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東工大関係者6人が令和6年春の叙勲を受章

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令和6年(2024年)春の叙勲において、長年に渡る教育研究の功労に対し、東京工業大学の石井志保子名誉教授、太田秀樹名誉教授、大津元一名誉教授、大町達夫名誉教授、小長井誠名誉教授、本藏義守名誉教授が瑞宝中綬章を受章しました。

石井志保子名誉教授 瑞宝中綬章

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石井志保子名誉教授
石井志保子名誉教授

この度は身に余る栄誉をいただき、お世話になった方々に感謝の気持ちでいっぱいです。この瑞宝章というのは「長く務め励んだ」ことも要素として考慮していただく章のようですが好きな数学の研究を長く続けてくることができたのはひとえに周囲の人々の寛容さのおかげだと思っております。東京工業大学には1988年に助手として採用していただいてから教授を務め、2011年に東大に異動するまで在籍しておりましたので、人生で最も長く活動した場でもありました。勤続20年の節目に永年勤続の記念品として海外出張用に世界時計をいただいたこともうれしく思い出しました。その間未熟な私を大きな寛容さを持って見守り育ててくださった東京工業大学の皆様なしでは今日の私は無かったと思います。私自身はそれに見合うような寛容さを持って生きてきたかは、甚だ心許ないのですが、少なくとも今後は少しでも恩返しができたら、、と考えております。この場をお借りして心より御礼申し上げます。

太田秀樹名誉教授 瑞宝中綬章

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太田秀樹名誉教授
太田秀樹名誉教授

このたびは叙勲の栄を賜り、恐縮しております。
5月13日の月曜日に伝達式と拝謁があり、私どもも夫婦そろって出席しました。終日の雨でしたので、皇居の中の移動が結構大変でした。そんな中で、東工大土木工学科関連の顔見知りの方々にも、お会いできました。大町達夫先生ご夫妻と成田国朝先生ご夫妻です。
大町先生は東工大での同僚でしたし、成田先生は東工大土木の第1期卒業生で、長年、愛知工業大学にお勤めになっておられた方です。東工大土木の第1期生も年齢が80に近くなり、丘友という同窓会に出席する方が随分減ってきました。高速道路だ新幹線だと、新しい日本のインフラを創り上げてきた世代です。
偶然と言えば偶然なのですが、私も含め大町先生・成田先生の3人とも、仕事の中でダムに関わるものが少なくありませんでした。研究のみならず現場や会議でも、顔を合わせることがありました。ダム建設は自然に手を加えて改変するわけですから、考え深く実行してゆかねばなりません。難しい仕事でしたが、チャレンジングでもありました。
ダム建設の時代も終わりになりつつあります。私自身も限られた時間が残っているだけですが、章をけがさないよう努めてゆかなければならないと感じております。

大津元一名誉教授 瑞宝中綬章

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大津元一名誉教授
大津元一名誉教授

東工大退職後23年、異動先の東大の定年後8年経過し教員時代の記憶が薄れております。大学教員の務めは自らの研究を通じて教育することと信じ、研究の独創性と先駆性を追求し、近接場光学、ナノフォトニクス、ドレスト光子、オフシェル科学の学問を世界に先駆けて順次創始しました。これらはナノ寸法の量子場の研究ですが、その深化とともに上記のように新名称を付けて推進した次第です。当初は研究論文を受理する学術誌がありませんでしたが、粘り強く投稿するうちに受理・出版されるようになりました。すると欧米の研究者がこれらの新奇な研究に興味を持ち国際会議での講演を多く依頼されるようになりましたので、自らも新しい国際会議を創設し学問の振興に努めました。大学在職中は複数の産学連携の大型プロジェクトをお世話しつつ実験研究に集中しました。定年を契機に(一般社団法人)ドレスト光子研究起点を立ち上げて基礎理論研究を推進し、現在に至っています。最近ではナノ寸法の光の基礎理論が宇宙論と結びつくというダイナミックな展開となり、心を躍らせています。以上の学術活動が今回の叙勲に繋がったのであれば望外の幸せです。お世話になりました皆様に感謝します。今後も引き続き研究を進める所存です。

大町達夫名誉教授 瑞宝中綬章

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大町達夫名誉教授
大町達夫名誉教授

今回の受章に関連し、賜ったご支援・ご協力に先ず感謝を申し上げる。
私は電力会社に就職し5年余り土木技術を実体験した後、1979年7月に本学大学院総合理工学研究科の助教授に採用された。着任した社会開発工学専攻は、土木工学、建築学、社会工学の学際領域で、安全で快適な社会環境づくりを目ざす新設組織であった。そこを拠点として2011年3月に定年退職するまで約32年間、主として地震工学関連の教育研究に従事した。在職中は1985年メキシコ地震や1995年阪神淡路大震災など、国内外で頻発した地震被害の現地調査などにも取り組んだ。退職直前に東日本大震災が発生した際には、自分の研究室があった11階建てのG3棟建物がミシミシと大きく揺れて恐怖を感じたが、運よく耐震補強が完了し荷物整理も進んでいたので無被害で済んだ。終始お世話になった小林啓美教授には「こいつは初対面の時、長津田のキャンパスにはグランドが無いと文句を言ったんだ」と口癖のように言われたが、殺風景だった学内環境の美化に向けて同僚教職員とともに知恵を絞った日々にも思いを馳せる昨今である。

小長井誠名誉教授 瑞宝中綬章

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小長井誠名誉教授
小長井誠名誉教授

1968年に東工大に入学してから、毎年、本館前の桜を眺めるのが楽しみの一つです。この春も近郊の桜をずいぶん楽しんできましたが、結局、最後に見た東工大本館前の桜が一番、思い出深く、見事で感動を覚えました。
この56年間、桜の木の成長とともに自分自身の研究も進展してまいりました。わたしの恩師・高橋清先生の一言「小長井君、太陽電池を手掛けてみないか」から始まった太陽電池開発。「オイルショックのため代替エネルギー源が必要」との考えから始まった研究テーマですが、今では、温室効果ガスを排出しないクリーンなエネルギー源として大きく成長してきました。世界の太陽電池積算導入量は、10億kWを超すレベルまで拡大しました。
これまで太陽電池の材料探索、デバイス開発に関する先駆的な基礎研究と実用化研究に貢献するとともに、学術面・産業面での牽引役としての太陽光発電コミュニティーの発展に大きく貢献してまいりました。今回の叙勲は、研究室の皆様、国立研究機関、大学、企業の研究者仲間を代表していただいたものと思っております。この研究はまだまだ続きます。65歳で東京都市大学に移籍してからは、生涯現役宣言して、自らを奮い立たせております。

本藏義守名誉教授 瑞宝中綬章

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本藏義守名誉教授
本藏義守名誉教授

私は理学部応用物理学科助教授として東工大に着任し、理学部に新たに設置された地球惑星科学科に教授として異動し、定年を迎えてからは名誉教授となり現在に至りました。この間、理学部長・大学院理工学研究科長、教務部副部長、留学生センター長などを務めてきました。
国立大学法人化に際しては、企画担当理事・副学長に任命され、いくつかの課題の担当にあたりました。中期目標・計画・評価、学内の環境整備、施設充実などです。例えば本館前の老朽桜並木保存のためのウッドデッキ設置、本学同窓会組織の蔵前工業会との共同企画による大岡山駅前広場に対して開かれた東工大蔵前会館 Tokyo Tech Frontの新設などです。
私の研究分野は地球電磁気学であり、最近は地震発生メカニズムの解明に向けた電磁気的アプローチ、とくに、活断層における地下水の挙動と地震発生プロセスとの関連に関する研究です。その一つの成果は、1999年イズミット地震(トルコ)に関連する研究です。トルコの北アナトリア断層帯に近未来の大地震発生が危惧される地震空白域があり、ボアジチ大学研究者との共同研究のさなかに大地震(M7.6)が発生したのです。まさに震源断層直上でまれにしか得られない地震時のデータが取得でき、現在でも研究を続けています。

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お問い合わせ先

東京工業大学 総務部 広報課

Email media@jim.titech.ac.jp


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