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サイエンス・インカレで工学部4年大塚貴子さんに奨励表彰

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大塚貴子さん

大塚貴子さん

神戸国際会議場で開催された第4回サイエンス・インカレで、工学部4年の大塚貴子さんが奨励表彰を受けました。

サイエンス・インカレは自然科学分野を学ぶ全国の学生が研究の成果を発表し、競い合う場として、文部科学省が平成23年度から開催しています。今回発表を行った172組(口頭発表48組、ポスター発表124組)の中から計16組が表彰され、大塚さんは優秀な発表を行ったとして奨励表彰を授与されました。

表彰された発表の概要は以下の通りです。

有機高分子材料PEDOT:PSSを用いた二層積層有機EL内部のキャリア挙動解析

有機ELは軽量、薄型、フレキシブルといった多くの利点からディスプレイや照明用途として研究が進み、近年では実用化段階に到達している。しかしながら、有機デバイスにおける電気伝導機構は未だ十分に理解されていない。電気伝導に寄与するキャリアの挙動を明らかにし、それらの制御を実現できれば有機デバイスのさらなる発展が期待される。これまで有機ELの透明電極には無機材料であるITOが用いられてきたが、ITOはフレキシブル用途に不向きであることから代替材料として導電性高分子材料PEDOT:PSSが注目を集めている。本研究では、PEDOT:PSSおよびITOを陽極とする二層積層有機EL素子について時間分解電界誘起光第二次高調波発生測定法(TR-EFISHG法)を用いて素子内部のキャリア挙動を比較検討した。その結果から、PEDOT:PSSは正孔注入促進の働きから、透明電極として優れた特性を示すことが明らかとなった。

大塚さんは、「今後は、これまで得られたことを生かして有機デバイスにおけるキャリア注入過程の解明を目標に研究を進めたいと考えています」とコメントしています。


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