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東工大学生寮 南品川ハウスの集会室を国際交流推進のためリノベーション

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東京工業大学では10寮の学生寮を提供しており、寮生の約6割は海外からの留学生となっています。その学生寮の1つである南品川ハウス1階の集会室を寮生が交流しやすいようリノベーションし、今春オープンしました。約140平方メートルの広々とした空間をタイルカーペットの配色によってエリア分けし、スタディエリア、リラックスエリア、アクティブスエリアと用途別に3つのスペースで構成しています。

1.スタディエリア

大きなラウンジテーブルと集中ソロブースを設置しました。ラウンジテーブルは14席あり、空間に彩りを添えるフェイクグリーンを中央に置いたことで、向かい合わせに座ってもお互いが気にならず快適に学修できます。フェイクグリーンのボックスはコンセントを有し、パソコンを使いながら学修したいというニーズに応えました。集中ソロブースは四方を吸音機能付きのパネルで囲うことで、周りの音を気にすることなく課題に取り組むことができます。

大型のラウンジテーブル
大型のラウンジテーブル

集中ソロブース
集中ソロブース

2.リラックスエリア

従来から設置されていた大型TVに加え、ゆったりとしたソファやローテーブル、アクセントとしてスツールを設置し、寮に帰った時に立ち寄ったり、ちょっとした雑談やゲームができる憩いのエリアとしました。学内から寄付のあったボードゲームはTV横のオープンラックに収納し、自由に使えるようになっています。

リラックスエリア

リラックスエリア

3.アクティブエリア

みんなで使用できる卓球台や電子ピアノを置き、また筋トレやフィットネス用の鏡が欲しいという学生のニーズにより、全身が映るフィルムミラーも設置しました。ガラスの鏡ではないため割れる心配もなく、用途に応じて持ち運びが可能です。

東工大学生寮 南品川ハウスの集会室を国際交流推進のためリノベーション

南品川ハウス開寮時、集会室は寮生が交流する場として可動式の机と椅子を設置し、修学スペースとしても利用されていましたが、コロナ禍で寮生同士も物理的に距離を置くことを余儀なくされ、活用されない状態になっていました。集会室のリノベーションは、この制限がなくなったことを機に、本来寮が目指していた寮生が交流する場として整備しようと計画されたものです。

リノベーションにあたっては事前にアンケートを実施し、集会室の利用頻度・目的、希望の利用方法など、寮生の意見を収集しました。その結果、「もっと気軽に立ち寄れるように、ソファなどの寛げる什器があると良い」、「現状の学修スペースは残してほしい。テーブルはコンセント付きにしてほしい」、「学修時、部屋中に音が響いているのが気になる」など、実際の声を聴くことができました。

これらのニーズから、寮生同士がもっと交流を図れる空間、そして個人で過ごすこともできる空間を両立させる必要があるという判断に沿ったリノベーションを実施しました。集会室リニューアル後のアンケートでは、回答者の90%が「以前よりも寮の魅力や意義が向上した」と、感想を寄せました。

学生寮の意義

学生寮のコンセプトは「多様性を重視した教育支援」であり、多様な文化を背景とした寮生たちが、共同生活を通して国際感覚を育むことを目指しています。

2018年4月に開寮した男子学生寮の南品川ハウスは、3つの個室と共有部分(ダイニングキッチン、トイレ、シャワールーム)で構成されるユニットタイプの施設で、55ユニット(165室)という比較的大きなキャパシティを生かして毎年多くの学部新入生や短期交流学生を受け入れています。日本人学生と留学生が共同で生活しているため、日常的に異文化コミュニケーションの機会を得ることが可能です。

初めて一人暮らしをする日本人学生は、大学生活をしながら自炊や共有部の清掃など、今までにない経験に直面することもあります。また、初めて日本に来た留学生は、日本のルール(ごみ捨てなどの日常生活習慣や食文化)が分からず、相談できる親しい友人もいない状態で、ユニットメイトと仲良くなりたいと思っても、互いに母語が英語でない場合には、会話に心理的ハードルを感じることもあるかもしれません。

寮生には日々の生活の中で生じるこのような状況を問題の解決・異文化理解のチャンスと捉えてもらうことで、学生寮は単なる共同生活の場ではなく、対話を通して交流を深め、国際性を養う社会経験を期待する場ともなっています。

東工大学生支援課では、寮生が生活を楽しめるようにサポートを行うとともに、学生がより付加価値を感じることができる学生寮の運営に取り組んでいきます。

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お問い合わせ先

東京工業大学 学務部 学生支援課 生活支援グループ

Email gak.sei@jim.titech.ac.jp


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