東京工業大学リベラルアーツ研究教育院は5月22日、日本語初心者の留学生を対象に開講している「日本語研修コース」の一環で、鎌倉フィールドツアーを行いました。神奈川県のボランティアガイド団体KSGG(神奈川善意通訳者の会/Kanagawa Systematized Goodwill Guide Club)のガイド5人の案内で、研修生18人と引率の教職員3人が鎌倉を巡りました。
一行は日本語レベル別に3グループに分かれ、鎌倉駅から若宮大路、鶴岡八幡宮、小町通りを徒歩で回った後、江ノ島電鉄に乗り、高徳院(鎌倉大仏)を訪れました。研修生らは街歩きや神社仏閣への参詣を通じて日本の文化や歴史を学びながら、新緑の鎌倉でリラックスしたひとときを過ごしました。日本語と英語を用いたガイドとの交流は、日本語を学習する良い機会となり、またキャンパス外の日本人との交流はとても貴重な体験となりました。
参加した研修生の感想
- この旅は本当に感動的でした。地元の人たち(ガイド)を通して日本の歴史を知り、日本文化を理解することはユニークでエキサイティングな体験でした。この経験ができたことに本当に感謝しています。
- 最も印象に残ったことは二の鳥居を通って鶴岡八幡宮へ行ったことです。ガイドさんの歴史に関する知識は非常に深く、憧れました。私もガイドさんのように自分の住んでいる場所の歴史を調べようと思います。
- 私にとって最も印象的だったのは、漢字がいかに面白いかということです。漢字は物語を伝え、互いに関連し合っています。お清めのための手洗い、祈り方、お賽銭に5円玉を使う意味など、日本人の文化や習慣を知り体験することは、とても興味深いものでした。日本文化に浸ることができ、とても美しい経験でした。
- 楽しかったです。日本の歴史や仏教についてわずかながら知ることができました。鶴岡八幡宮に日本酒の樽がいっぱい奉納され、展示されていたのが一番印象的でした。
- 鎌倉訪問はとても楽しかったです。ずっと鎌倉に行ってみたかったし、歴史にも興味がありました。日本語を学び、練習する機会にもなりました。私たちのグループは、とても親切で忍耐強いガイドさんが案内してくれて、鎌倉の史実を理解することができました。日本文化を体験することができ、クラスメートとも交流することができました。ガイドさんが日本語と英語の両方で細部まで説明してくれたので、すべてを理解することができました。また、インドと日本には多くの文化的な共通点があることも興味深かったです。
日本語研修コースとは
学内の国費研究留学生を対象として、年に2回開催される日本語の集中講座です。定員に余裕がある場合は、学内留学生から特別受講生を募集します。来日直後の留学生に対する日本語初級レベルの能力養成を目的とし、コース終了までにやさしい日本語を使ってプレゼンテーションできる力が付くように指導します。異なる文化背景を持つ留学生同士が日本の生活について情報交換する「集いの場」や「学び合いの場」としての機能もあり、留学生の心のよりどころになっています。
また、鎌倉ツアー、そなエリア東京(東京臨海広域防災公園)での防災体験学習、洗足池小学校や清水窪小学校(両校共大田区)の児童との交流など、留学生が地域の人々や日本文化に触れる機会も提供しています。
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リベラルアーツ研究教育院 ―理工系の知識を社会へつなぐ―
2016年4月に発足したリベラルアーツ研究教育院について紹介します。