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メルボルン大学との遠隔交流プログラムBIRDを2022年度も開催 持続可能な“食”のためのテクノロジーついて議論

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2月10日から2月20日までの平日7日間、東京工業大学とオーストラリア・メルボルン大学のウインタープログラム「Bringing Ideas in Remote Discussion(BIRD)」をオンラインで開催しました。
ウインタープログラムは、本学の協定校であるメルボルン大学をはじめオセアニア地域周辺の大学から留学生を受け入れるプログラムとして開始しました。2020年度からは「BIRD(アイデアが飛び交う遠隔議論)」として、メルボルン大学生と東工大生のリモートでの学生交流プログラムを実施しています。
2022年度は東工大から学士課程7人、メルボルン大学から学部生14人が参加し、「持続可能な食のためのテクノロジー」というテーマで4チームに分かれアイデアを持ち寄り、最終日にそれぞれのチームで成果発表を行いました。

2022年度のBIRDは、1.東工大生を対象とした事前学習、2.サイトビジットとしてキユーピー株式会社への企業見学、3.東工大とメルボルン大学の教員によるテーマに関連した講義、4.参加学生によるチームワークとその成果発表の4パートで行いました。
2021年度から大きく異なる点は、企業見学としてキユーピー株式会社の見学施設マヨテラス(東京都調布市)を訪問したことです。メルボルン大学の学生はオンラインで見学し、社会における「持続可能な食とエンジニアリング」への企業の取り組みを学びました。

キユーピー株式会社の施設を見学した東工大生たち

キユーピー株式会社の施設を見学した東工大生たち

講義パートでは、「持続可能な食のためのエンジニアリング」の専門的な知識を習得するためメルボルン大学のサンドラ・ケンテッシュ教授による「ケミカルエンジニアリング」、本学科学技術創成研究院 ゼロカーボンエネルギー研究所の赤塚洋准教授による「真空技術の基礎と食品加工への応用」、本学リベラルアーツ研究教育院の高橋将記准教授による「時間栄養学」のオンライン講義を受講し、持続可能な食の実現に向けて、エンジニアリングの多様な学術的視点があることを学びました。

プログラム後半は、学生21人が4つのテーマでチームに分かれ、講義で学んだことをふまえながら「持続可能な食」のための技術の発明を試みました。チームごとの活動では大学院課程の6人のティーチング・アシスタント(TA)が進行役となり、初対面の学生同士でも打ち解けられるようリーダーシップを発揮したほか、文化交流の時間には大学キャンパスや街の様子を紹介しあったり、歌の得意な学生が中心となり日本の歌を皆で歌ったりと、楽しい時間を過ごしました。

7日間のプログラムを締めくくる最終日には、それぞれのチームごとに「ロボットと持続可能な食」、「都市型地産地消の街づくり」、「エネルギー問題の解決を意識したトマト栽培」、「AI技術とフードロス軽減」という題目の成果発表を行い活発な質疑応答も続きました。参加学生全員にはプログラム修了証書が授与され、国境を超えて友情を育み社会的課題の解決にアイデアを出し合えた達成感につつまれプログラムが終了しました。

チーム「Hirameki Hotpot」の発表:Decarbonizing energy usage in intensive tomato production
チーム「Hirameki Hotpot」の発表:Decarbonizing energy usage in intensive tomato production

チーム「AI technology」の発表:Tackle serious food waste issue in Japan and AU
チーム「AI technology」の発表:Tackle serious food waste issue in Japan and AU

チーム「Kewpie Kids」の発表:Local Community / Architectural Development for Sustainable Food
チーム「Kewpie Kids」の発表:Local Community / Architectural Development for Sustainable Food

チーム「Robotic Grape」の発表:Sensor-based robotic food quality detection system
チーム「Robotic Grape」の発表:Sensor-based robotic food quality detection system

参加学生の声

バヤルサイカン・オノンさん(工学院電気電子系 学士課程3年)

東京工業大学とメルボルン大学の教員による講義を通して、食品産業について、また現在の革新的な技術によって食品生産と農業プロセスがどのように改善されるのかについて学びました。キユーピーへの訪問を通して、その歴史や食品プロセスについてより深く知ることができました。また、そこで働く人たちに直接質問することができる貴重な機会もありました。
数日間という短い期間ではありましたが、このプログラムは一生の思い出になりました。和やかな雰囲気の中、東工大生やメルボルン大学の学生と議論し、学ぶことができたのは、とても良い経験でしたし、このプログラムのおかげで、食のサステナビリティについて理解を深めることができました。

オーナー・クラークさん(メルボルン大学 獣医学部農学研究科 学士課程4年)

東京工業大学とのBIRDプログラムは、私にとって本当に興味深く、刺激的でした。持続可能な食料をめぐる議論や、AI、デザイン、建築、エネルギー、エンジニアリングなどの異なる分野が、食料をより持続可能にするためにどのように貢献できるかを知ることができました。TAの皆さんや川島佐保先生(国際教育推進機構)は、博識で優しく、親切でした。このプログラムは、持続可能な食品開発に関する人々の考えを学び合うだけでなく、私たちの異なる文化についても学ぶことができる素晴らしいプログラムでした。新しい出会いの機会をありがとうございました。

シャノン・リムパティヤゴーンさん(メルボルン大学 獣医学部農学研究科 修士課程2年)

このプログラムでは講義だけでなく、グループワークのセッションもあります。私たちのグループワークは、持続可能な食のためのロボティクスというテーマで、センサーを用いたロボットによる食の品質検出システムを提案しました。講義や他の学生たちと一緒に学ぶことで、視野を広げることができました。皆の革新的なアイデアで持続可能な開発を行うことは、目からうろこが落ちるような経験でした。このプログラムに参加できたことに感謝しています。また、東工大生とのつながりや新しい出会いがあったことも本当によかったです。

リアンリ・リンさん(メルボルン大学 獣医学部農学研究科 修士課程1年)

持続可能な食のための技術に対する私の情熱を、東京工業大学とメルボルン大学の志を同じくする仲間たちと共有するために、この素晴らしいプログラムに参加できたことを嬉しく思っています。このプログラムは、個人的にも仕事をする上でも、学び、成長するための素晴らしい機会でした。講義はとても刺激的で、食品加工や栄養科学における最先端の技術を駆使して、持続可能な生産のための新しい道を示してくれました。また、現地視察では、キユーピー株式会社の生産における高い水準と環境意識にとても感銘を受けました。先生方とTAの皆さんは、ダイナミックで情熱的、楽しくて、とても魅力的で、多くの興味深いグループディスカッションや最終プレゼンテーションを円滑に進めてくれました。このプログラムは、異なるバックグラウンドを持つ学生たちが、将来の持続可能な生産のあり方についてアイデアを共有する素晴らしい機会となっており、私はその一瞬一瞬を楽しむことができました。このような素晴らしいプログラムを提供するために尽力されたすべての方々に感謝の意を表します。

お問い合わせ先

留学生交流課 交流推進第3グループ

Email winter.program@jim.titech.ac.jp


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