本年4月、東京工業大学は全学的な教育改革を行いました。その柱のひとつが、リベラルアーツ研究教育院の創設です。学部1、2年生に文系の科目をいくつか選択させるといった旧来の教養教育とは根本的に異なり、学士課程から大学院の修士課程、博士後期課程にいたるまでの全学生を対象に有機的なリベラルアーツ教育を提供します。
なかでも、講堂での講義とアクティブラーニング形式の少人数授業を組み合わせた学士課程1年目の必修科目「東工大立志プロジェクト」や、3年目にこれまでの大学での学びをふり返って執筆する「教養卒論」は、他大学には見られないユニークな科目です。さらに学生が大学院に進学した後は、ティーチング・アシスタントとして自分の得た知見を後輩の学士課程学生の学修のサポートへと還流させるサイクルをカリキュラムに組み込みました。このような本学の意欲的な取り組みは、すでに多くの大学関係者の注目を集めるところとなっております。
そこで、リベラルアーツ研究教育院の目指す新しい教育を、広く学内外の方々と共有する機会として、「まず殻を破ることから――リベラルアーツの最先端へ」と題したシンポジウムを企画しました。新しいカリキュラムを説明するだけではなく、一方通行の講義とは違った教育のスタイル、学生の積極的な授業参加を促す工夫などのトピックをめぐってパネリストが語り合い、フロアとの意見交換をしたいと思います。幅広い視野と豊かな人間性を備えた科学者の育成に取り組む当研究教育院の試みに、ぜひご注目ください。
開催概要
日時 |
2016年6月15日(水)17:15~19:00 |
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場所 |
ディジタル多目的ホール(東京工業大学大岡山キャンパス西9号館2階) |
対象 |
本学教職員、学生、一般 |
参加費 |
無料 |
お申込 |
不要 |
シンポジウムプログラム
- 1開会の挨拶(三島良直学長)
- 2リベラルアーツ研究教育院長挨拶(上田紀行教授)
- 3
シンポジウム「まず殻を破ることから――リベラルアーツの最先端へ」
パネリスト:中島岳志教授(政治学)中野民夫教授(コミュニケーション論)伊藤亜沙准教授(芸術)三ツ堀広一郎准教授(フランス文学) ※括弧内は各専門分野シンポジウム司会:谷岡健彦教授総合司会:林直亨教授
- プレスリリース 東工大リベラルアーツ研究教育院 シンポジウム「まず殻を破ることから――リベラルアーツの最先端へ」
- リベラルアーツ研究教育院 シンポジウム「まず殻を破ることから――リベラルアーツの最先端へ」 ポスター
リベラルアーツ研究教育院 ―理工系の知識を社会へつなぐ―
2016年4月に新たに発足したリベラルアーツ研究教育院について紹介します。