東京工業大学 生命理工学院と港区立みなと科学館は、小学生向け科学教室「植物の網の目構造を探そう」を1月8日に開催しました。本イベントはみなと科学館の実験室で対面とZoom配信も行うハイブリッド形式をとりました。全国の小学4年生から6年生の親子を対象とし、対面11組、オンライン12組が参加しました。オンライン参加者には事前に実験工作キットが郵送されました。
始めに、浜口幸久名誉教授が植物の構造について講義を行いました。葉の網の目構造である葉脈にはいろいろなパターンがあり、ヘチマやホオズキのように果実やそれを包むガクも網の目構造が見られることを説明しました。また、初めての試みとして、葉の水分吸収を可視化するコンピューターシミュレーションを紹介し、葉脈の分枝数が多く複雑であるほど、水分が葉の隅々まで速く到達できることを確認しました。
実験では、参加者はスタッフから対面とオンラインのそれぞれで実験のサポートを受けながら、薄い葉の葉脈は太陽にかざしたり、蛍光色素を吸収させてブラックライトを当てたりして観察をしました。厚い葉はあらかじめ薬品処理がされていたので、葉肉を優しく除去して葉脈標本(スケルトンリーフ)を作成し、ラミネートパウチ(透明のフィルムで挟み込み、圧着する加工)した栞を作製し持ち帰りました。
参加者からのコメント
- 図鑑で葉脈を見たことはあったが、実際に取り出す作業は初めてで楽しかった。
- 葉が水を吸い上げる速さが思っていたよりも速かった。
- コンピューターシミュレーションの意義について印象に残った。
コメントとともに、オンライン参加者からも蛍光された葉や作製した栞の写真が寄せられました。
本イベントは、東京工業大学と港区との基本協定に基づき、本学生命理工学院の名誉教授、OB/OGらの支援によって開催されました。また、東工大基金事業のサポートを受けています。