています。

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工学院 ―新たな産業と文明を拓く学問―
2016年4月に発足した工学院について紹介します。

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お問い合わせ先

工学院E×S実行委員会

Email exs-challenge@jim.titech.ac.jp


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