大学院理工学研究科地球惑星科学専攻佐藤研究室の平野 照幸 日本学術振興会(JSPS)特別研究員と大学院総合理工学研究科知能システム科学専攻山村研究室の関根 亮二 研究員が、第30回井上研究奨励賞を受賞しました。
同賞は、公益財団法人井上科学振興財団が、理学、医学、薬学、工学、農学等の分野で過去3年の間に博士の学位を取得した35歳未満(医学・歯学・獣医学の学位については37歳未満)の研究者で、優れた博士論文を提出した若手研究者に対し井上研究奨励賞を贈呈します。毎年4~9月に全国の関係大学長に候補者の推薦を依頼して選考を行い、12月に40件を決定します。受賞者には賞状、メダル及び副賞50万円が贈呈されます。今年の贈呈式は平成26年2月4日(火)に開催される予定です。
平野 照幸 JSPS特別研究員
受賞対象となった研究テーマ及び内容:
「惑星移動機構解明に向けたトランジット惑星系の軌道傾斜角測定」
今回の受賞をうけ、平野JSPS特別研究員は次のようにコメントしています。
「最初の太陽系外惑星が1995年に見つかって以来、天文学における新領域として太陽系外惑星の研究は飛躍的に進歩しました。私はトランジット惑星系と呼ばれる、惑星が恒星面上を通過して食を起こす系に着目し、その角運動量進化という観点で惑星系の起源を調べる研究を行ってきました。今回一連のトランジット 惑星の観測的研究を評価して頂き、名誉ある賞を頂いた事を大変光栄に思っております。大学院5年間様々な面で私の研究を支えて下さった恩師の東京大学 須藤先生、京都大学 樽家先生、本学の佐藤先生、また共同研究者の方々にはこの場を借りて深く感謝申し上げます。」
関根 亮二 研究員
受賞対象となった研究テーマ及び内容:
「細胞種多様化のための人工遺伝子回路の設計と制御」
今回の受賞をうけ、関根研究員は次のようにコメントしています。
「我々は、既知の遺伝子を組み合わせた「人工遺伝子回路」によって、大腸菌集団内での細胞種の多様化および多様性の維持を実現しました。将来的には、この人工遺伝子回路を哺乳類細胞に応用することで、生体組織の構築においてブレークスルーをもたらすことが期待されます。本賞を受賞できたことを光栄に思うとともに、これまでお世話になりました恩師、研究室のメンバー、家族など多くの方々に深く感謝申し上げます。本賞受賞を励みとして、今後も人工遺伝子回路をツールとした、生命現象の操作および解明に邁進していきたいと思っています。」