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戸木田雅利准教授が繊維学会賞を受賞

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大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻の戸木田雅利准教授が、平成25年度(第40回)繊維学会賞を受賞しました。

繊維学会賞とは、繊維科学について独創的で優秀な研究を行い、さらに研究の発展が期待される51歳未満の研究者に与えられる賞です。戸木田准教授は、高分子液晶、特に主鎖型液晶性高分子を中心として、液晶性高分子の構造とその形成過程、ダイナミクスを明らかにしてきた一連の研究が高く評価されました。

受賞タイトル

「高分子液晶の構造とダイナミクスに関する研究」

戸木田雅利准教授

今回の受賞を受けて戸木田准教授は次のようにコメントしています。

「繊維・高分子構造物性の基礎的な研究を評価いただき、創立70周年を迎える繊維学会から賞を戴けることは大変光栄です。今回の受賞は高分子科学研究が盛んな東工大で、渡辺順次名誉教授、研究室スタッフ、学生たちと続けてきた研究が評価されたものです。心より御礼申し上げます。」

お問い合わせ先

広報センター

TEL: 03-5734-2975

Email: pr@jim.titech.ac.jp


英文ニュースレター Bulletin No. 34 配信

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Tokyo Institute of Technology Bulletinは3か月に一度本学が配信している英文ニュースレターです。 東京工業大学の研究成果やニュース記事、学生の活動などを国内外へ広くメールで配信をしております。

この度、Tokyo Institute of Technology Bulletin No. 34 が発行されました。

メールでの配信をご希望の方は申込フォームからご登録ください。

※Tokyo Institute of Technology Bulletinは英語で配信を行っていますがコンテンツは全て日英両方でご覧頂けます。

Tokyo Institute of Technology  Bulletin|Research and education at Japan's foremost university dedicated to science and technology

Financial systems: Molecular fluid markets

Topics

Financial systems: Molecular fluid markets

FEATURE

RECENT RESEARCH

News

Through Students' Eyes

Student Trip to US Universities: A Foretaste of Long-Term Study Abroad

Tokyo Institute of Technology Bulletin No.34

シンシナティ大学の学生らが東工大を訪問

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 Think Aloud! に参加 HUB-ICS にて

5月7日、アメリカ・シンシナティ大学の学生達が本学を訪問しました。今回本学を訪問した学生達は工学から経営学、デザインや建築学まで様々な学科に所属する学部3・4年生18名で、2名の引率教員と一緒に4月29日から5月11日まで日本に滞在し、広島平和記念資料館、宮島、奈良、京都の世界遺産の地を訪れた後、名古屋ではトヨタテクノミュージアム産業技術記念館を見学し、東京ではグローバル企業を2社訪問しました。来日中、唯一の大学訪問先として選んだのが東京工業大学でした。

ディスカッションの様子

本学訪問の目的は本学国際室が毎週水曜日(12:00-13:10)にHUB-ICS(西9号館1階)で開催している英語ディスカッションのイベント Think Aloud! に参加し、本学学生と一緒に意見交換を行うというものでした。 Think Aloud! は、留学生センターのホープ准教授の司会で進められており、当日のテーマは “Robots & Intelligence” でした。

シンシナティ大学の学生の感想です。

Jack W. (4年生)

「専門分野に関連したトピックについて英語で話す練習をする機会が得られるのは、とても魅力的だと思いました。」

William K.(4年生)

「とても楽しかったです。多様な視点をもつ人々の意見に触れることができ、刺激を受けました。」

Cameron G.(3年生)

「知的かつ合理的な議論ができ、とても良かったです。」

Think Aloud! 終了後は、本学の学生達の案内によるキャンパスツアーも行なわれました。

今回の訪問では、短い時間ながら学生同士活発な意見交換がなされ、双方にとって貴重な国際交流の機会となったようです。今後も Think Aloud! が様々な形で活用され、本学における国際交流活動が更に広がっていくことを期待します。

シンシナティ大学の学生達 百年記念館にて東工大生とシンシナティ大学の学生達 百年記念館にて

藻類から陸上植物への進化をつなぐ車軸藻植物のゲノム配列を解読

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要点

  • 藻類と陸上植物の中間的な存在である車軸藻植物門クレブソルミディウムのゲノムを解読し、藻類から陸上植物に至る遺伝子の進化過程を解明
  • クレブソルミディウムは、藻類でありながら、植物ホルモンや強い光に適応するための遺伝子など、植物の陸上進出に重要と考えられるシステムの一部をすでに獲得していることを示した

概要

東京工業大学バイオ研究基盤支援総合センターの堀孝一CREST研究員、地球生命研究所/生命理工学研究科の黒川顕教授、バイオ研究基盤支援総合センター/地球生命研究所の太田 啓之教授、かずさDNA研究所、理化学研究所を含む研究グループは、藻類と陸上植物の中間的な存在である車軸藻植物門「クレブソルミディウム」に着目してゲノム解読を行い、藻類から陸上植物に至る遺伝子の進化過程を解明した。

それを他の藻類や陸上植物と比較して、藻類から陸上植物に至る過程でどのように遺伝子が多様化したのかを明らかにした。またクレブソルミディウムの祖先が陸上環境に適応するための原始的なストレス応答システムを獲得していたことを突き止めた。

解読したゲノム情報は生命が陸上に進出し発展を遂げた過程を詳細に解明するための重要な基盤となる。また、クレブソルミディウムは藻類と陸上植物の中間的な性質を持つため、両方の架け橋として、その遺伝子情報を藻類の培養技術、物質生産技術に応用することも期待される。

この研究はかずさDNA研究所、国立遺伝学研究所、理化学研究所、東京大学などと共同で行った。成果は、2014年5月28日付で英国科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載される。

研究成果

植物の陸上への進出は、生命の進化において、陸上での十分な酸素や栄養分の提供のために必須の過程であったと考えられている。そこで、同研究グループは植物が陸上に進出した初期の要因を遺伝子のレベルで明らかにし、陸上植物が地球の生態系において重要な位置を占めるようになった過程を解明することを目指した。

まず、クレブソルミディウムのゲノム配列のほぼ全域を解読し、そのゲノム情報から、約1万6千遺伝子を推定した。次に、ゲノム解析が完了している他の藻類や陸上植物と比較した。その結果、クレブソルミディウムは単純な藻類の形態を持つにもかかわらず、これまで陸上植物に特有と考えられてきた遺伝子やタンパク質ドメイン(注1)を数多く保有していることがわかった(図1)。このように遺伝子全体を比較することで、藻類からクレブソルミディウムの祖先が生まれ、原始的な陸上植物、さらには陸上環境に高度に適応した種子植物が形成された過程で陸上植物に特徴的な遺伝子がどのように増えていったかについて、次のような過程が明らかとなってきた。

(1)より単純な藻類では遺伝子の数が多いほど、多くの種類の遺伝子を持っており、緑藻からクレブソルミディウムの祖先が生まれる際に、新たな陸上植物に特徴的な遺伝子やドメインを獲得した(2)コケ、シダ植物のように陸上環境により適応し、組織や器官の分化が形成されるには同じ遺伝子種内のバリエーションを増加させ、細かな機能調節や発現調節を可能にした(3)最終的に現在の種子植物のような高度な陸上環境への適応と組織分化を可能にするには、すでに獲得したタンパク質ドメイン同志の組み合わせによって新しい組み合わせを生み出し、より新しい機能をもつ遺伝子を生み出したことが重要であった-と考えられる(図2)。

次に研究グループは、この過程の中で、緑藻からクレブソルミディウムの祖先が生まれる際に、どのような遺伝子が獲得されたのかを解析した。比較した生物種の中で陸上植物とクレブソルミディウムのみがもつ1238遺伝子(7.7%)の機能を予測すると、転写因子、情報伝達、ストレス応答、細胞壁、植物ホルモンに関連する遺伝子が多く含まれていることが分かった。

中でも植物ホルモンは現在の陸上植物において成長の制御や環境変化への応答に関わる重要な物質である。実際にクレブソルミディウムに存在しているかどうか測定した結果、陸上植物で、成長に関係するオーキシンや、乾燥などのストレスに応答するアブシシン酸などの植物ホルモンが検出された。

これらの植物ホルモンがクレブソルミディウムにおいてどのような作用をもっているかは、まだ明らかではないが、その情報伝達経路が部分的ながら既に存在しており、クレブソルミディウムが現在の陸上植物につながる原始的な植物ホルモン応答のシステムを持っていることが予測された。

その他にも多細胞化に繋がる遺伝子や、陸上植物に特異的な光合成の環境応答に関わる遺伝子を持っていることも明らかになった。以上のことから、クレブソルミディウムはシンプルな形態でありながら、陸上の様々なストレスに適応するための始原的なシステムを備えていることが分かった。陸上植物の祖先は、そのようなストレス応答システムを複雑に進化させて行くことで厳しい陸上環境に適応していったと考えられる。

背景

46億年の地球の歴史において、地球環境と植物は常に密接な関係の基に発展してきた。植物は生産者として生態系を支えるだけではなく、酸素の発生や二酸化炭素の消費や土壌の形成など、地球環境や生物多様性に大きな影響を与えている。その歴史の中で植物の陸上進出は陸上を様々な生命が活動できるようになった原動力のひとつであり、現在の生物多様性をもたらす礎となったと考えられている。

植物は胞子の化石などから少なくとも約5億年前には陸上に進出していたと考えられている。しかしながら、それまで植物が生活していた水中とは異なり、陸上は乾燥や強い紫外線、大きな温度変化、重力、栄養の欠乏など極めて厳しい環境であり、植物がどのようにして水の中で生活していた藻類から進化し陸上環境に適応していったのかは大きな謎である。

東工大の太田教授をリーダーとする研究グループは、藻類の中で、陸上植物の祖先に最も近いグループである車軸藻植物門の遺伝子を調べることで、植物の陸上進出の謎を解明できると考えた(図3)。車軸藻植物門にも様々な藻類が存在するが、研究グループは糸状性の単純な形態をしたクレブソルミディウム(Klebsormidium flaccidum NIES-2285)に着目した(図4)。クレブソルミディウムは車軸藻植物門の中でも、進化の比較的早い段階で分かれたグループだ。またクレブソルミディウムは湿ったコンクリート壁などにも見られる、陸上でも生育できる気生藻類の一種である。よって陸上進出が起きる前の準備段階にある原始的な植物の特性を備えていることを期待し、ゲノム解析(注2)を開始した。

今後の展開

クレブソルミディウムの遺伝子情報を明らかにしたことで、植物の陸上進出に大きく寄与した可能性があるシステムが明らかとなってきた。遺伝子操作法などを開発していくことで、そのシステムが実際どのような特性を持っているか実験的に確かめることも可能となる。今後、研究グループの解読したゲノム情報は生命の陸上進出にさらなる知見をもたらす基盤となると期待できる。また、クレブソルミディウムは様々な研究の蓄積がある陸上植物と、現在バイオ燃料や有用物質の生産に応用が期待される藻類との中間的な存在である。クレブソルミディウムの解析により藻類と陸上植物の知識を統合し、クレブソルミディウムを遺伝子資源として用いることによって、陸上植物の膨大な研究情報を藻類の培養技術、物質生産技術に応用することができると期待される。

用語説明

(注1) タンパク質ドメイン: 特定の機能を果たすタンパク質が共通して持つ機能領域。多くのドメインは特徴的な立体構造を持ち、タンパク質が機能するうえで重要な働きをする。複雑なタンパク質の構造を構成するパーツと考えることができる。たとえばジンクフィンガードメインは、様々な機能のタンパク質に含まれているが、それらのタンパク質においてDNAに結合する役割を果たしている。

(注2) ゲノム解析: 生物の持つDNAや、RNA(DNAを鋳型としてタンパク質など実際に機能する領域の情報がRNAとして合成される)の塩基配列を解読し解析することによって、生物が持つ遺伝子を予測する。また個々の遺伝子の機能を推定すると共に、その生物の遺伝情報の全体像を把握する解析である。

発表雑誌

雑誌名:
Nature Communications
論文タイトル:
Klebsormidium flaccidum genome reveals primary factors for plant terrestrial adaptation
著者:
Koichi Hori, Fumito Maruyama, Takatomo Fujisawa, Tomoaki Togashi, Nozomi Yamamoto, Mitsunori Seo, Syusei Sato, Takuji Yamada, Hiroshi Mori, Naoyuki Tajima, Takashi Moriyama, Masahiko Ikeuchi, Mai Watanabe, Hajime Wada, Koichi Kobayashi, Masakazu Saito, Tatsuru Masuda, Yuko Sasaki-Sekimoto, Kiyoshi Mashiguchi, Koichiro Awai, Mie Shimojima, Shinji Masuda, Masako Iwai, Takashi Nobusawa, Takafumi Narise, Satoshi Kondo, Hikaru Saito, Ryoichi Sato, Masato Murakawa, Yuta Ihara, Yui Oshima-Yamada, Kinuka Ohtaka, Masanori Satoh, Kohei Sonobe, Midori Ishii, Ryosuke Ohtani, Miyu Kanamori-Sato, Rina Honoki, Daichi Miyazaki, Hitoshi Mochizuki, Jumpei Umetsu, Kouichi Higashi, Daisuke Shibata, Yuji Kamiya, Naoki Sato, Yasukazu Nakamura, Satoshi Tabata, Shigeru Ida, Ken Kurokawa, & Hiroyuki Ohta
DOI番号:

研究グループ

東京工業大学、かずさDNA研究所、国立遺伝学研究所、東京大学、理化学研究所、東京医科歯科大学、東北大学、静岡大学

研究サポート

本研究は、東京工業大学・東京大学による日本学術振興会、グローバルCOEプログラム「地球から地球たちへ」の支援により2009年度より開始された(グローバルCOEプログラムは2013年度に終了)。2011年度より、太田教授をリーダーとする研究グループが科学技術振興機構、戦略的創造研究推進事業(CREST) 「-藻類・水圏微生物の機能解明と制御によるバイオエネルギー創成のための基盤技術の創出」に採択され、「植物栄養細胞をモデルとした藻類脂質生産系の戦略的構築」の一環として加速的な支援を受け、推進された。

東京工業大学地球生命研究所について

地球生命研究所(ELSI)は、文部科学省が2012年に公募を実施した世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI ※)に採択され、同年12月7日に産声をあげた新しい研究所。
「地球がどのように出来たのか、生命はいつどこで生まれ、どのように進化して来たのか」という、人類の根源的な謎の解明に挑んでいる。

※世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)は、2007年度から文部科学省の事業として開始されたもので、システム改革の導入等の自主的な取組を促す支援により、第一線の研究者が是非そこで研究したいと世界から多数集まってくるような、優れた研究環境ときわめて高い研究水準を誇る「目に見える研究拠点」の形成を目指している。

お問い合わせ先

東京工業大学 バイオ研究基盤支援総合センター教授 太田啓之
TEL: 045-924-5736
FAX: 045-924-5823
Email: ohta.h.ab@m.titech.ac.jp

東京工業大学 地球生命研究所 広報担当
TEL: 03-5734-3163
FAX: 03-5734-3416
Email: pr@elsi.jp

【図】

15生物種の遺伝子を、藻類特有な遺伝子、陸上植物特有な遺伝子、共通している遺伝子、その生物種にしかない遺伝子に分類しグラフ化

図1 15生物種の遺伝子を、藻類特有な遺伝子、陸上植物特有な遺伝子、共通している遺伝子、その生物種にしかない遺伝子に分類しグラフ化した。
クレブソルミディウムは他の藻類と異なり、陸上植物に特有と考えられていた遺伝子をすでに数多く持っていることが分かる。(1238遺伝子,7.7%)

他生物とのゲノム比較から推定される遺伝子の多様性の獲得

図2 他生物とのゲノム比較から推定される遺伝子の多様性の獲得
植物が陸上化し、遺伝子の多様性が獲得される過程を示した。クレブソルミディウムの祖先が生まれた段階で、陸上環境に適応するために必要であろう基本的な遺伝子パーツの多くをすでに獲得しており、陸上に進出する原動力となった事が推定された。

植物の陸上進出と車軸藻植物の関係

図3 植物の陸上進出と車軸藻植物の関係
緑藻から車軸藻植物が進化し、車軸藻植物の中で厳しい陸上環境に適応した藻類が現在の陸上植物の起源となったと考えられている。

(左)クレブソルミディウムの顕微鏡写真、(右)コンクリート片に生育させたクレブソルミディウム

図4 (左)クレブソルミディウムの顕微鏡写真、(右)コンクリート片に生育させたクレブソルミディウム

「7類 新入生セミナー」開催報告

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東工大では毎年、新入生を対象に、類ごとのセミナーを実施しています。

7類新入生セミナーは、バスで出かける宿泊研修です。前日に降った雨も上がり、春特有の強風は残るものの新入生セミナー日和となった4月4日正午、7類新入生155名、生命理工学部および大学院生命理工学研究科の上級生20名、大学院生命理工学研究科教員7名が4台のバスに乗り込み、千葉・鴨川に向けて出発しました。

道中、「海ほたる」パーキングエリアと道の駅「ふれあいパークきみつ」で休憩をとりました。「海ほたる」パーキングエリアでは、会話も聴こえ辛い位の強風で、今にも雨が降りだしそうな空模様でしたが、千葉に入り房総半島の山間にある「ふれあいパークきみつ」に着いたころには天気も回復して風も穏やかとなり、無事にバス毎に新入生の集合写真を撮ることができました。

外房の鴨川館に到着後、新入生を6つのグループに分け、それぞれ担任教員や助言教員との活発な交流セミナーを行いました。6時からは総勢180名強の参加者全員が一堂に会しての夕食をとりました。

夕食後は7~8名の班毎に分かれ、20名の上級生との交流会を開催しました。それぞれの上級生が趣向を凝らし、新入生が興味を引く催しや議論を企画しました。椅子を円状に並べゲームを行う班、1年次の授業履修のノウハウを教える班、模造紙やふせんを使って将来の目標等について議論する班、ものつくりの海外のコンテストに出場した経験を話す班など、それぞれ大変興味深く、笑い声も絶えませんでした。中には上級生との議論に熱中し、交流会の時間を30分もオーバーした班もありました。

翌日は、朝食後、8時半より生命理工学部長による講話が始まりました。200枚以上の写真を使い、すずかけ台キャンパスがある横浜市の名所の数々を紹介し、横浜で学ぶ素晴らしさを熱く講演しました。続いて、生命理工学研究科の若手教員2名が、大学で学ぶ上での心得やバイオの研究の面白さについて、研究現場の臨場感を交え分かり易く説明しました。いずれも新入生は大変興味深く聞き入っている様子でした。

午前の講演後は、マザー牧場に向かいました。マザー牧場では、ジンギスカンレストランで昼食をとった後、牧場内でしばらく自由行動の時間をとりました。広場では満開の花畑に菜の花の香りが隅々まで広がっていました。午後2時半にマザー牧場を後にし、帰路につきました。ほとんどの新入生が夜遅くまで起きていたせいか、バス内は寝息だけが聞こえるほど静かでした。午後4時半に大岡山キャンパスに到着しました。新入生は沢山の同級生、上級生、そして教員と様々な場面で親しくなり、大学生活のスタートとして相応しいセミナーとなりました。

7類 新入生セミナー バスごとでの集合写真
バスごとでの集合写真

顔を見る前から脳は活動している -脳波によって人の「予測」の実態を解明-

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要点

  • 顔(表情)に対する情報処理は素早い
  • 言語や記号刺激は、顔の情報処理より時間がかかる
  • 右脳と左脳の相対的な働きは変化する

概要

東京工業大学社会理工学研究科の大上淑美助教と小谷泰則助教は、人がなにかを予測する場合、顔の出現を予測する方が、言葉や記号などの予測よりも素早いことを発見し、顔に関する情報処理は実際に顔を見るよりも前から始まっていることを実証した。「予測」に関係する脳活動を顔、言葉、記号の3つを用い、刺激先行陰性電位(SPN)と呼ばれる脳波を測定して比較し、実現した。

さらに、SPN は右脳の働きの方が大きくなるという特徴を持っているが、右脳の働きは(1)顔・言葉・記号などの予測される情報の種類(2)めずらしい物を検出する注意システム(3)動機づけ(やる気・報酬)―の程度によって影響されることがわかり、右脳と左脳の相対的な働きはこれらの3つの要素によって変化することを明らかにした。これらの新知見は人の予測に関する脳活動の研究進展に重要なデータを提示することになる。

この成果は国際学会誌の「サイコフィズオロジー(Psychophysiology、心理生理学)」誌に掲載される。


左(グラフ): SPNに対し、主成分分析(PCA)を行った結果。
右: Early SPNを頭皮上のマップとして描くことにより、後頭顔領域(Occipital Face Area)の活動を捉えることが出来た。

お問い合わせ先

大学院社会理工学研究科 社会工学専攻助教
大上淑美
Email: ohgami.y.aa@m.titech.ac.jp

東京工業大学4教育院合同学生フォーラムを開催

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にぎわうポスター発表

三島学長による開会挨拶

三島学長による開会挨拶

博士課程教育リーディングプログラムに採択された4教育院(環境エネルギー協創教育院、情報生命博士教育院、グローバル原子力安全・セキュリティ・エージェント教育院、グローバルリーダー教育院)が5月14日、東工大蔵前会館において初めての合同学生フォーラムを開催しました。

副題に「新たなキャリアを拓く 博士人材との出会い」を掲げ、各教育院が実施している特徴ある実践的教育プログラムの成果を披露する機会として、45名の博士学生と、産業界を始め一般参加及び本学学生・教職員総勢214名の参加者が集いました。

プログラムのハイライトである学生グループワークでは、 事前に提示された課題

2020年の東京オリンピックにあわせて来日する世界の政府首脳やメディア、企業経営者に対して、以下いずれかの課題を解決する事業を提案せよ。

(1)
地震に対する都市の安全確保
(2)
エネルギー確保と環境保全の両立
(3)
高齢者社会への対応
(4)
若年層の雇用拡大

に、4教育院ランダムにその場で結成された6グループが取り組みました。

グループワークに取り組む博士学生

グループワークに取り組む博士学生

当日結成されたばかりのグループで、作業時間は4時間半ほど、さらに「サプライズ課題」として、事前提示された投資予算規模「6年間で100億円以内」が「60億円以内」に減額される中、各グループではメンバーそれぞれの分野の専門的能力に加え、俯瞰的な視野と独創力、合意形成力をフル稼働して提案をまとめ、発表しました。

学生たちの奮闘ぶりを受けて、産業界の方2名からいただいた講評では、複雑に仕込まれた課題への対応力、他のグループの発表に質問の挙手をする学生の積極性を評価される一方で、より注目に値する提案を行うためには何が必要なのか、今後努力すべきことを鋭く指摘され、大きな刺激とともに受け止めました。続く交流会においても、企業、官公庁、大学など学外からの参加者の方々に貴重なご意見をいただき、学生、教育院関係者とも大いに励みになりました。

なお、4教育院のプログラムの紹介、学生の専門分野のポスター発表も行いました。オブリゲーションタイムには、ポスターの前で自身の研究を解説する学生と質問する参加者との熱のこもったやりとりが、ギャラリーのあちこちで展開されました。

注目の事業計画発表

注目の事業計画発表

アンケートにご協力いただいた方の半数から、「博士課程学生の印象は、今までと違う印象だった」、「(自分の企業に)採用したい・採用してもいいと思える学生がいた」との回答がありました。専門を超えた幅広い視野、積極性、生き生きと議論する姿に高評価が集まり、各教育院の育成の成果が着実に出てきていると考えられます。また、「学生も意見を積み上げて合意形成できる素養が培われつつあり、その将来に多くの可能性を見ることが出来る」「このような産官学連携のプログラムにより優秀な人財を輩出することは、これからの日本の将来を考えたときに、非常に大切なこと」「今後の学習の中で、学生各位が視点を拡げ、また課題に対する考え方を自らBrush-upすることを期待」といった激励のお言葉もいただきました。

今回の成果をふまえ、4教育院では広く産官学にわたりグローバルに活躍できる優秀な博士人材の輩出へ向けて、一層の努力を重ねてまいります。

丸山理事、4教育院長と参加者集合丸山理事、4教育院長と参加者集合

6月の学内イベント情報

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2014年 6月に本学が開催する、一般の方が参加可能な公開講座、シンポジウムなどをご案内いたします。

6月の学内イベント情報


末松安晴博士 日本国際賞記念講演会 -エレクトロニクスの夜明け-

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末松安晴博士(東京工業大学栄誉教授・元学長)が4月に日本国際賞を受賞したことを記念し、エレクトロニクス分野の著名な科学者を招き、記念講演会を開催いたします。
講演者には自身の経験談を通して、日本の未来・若者に向けてイノベーションのポイントを語っていただき、広く世の中へのメッセージを発信します。

一般席は予約で満席となりましたが、記者席をご用意させていただきますので、ぜひご取材ください。

日 時
2014年6月9日(月) 14:00-17:45
会 場
東京商工会議所ビル 東商ホール
〒 100‑0005 千代田区丸の内 3‑2‑2
東京商工会議所 > 貸会議室・ホール > アクセスouter
対 象
一 般(参加費 無料)
講演者
霜田 光一 東京大学名誉教授
岩崎 俊一 東北工業大学理事長
江崎玲於奈 ノーベル物理学賞受賞
長尾 真  京都大学名誉教授
末松 安晴 東京工業大学栄誉教授

小寺哲夫准教授が安藤博記念学術奨励賞を受賞

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大学院理工学研究科電子物理工学専攻の小寺哲夫准教授が第27回安藤博記念学術奨励賞を受賞しました。

小寺哲夫准教授

小寺哲夫准教授

安藤博記念学術奨励賞は、電子工学の基礎を築いた発明家安藤博の研究ならびに発明の功績を記念し、エレクトロニクスと電子産業の育成と発展に寄与することを目的とした賞です。
エレクトロニクス分野において、独創的・萌芽的な研究活動を行っている若手研究者に与えられます。

受賞テーマ:
半導体ナノ構造を利用した量子情報デバイスの研究

今回の受賞を受けて小寺准教授は
次のようにコメントしています。

「半導体量子ナノ構造中のスピンを情報の担い手として用いる量子情報デバイスの創製と物理の解明を目指して研究を行ってきました。電子デバイスの高性能化と低消費電力化を両立させる技術や、超高速計算機として注目されている量子コンピュータの要素技術になると期待されています。
今回、光栄な賞を頂けたことを大変有り難く思います。これまでご指導頂いた先生方や、共同研究者の皆様、研究室のメンバーに大変感謝致しております。エレクトロニクスと電子産業の発展に貢献できるよう、今後より一層研究に邁進してまいりたいと思います。」

二酸化チタンの光触媒活性を決める因子を発見

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要点

  • 二酸化チタン結晶表面での光励起キャリアのダイナミクスをリアルタイムで観測することに成功し、光触媒活性を決める因子を発見。
  • 未解明であったアナターゼ型とルチル型二酸化チタンの触媒活性の違いが、光励起キャリアの結晶表面に固有な寿命に起因することを証明。
  • 光触媒活性を簡便に制御する方法を提案。

概要

東京工業大学大学院理工学研究科の小澤健一助教、東京大学物性研究所の松田巌准教授と山本達助教、上智大学理工学部の坂間弘教授らの研究グループは、光触媒(注1)である二酸化チタン(TiO2)結晶の表面における光励起キャリア(注2)の振舞いをリアルタイムで観察し、キャリア(電子と正孔)寿命(注3)が触媒活性を決定する重要な因子であることを発見した。

TiO2 にはルチル型とアナターゼ型という原子構造が異なる結晶型が存在し、アナターゼ型の方が高活性だが、両型の触媒活性の差はこれまで未解明だった。今回の研究により、アナターゼ型の結晶表面でのキャリア寿命がルチル型結晶に比べて10 倍以上も長いことが原因であることを突き止めた。触媒表面の化学処理により光励起キャリアの寿命を制御する手法が、より高性能の光触媒を開発するために有効であることが示唆された。

研究ではTiO2 が半導体であることに着目し、半導体に特有な現象である表面光起電力(注4)をナノ秒スケールで追跡することで、結晶表面の光励起キャリアを捉えることに初めて成功した。実験は、大型放射光施設SPring-8 の東京大学放射光アウトステーションビームライン「BL07LSU」で、紫外光レーザーと軟X 線放射光を組合せた時間分解光電子分光装置を用いて行った。

本研究成果は、2014年5月16日にアメリカ化学会の速報誌「ジャーナル・オブ・フィジカル・ケミストリー・レターズ(The Journal of Physical Chemistry Letters)」オンライン版に掲載された。

論文情報

Electron-Hole Recombination Time at TiO2 Single-crystal Surfaces: Influence of Surface Band Bending, Kenichi Ozawa, Masato Emori, Susumu Yamamoto, Ryu Yukawa, Shingo Yamamoto, Rei Hobara, Kazushi Fujikawa, Hiroshi Sakama, and Iwao Matsuda, The Journal of Physical Chemistry Letters, 2014, 5, pp 1953-1957
DOI: 10.1021/jz500770couter

用語説明

(注1) 光触媒 :
光照射下で化学反応を促進する物質で、自身は反応前後で変化しない。バンドギャップを持つ半導体の一部が光触媒作用を示す。
バンドギャップより大きなエネルギーを持つ光を半導体に照射すると、価電子バンドの電子が伝導バンドに励起され、価電子バンドには電子が抜けた孔ができる。励起電子と価電子バンドの孔(正孔)を総称して光励起キャリアと呼ぶ。
光励起キャリアが生成してから消滅するまでの時間。キャリアは電子と正孔が再結合することで消滅する。
表面ポテンシャルのある半導体表面で光励起キャリアが生成すると、ポテンシャルの電場勾配に沿ってキャリアが移動する。その結果、結晶表面と内部の電荷のバランスに偏りが生じて電位が発生する。これが表面光起電力である。

図 アナターゼ型とルチル型TiO2 の光励起キャリア寿命が、表面ポテンシャル障壁の高さにどのように依存しているかを示した図。アナターゼ型の線がルチル型より常に上側にあるということは、同じ障壁の高さで比べるとアナターゼ型のキャリア寿命が長いことを意味する。

お問い合わせ先
大学院理工学研究科物質科学専攻
助教 小澤健一
Tel: 03-5734-3532
Email: ozawa.k.ab@m.titech.ac.jp

国産手術支援ロボットシステムを事業化 -文部科学省START事業発のベンチャー企業の設立-

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東京工業大学精密工学研究所の只野耕太郎准教授、川嶋健嗣客員教授(東京医科歯科大学生体材料工学研究所・教授)らは、先端医療機器の開発・製造を行う「リバーフィールド株式会社」を設立しました。

同社は、空気圧を用いて精密制御を実現する技術を基盤として研究開発した手術支援ロボットシステムなどを広く、早く市場に普及することを目指します。具体的には、執刀医の頭部動作により直感的に内視鏡を操作できる内視鏡操作システムおよび力覚提示機能を有する小型かつ高機能な次世代低侵襲手術支援ロボットシステムを事業化します。

今年度はまず、内視鏡操作システムの国内外への販売を開始し、その後、国産手術支援ロボットを製品化・事業化します。

この成果は文部科学省の大学発新産業創出拠点プロジェクト(START)におけるプロジェクト「気体の超精密制御技術を基盤とした低侵襲手術支援ロボットシステムの開発」(研究代表者:只野耕太郎)によって、事業プロモーターユニットの株式会社ジャフコ(代表事業プロモーター:伊藤毅投資部産学連携投資グループリーダー)の協力の下に得られました。

国産手術支援ロボットシステム 事業化体制図

図: 事業化体制図

お問い合わせ先
広報センター
Tel: 03-5734-2975
Email: media@jim.titech.ac.jp

河野行雄准教授が船井学術賞を受賞

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量子ナノエレクトロニクス研究センターの河野行雄准教授が、第13回船井学術賞を受賞しました。

河野行雄准教授

河野行雄准教授

船井学術賞は、情報技術、情報科学の発展に寄与する研究について顕著な功績のあった研究者に与えられる賞です。河野准教授は、カーボンナノチューブやグラフェンなどの材料がもつ特徴を活かしたテラヘルツ電磁波の計測・画像化技術開拓と、その応用研究が評価されました。

今回の受賞に関して、河野准教授は次のようにコメントしています。

「テラヘルツ波は、電磁波の広大なスペクトルの中で最後の未開拓領域と言われ、物質・宇宙・生命科学から情報通信・医療等に至る幅広い分野での応用が期待されています。この領域には様々な分野の研究者が参入しており、活発な研究が展開されています。新しい分野ならではの挑戦的課題と、それを解決する研究の楽しさがあります。今回の栄誉ある賞の受賞を励みに、今後もインパクトのある成果を出すべく邁進したいと思います。お世話になりました共同研究者の皆様、研究室のメンバーに深く感謝申し上げます。」

研究室のメンバーと
研究室のメンバーと

300mmウエハーを厚さ4マイクロメートルに超薄化

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概要

東京工業大学異種機能集積研究センターの大場隆之特任教授は、ディスコ、富士通研究所、PEZY Computing(ペジーコンピューティング、東京都千代田区)、WOWアライアンス(用語1)と共同で、半導体メモリー(DRAM)が搭載された直径300mmシリコンウエハー(基板)の厚さを4マイクロメートル(µm)まで超薄化する技術を開発した。同技術はバンプ(用語2)を用いないWOW積層技術(用語3)を利用して、シリコンウエハーの厚さをデバイス層より薄い4µmまで薄化することに成功したものである。

薄化前と薄化した後のリフレッシュ時間の累積故障率が変わらないことを確認し、薄化による新たな原子欠陥が生じないことを実証した。この薄化プロセスを用いれば、上下積層チップの配線長が従来の1/10以下になり、配線抵抗と配線容量が大幅に低減される。超小型でテラビット(1テラは1兆)級の大規模メモリーへの応用が期待される。

この成果は米国ハワイで6月10~13日に開かれる国際電子デバイス会議「VLSIシンポジウム2014」で発表する。

用語説明

1. WOWアライアンス:
東京工業大学を中心に設計・プロセス・装置・材料半導体関連の複数企業および研究機関からなる研究グループ。薄化したウエハーを簡単に積層することができ、バンプレスTSV配線を用いた三次元化技術を世界で初めて開発に成功した。
2. バンプ:
電極部にメッキで形成した配線接続のための突起。
3. WOW積層技術 :
ウエハーの積層(Wafer-on-Wafer)で大規模集積回路を作製する三次元集積技術。積層方法には、チップ同士の積層(Chip-on-Chip)、チップとウエハーの積層(Chip-on-Wafer)があり、COC、COW、WOWの順に生産性が高くなる。

学会発表

学会名:
IEEE 2014 Symposia on VLSI Technology and Circuits
題名:
Ultra Thinning Down to 4-µm using 300-mm Wafer40-nm Node 2Gb DRAM for 3D Multi-Stack WOW Applications
発表者:
Y.S. Kim, S. Kodama, Y. Mizushima, N. Maeda, H. Kitada, K. Fujimoto, T. Nakamura, D. Suzuki, A. Kawai, K. Arai and T. Ohba

図: 4マイクロメートル まで薄化した 300mm DRAM ウエハー。このような薄いウエハーになると可視光が透過する。
図: 4µm まで薄化した 300mm DRAM ウエハー。このような薄いウエハーになると可視光が透過する。

お問い合わせ先

東京工業大学異種機能集積研究センター
秘書 沼澤文恵
Tel: 045-924-5866
Email: numazawa.f.aa@m.titech.ac.jp

東京工業大学 広報センター
Tel: 03-5734-2975
Email: media@jim.titech.ac.jp

「第20回 My Study Abroad 留学報告会」開催報告

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5月27日の昼休みを利用して、My Study Abroad 留学報告会を開催しました。国際室が募集する留学プログラムで留学した学生によるこの報告会は、授業期間中、月1~2回開催されています。

今回は、毎年応募の多い建築・土木工学専攻の学生を対象とし、緑が丘ホールで開催しました。発表者主体によるパネルディスカッション方式での初めての開催でしたが、多くの方々にご参加いただき、大変有意義な報告会となりました。

パネリストは土木工学専攻修士2年の上田剛士さん(シュツットガルト大学)、櫻井里沙さん(スウェーデン王立工科大学)、目黒謙一さん(カリフォルニア大学バークレー校)です。個性溢れる3名が、様々な観点から自身の留学経験を語りました。

上田剛士さん

上田剛士さん

ドイツのシュツッツガルト大学に留学した上田さんからは、授業開始前に行われた、ドイツ語の夏期語学集中講義が大変有意義であったとの報告がありました。少人数制のクラスで歌やクイズゲームを用いて楽しくドイツ語を学べたことが、授業が始まる前の適応期間として非常に良かったようです。学部時代からドイツ語の習得に励んだことで、ドイツでの生活がより一層充実したものとなったようです。また、放課後にはクラスメイトとフットサルや夕食会に積極的に参加し、交流を深めたそうです。

櫻井里沙さん

櫻井里沙さん

スウェーデンのスウェーデン王立工科大学に留学した櫻井さんは、結果に応じて、履修単位数が変わる評価の仕方が新鮮で、海外ならではの学業方法に驚いたとのことです。
授業中はグループワークがとても多く、少しずつ発言できる様になるためには、日々の努力の積み重ねが大切だと痛感したようです。また、何か1つでも武器をもつことが、他の生徒とのコミュニケーションツールとなり、大変役立ったとのことです。

目黒謙一さん

目黒謙一さん

アメリカのカリフォルニア大学バークレー校に留学した目黒さんは、夏の短期語学研修TASTEの後に続けて、派遣交換留学に参加し、計6か月間をカリフォルニアで過ごしました。語学こそ初めは苦戦したものの、東工大で履修していた授業が留学中は大いに役立ったようです。また、世界中から留学生が多く集まるカリフォルニア大学バークレー校で多様な価値観に触れ合い、留学を通じて自身の世界を見る物差しがとても大きくなったとの報告がありました。

一歩足を外へだしてみたい人、日本文化を外から見てみたい人、一度留学体験談を聞きに来てみてはいかがでしょうか。次回は6月13日(金)の予定です。

お問い合わせ先
国際部留学生交流課派遣担当
Tel: 03-5734-7645
Email: hakenryugaku@jim.titech.ac.jp


「東工大教育改革国際シンポジウム」動画公開のお知らせと日経電子版記事のご紹介

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2014年3月14日(金)に行われた「東工大教育改革国際シンポジウム」の動画を公開しました。当日いらっしゃれなかった方やもう一度お聞きになりたい方は、是非ご覧ください。

※動画は日本語メインと英語メインの2種類を用意しております。どちらも同時通訳付きです。

東工大教育改革国際シンポジウムは、2016年4月にスタートする教育改革に向けて、「世界トップレベルの理工系教育システムとは」というテーマで開催され、約450名にご参加いただきました。当日は、三島学長による本学の教育改革の取り組み紹介の他に、マサチューセッツ工科大学(MIT)から副総長 (学術振興担当)のエリック グリムソン氏、カリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー)からは学長特別補佐 (国際連携担当)のロナルド グロンスキー氏が登壇し、それぞれの大学の教育理念や教育システムについて講演しました。

講演後は「世界トップレベルの理工系高等教育システムのあり方」というテーマで、パネルディスカッションを行いました。前半は、三島学長、MITのグリムソン副総長、UCバークレーのグロンスキー学長特別補佐の3名による討論が行われ、後半は、産業界から日本アイ・ビー・エム相談役で、学校法人国際基督教大学理事長の北城恪太郎氏、米国国立科学財団(NSF)東京事務所長のケリーナ クレーグ・ヘンダーソン氏、そして、日立製作所相談役で一般社団法人蔵前工業会理事長の庄山悦彦氏の計3名のパネラーが加わり、討論が深められました。

この講演会の様子は再録記事として6月中旬まで日本経済新聞電子版に掲載されています。下記よりご覧いただけます。

NHK大学ロボコン2014にてロボット技術研究会ベスト8

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6月1日(日)、国立オリンピック記念青少年総合センター大体育室にて「NHK大学ロボコン2014~ABUアジア・太平洋ロボコン代表選考会~」が開催され、東京工業大学ロボット技術研究会のチーム「Maquinista(マキニスタ)」が出場しました。

今年はシーソー、ブランコ、ポールウォークそしてジャングルジム、4つのエリアを親ロボット、子供ロボットが力を合わせてクリアする競技です。

予選リーグを1勝1敗で決勝リーグへと駒を進めたチーム「Maquinista」。決勝リーグでは1回戦から、予選リーグで圧倒的強さを見せていた名古屋工業大学チームと対戦となりました。開始後1分27秒でSHABAASH(勝利宣言)を奪われ、大会ベスト8での敗退となりました。

チーム「Maquinista」リーダー、戸田淳さんからのコメント

メンバー9人が一丸となって製作したロボットを、大勢の方の前で走らせることができて光栄です。ですが本番のフィールドでの調整が間に合わず、全ての動作をお見せすることができなかったのが悔やまれます。
来年以降はこの点を克服してより対応力のあるロボットを製作してくれればと思います。応援して下さった皆様、本当にありがとうございました。

この大会の模様は、NHK総合テレビで7月21日(月)午前10時5分から放送予定です。ぜひご覧ください。

決勝リーグ一回戦
決勝リーグ一回戦

決勝リーグ一回戦

東京工業大学ロボット技術研究会のチーム「Maquinista(マキニスタ)」

チーム「Maquinista(マキニスタ)」

藻類の栄養欠乏応答性プロモーターによる脂質蓄積強化を実現

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要点

  • 背景:藻類は栄養欠乏条件下に細胞内に油脂を蓄積
  • 新規性:緑藻の栄養欠乏応答性プロモーターを用い、油脂蓄積の強化を実現
  • 今後の展望:油脂の脂肪酸を操作することが可能

概要

東京工業大学バイオ研究基盤支援総合センターの岩井雅子CREST研究員、太田啓之バイオ研究基盤支援総合センター/地球生命研究所教授らの研究グループは、藻類が栄養の足りない状況で脂質を蓄える機能の強化と光合成による細胞増殖を両立させることに成功した。藻類の細胞にリン欠乏応答性プロモーター(用語1)を導入する遺伝子操作による形質転換で実現した。藻類による工業レベルでのバイオエネルギー生産を大きく前進させる成果だ。

モデル藻類のクラミドモナス(用語2)を用い、これまで知られている窒素欠乏条件とは異なり、リン欠乏条件下では光合成の場であるチラコイド膜(用語3)をある程度維持したまま、TAG(用語4)を蓄積できることを見出した。リン欠乏条件下で発現上昇する遺伝子のプロモーターに着目し、リン欠乏条件下で油脂蓄積を強化する形質転換系を構築した。今後さらにこの系を用いて、油脂蓄積強化だけではなく油脂に含まれる脂肪酸の種類を操作することが期待される。

この研究は東工大バイオ研究基盤支援総合センターの下嶋美恵助教、同学技術部バイオ技術センターの池田桂子氏らと共同で行った。研究成果は英国科学雑誌「Plant Biotechnology Journal (プラント・バイオテクノロジー・ジャーナル)」July 2014, 12(6)に掲載される。同電子版は6月9日に公開された。

この研究は、太田教授が科学技術振興機構、戦略的創造研究推進事業(CREST) 「藻類・水圏微生物の機能解明と制御によるバイオエネルギー創成のための基盤技術の創出」の採択を受け、「植物栄養細胞をモデルとした藻類脂質生産系の戦略的構築」の一環として実施した。

用語説明

(1)リン欠乏応答性プロモーター :

藻類や植物では、リンの欠乏時に欠乏したリンを生体膜を構成するリン脂質から切り出し、その代わりに糖脂質を合成して生体膜に用いる膜脂質リモデリングなどのリン欠乏に適応するための様々な応答が起こる。この際に発現が誘導される遺伝子の上流には、リン欠乏に応答して遺伝子の発現を誘導するプロモーターと呼ばれる制御領域が存在する。

(2)クラミドモナス :

緑藻綱クラミドモナス目に属する単細胞藻類。ゲノム解析が進みモデル藻類として用いられる。

(3)チラコイド膜 :

葉緑体の内部に存在する高度に発達した膜構造。光合成の電子伝達装置やATP合成酵素などが存在し、光合成の光エネルギーから化学エネルギーへの変換を司る重要な膜構造である。

(4)TAG :

トリアシルグリセロール。1分子のグリセロールに3分子の脂肪酸がエステル結合した中性脂肪の1つ。

発表雑誌

雑誌名:
Plant Biotechnology Journal
論文タイトル:
Enhancement of extraplastidic oil synthesis in Chlamydomonas reinhardtii using a type-2 diacylglycerol acyltransferase with a phosphorus starvation-inducible promoter
著者:
Masako Iwai, Keiko Ikeda, Mie Shimojima and Hiroyuki Ohta
DOI:

培養8日目。培養23日目。緑色がTAGを蓄積した油滴、赤色がチラコイド膜を示している。どちらの欠乏条件でもTAG蓄積が確認できる。

図1 (a=上)培養8日目(b=下)培養23日目。
緑色がTAGを蓄積した油滴、赤色がチラコイド膜を示している。どちらの欠乏条件でもTAG蓄積が確認できる。
リン欠乏条件下(右)では23日目でもチラコイド膜が確認できる。

お問い合わせ先

東京工業大学 バイオ研究基盤支援総合センター教授
太田啓之
TEL: 045-924-5736
FAX: 045-924-5823
Email: ohta.h.ab@m.titech.ac.jp

東京工業大学 地球生命研究所 広報担当
TEL: 03-5734-3163
FAX: 03-5734-3416
Email: pr@elsi.jp

ナノダイヤモンドを用いた透明スクリーンを開発

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要点

  • ナノダイヤモンドの高い屈折率を利用
  • ナノダイヤモンドの粒径によって多様な応用展開が可能

概要

東京工業大学大学院理工学研究科の坂尻浩一特任准教授、戸木田雅利准教授らは、高い屈折率を有するナノダイヤモンド(用語1)を分散させた薄膜に透明性と適度な光拡散特性を持たせることに成功した。透き通っているため背景を眺めることができると同時に、プロジェクターなどで画像を投影することができ、透明スクリーンとしての機能を持つ。しかも色むらがなく綺麗である。

高層ビル、ショッピングウインドー、水族館や動物園の窓材、車のヘッドアップディスプレーなどに、必要に応じて、広告や情報を表示するための材料として応用が期待される。しかもダイヤモンドであるために表面の硬度は高く、耐引掻き特性も併せ持つ。

ガラスやプラスチックなどの透明基板は身の回りにたくさんあり、波及効果は極めて大きい。

この研究成果は、5月28日~30日に名古屋国際会議場(名古屋市熱田区)で開かれた第63回高分子学会年次大会で発表された。

ナノダイヤモンド分散液を塗布したガラス板

ナノダイヤモンド分散液を塗布したガラス板
左:曇りがなく透明な様子(奥のポスターをはっきり見ることができる)
右:スクリーン機能(奥からプロジェクターを照射し画像を見ることができる)

用語説明

(1)ナノダイヤモンド :

ダイヤモンドの結晶構造を持ち最小粒径が5ナノメートル程度のダイヤモンド。現状では研磨材や表面の耐摩耗性を向上させるといった力学的な特徴を生かした分野で実用化されている。

お問い合わせ先

大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻
特任准教授 坂尻浩一
Tel: 03-5734-3602
Email: ksakajiri@polymer.titech.ac.jp

フットサル部、全日本大学フットサル選手権東京都大会優勝

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全日本大学フットサル選手権東京都大会が、5月4日に東京外国語大学、6日と11日に東京工業大学を会場として開催され、東京工業大学フットサル部Tokyotech.が優勝を果たしました。また、この結果により6月14日に行われる関東大会への進出を決めました。

試合は一発勝負のトーナメント方式で行われ、Tokyotech.は1回戦で立教大学、2回戦で多摩大学、準決勝で東京経済大学を破り、迎えた東工大体育館での決勝戦。OBをはじめたくさんの人々が応援にかけつけるなか、慶應義塾大学を4‐2で退け、創部以来初の優勝を決めました。

今回の優勝について、フットサル部代表の若松達也さん(理学部地球惑星科学科3年)は次のようにコメントしています。

「OBやマネージャーなどたくさんの方々の支えがあり、優勝することができました。
関東大会では、1都7県の代表チームが全国大会出場権を争います。初の全国大会出場を目指して全力で戦いますので、ご声援よろしくお願いいたします。」

フットサル部のメンバー
フットサル部のメンバー

お問い合わせ先
東京工業大学フットサル部
Email: tokyotech12@gmail.com

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