7月3日~7日、東京工業大学学生支援センター未来人材育成部門と学務部学生支援課支援企画グループは、一般社団法人蔵前工業会の協力の下、本学学生を主体として「第3回Taki Plaza講演会 MOVIES IN TAKI~科学技術の未来と映画~」をHisao & Hiroko Taki Plaza(以下Taki Plaza)にて開催しました。
本イベントは、本学卒業生の株式会社ぐるなび取締役会長・創業者の滝久雄氏の支援を受けて立ち上げた、Taki Plazaを拠点に活動する東工大生を応援する「未来人材応援プロジェクト」の一環として企画されたものです。
上映プログラム
7月3日:『ベイマックス』ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
7月6日:『レディ・プレイヤー1』ワーナー・ブラザース
7月7日:『ガタカ』コロンビア ピクチャーズ
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- すべて音声:英語、字幕:日本語で上演
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すべて音声:英語、字幕:日本語で上演
本イベントでは、「科学技術の未来と映画」をテーマとして、国際的に高い評価を得ている作品をTaki Plazaの大画面モニターを使って上映しました。また、リベラルアーツ研究教育院 小泉勇人准教授による映画の解説や、映画を観ながら楽しんでもらうためのポップコーンとドリンクのプレゼント(先着50人)、テーマに即したクイズも企画するなど、参加学生の交流を促し、より楽しめるように工夫しました。
各回の上映前には、プロジェクトの学生運営メンバーである学士課程4年の柳瀬梨紗子さんと学士課程3年のキム・ナムギョンさんが日本語と英語で開会宣言をし、続いて小泉准教授が作品の見どころを紹介しました。7日の映画『ガタカ』の際は、「この映画は何度も夜空を見上げる印象的なシーンがあり、七夕の今日、鑑賞することに大変価値がある」という説明があり、学生たちの作品への期待がより一層高まりました。
上映中は、ポップコーンを片手にドリンクを飲みながら観る人、友人と静かに談笑しながら観る人、真剣な表情で観る人など、それぞれのスタイルで映画を楽しみ、上映後は小泉准教授の作品解説に耳を傾けました。
小泉准教授の作品解説
『ベイマックス』では内容の解説だけでなく、原作は本国アメリカでも知名度の低いマーベルコミックだったという話にも触れ、お薦めの関連作品として同じマーベルスタジオ製作の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』についての丁寧な紹介もありました。
『レディ・プレイヤー1』では、ラスト付近の重要なシーンである「仮想現実の中だけで光る“エッグ”が現実世界でも光を帯びる」演出意図や、演者の演技・気持ち・表情などについての細かな解説がありました。
『ガタカ』では、さまざまな映像表現の解説だけでなく、NASAによって「最も現実味のあるSF映画」の1位に認定された話も披露し、映画評論家Roger Ebert(ロジャー・イーバート)が発した「親というのは、完璧な子供が生まれるように遺伝子操作を希望するものなのか?遺伝子のサイコロを振って生まれてきた子供を育てていく方に賭けるものなのか?どんな車でも選べる状況下で、ランダムに1台の車を選ぶ勇気がある人はどのくらいいるだろうか?」という問いを、参加者に投げかけました。
豊富な知識による分かりやすい解説は、参加者の作品に対する理解を深め、さらに関連作品への新たな興味を抱かせました。
イベントに参加した学生からは、「Taki Plazaの大きな画面で映画を観るという憧れが現実になって楽しかった。先生の解説も興味深かった」、「字幕を追いながら耳に入る英語に、こんな和訳がつくのかと分かって楽しめた」など、さまざまな感想が寄せられました。
「Taki Plaza講演会」は、今後もより多くの人たちが交流できる場となるよう、継続的に開催していく予定です。
未来人材応援プロジェクト 学生運営メンバーのコメント
柳瀬梨紗子さん(環境・社会理工学院 融合理工学系 学士課程4年)
夢に見てきたTaki Plazaでの映画鑑賞を実現でき、大変うれしく思います。本イベントは、「学生がゆるく・楽しく・実りある時間を過ごせる機会をつくりたい」という想いから「科学技術の未来と映画」というテーマで企画しました。
作品はどれも非常に見応えがあり、鑑賞を通して私自身も多くの学びが得られたと考えています。また上映する映画の選定だけでなく、内容に関するクイズや小泉先生による解説など、参加者の皆さまに、より充実した時間を過ごしていただけるよう工夫を凝らしました。
日頃から学生に親しまれているTaki Plazaで、このような非日常的なイベントを開催できたことは、非常に大きな意味があると考えています。Taki Plazaがより多くの学生の活動拠点となるよう今後もさまざまな企画を考えていきますので、引き続きご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
また企画運営のサポートをしてくださった教職員の皆さまのおかげで、イベントを無事成功させることができました。本当にありがとうございました。
キム・ナムギョンさん(物質理工学院 材料系 学士課程3年)
いつも、地下2階のモニターに映画を上映して友達と観たいと考えていたので、「MOVIES IN TAKI」で実現できてうれしく思います。
今回は多くの映画が記載されているリストから選ぶ際、どのような映画にするか悩みました。その中で東工大生として科学に関連した映画を観られたら、より楽しめるのではないかと考えて、「科学技術の未来と映画」というテーマでSF映画を上映することに決めました。「今まで学んだ知識を思い出したり、どのようにしたら映画の内容が実現できるのかと考えることに夢中になって楽しかった」という意見があったので、良い選択だったと思います。
また、ただ映画を観るだけではなく、新たな考えを生み出してもらえるように小泉先生に映画の解説をお願いし、理解できなかったところ、面白いと思ったところ、見逃したところなど、さまざまなポイントを解説していただきました。
さらに学生運営メンバーで、映画の中で注目してほしい場面からクイズを作り、サイトも作成して、簡単なクイズを楽しめるようにしました。この工夫により、映画館で観るときとは異なり、他の人と交流しながら作品を楽しめる時間になったと思います。
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