Quantcast
Channel: 更新情報 --- 東工大ニュース | 東京工業大学
Viewing all 4086 articles
Browse latest View live

光を捕集する「人工の葉」を開発-植物の光合成に匹敵する人工光合成の実現にめど-

$
0
0

要点

  • 植物の光合成と同様、2段階のエネルギー移動で光を捕集
  • 単位面積当たりの光量が少ない太陽光を安価な有機分子で集光し、人工光合成の反応中心へ効率よく光エネルギーを集約
  • 高価で稀少な人工光合成用の光触媒の使用量を大幅に減らせる

概要

東京工業大学理工学研究科の石谷治教授と豊田中央研究所の稲垣伸二シニアフェローの共同研究チームは、2段階のエネルギー移動で、光を効率よく捕集する分子システムを初めて開発した。これは太陽エネルギーを高効率で化学エネルギーに変換する植物の光合成に匹敵する人工光合成の実現につながる成果だ。

光を吸収する有機分子を多量に、しかも規則正しく配置した壁で構成される多孔質材料のメソポーラス有機シリカ(PMO、用語1)に金属錯体を導入することにより、400個を超える有機分子が吸収した光エネルギーを、まず5つの金属錯体が集め、最終的に一つの分子に集約することができた。

この光捕集システムを、二酸化炭素の還元資源化や水からの水素発生を駆動する光触媒(用語2)と融合することで、人工光合成系の開発につながる。地球温暖化と化石資源の枯渇の緩和に役立つと期待される。

この成果は英国化学会の機関誌「Chemistryworld」で10月に紹介され、「Chemical Sciences」に2014年に掲載される。

研究成果

植物の光合成の光アンテナ系(用語3)と同様に、2段階で光を捕集・集約する人工的なシステムを世界に先駆けて開発した。この新たな分子システムを用いると、400個を超える有機分子が吸収した光エネルギーを、まず5つの金属錯体が集め、最終的に一つの分子に集約することが可能である。


(左)
今回開発した光捕集・集約システム: 多くの有機基(ビフェリル)が導入された壁で構成された多孔質材料に、直鎖状の5核レニウム錯体の中心にルテニウム錯体が結合した分子が固定されている。
(右)
このシステムは、400個を越える有機分子が吸収した光エネルギーを、まず5つのレニウム錯体が集め、最終的に一つのルテニウム錯体に集約することができる。

背景

地球温暖化と化石資源の枯渇への危惧が増し、再生可能エネルギー技術の新規開発が急務となっている。これらの問題を根本的に解決する夢の技術として、太陽光エネルギーを分子に蓄える技術、いわゆる人工光合成(太陽燃料)が注目されている。二酸化炭素を還元し燃料や化学原料を作る、また水から燃料となる水素を製造する光触媒の研究は近年、長足の進歩を遂げている。

しかし太陽光の密度が大変低いため、従来の光触媒では、それらを多量に使用しなければならないことになる。高価で稀少な金属を必要とし、さらに合成にも手間のかかる光触媒をこのような方法で使用することは実質的ではない。

一方、植物の光合成は、比較的単純な分子(クロロフィル等)の集合体(光アンテナ、LH2 と呼ばれる)を、葉の表面に幅広く配置することで、大面積で太陽光を捕集している。これをエネルギー移動により、まず単位面積当たり数の少ない LH1(やはりクロロフィルの集合体)に集め、その後、その近傍に配置された、構造が複雑な反応中心(用語4)へと移動させる2段階での光エネルギー集約ステムを構築することで、太陽光の効率の良い利用を達成している。

これまで、植物を真似た光捕集システムの研究は行われてきたが、多量の単純な有機分子から2段階で光を集約するシステムの報告はなかった。

研究の経緯

本成果は、東工大と豊田中研の2つの研究室が独自に開発してきたシステムを組み合わせることで得られた。

豊田中研の稲垣グループは光アンテナ「LH2」モデルとしてのメソポーラス有機シリカ(PMO)を世界に先駆けて開発した。稲垣シニアフェローらが開発したPMOは、光を吸収する有機分子を多量に、しかも規則正しく配置した壁で構成される多孔質材料である。

一方、東工大の石谷研究室は、LH1と反応中心のモデルとしての多核金属錯体(Ru-Re5)を開発することに成功した。5つのレニウム錯体が吸った光が、同じ分子内の中心に配置された一つのルテニウム錯体に集約される1段階光捕集系である。

今回、Ru-Re5をPMOの空孔に導入・固定した。この複合系は、光合成と同様に2段階で光エネルギーを集約することができる。すなわち、400個を超えるPMOの有機分子(植物のLH2に対応)が捕集した光エネルギーは、まずRu-Re5の5つのレニウム(LH1に対応)錯体が集め、最終的に、ただ一つのルテニウム錯体(反応中心に対応)に集約される。

今後の展開

今回開発した光捕集システムを、二酸化炭素の還元資源化や水からの水素発生を駆動する光触媒と融合することで、太陽エネルギーを効率よく吸収し、化学エネルギーに変換する人工光合成系の開発につながる。また、このシステムの導入により、高価で稀少な人工光合成用の光触媒の使用量を激減させることができる

用語説明

1
メソポーラス有機シリカ(PMO): 様々な分子が入ることのできる"トンネル"が大量に、しかも規則的に並んだ多孔性の固体で、トンネルの壁が有機分子を多量に含んでいるので、光を効率的に吸収することができる。
2
光触媒: 光を吸収すると化学反応を引き起こす触媒
3
アンテナ: 光合成において、光を吸収するLH2と呼ばれるクロロフィルの集合体
4
光合成の反応中心: LH2が吸収した太陽エネルギーを最終的に受け、酸化還元反応を開始する部分を反応中心と呼ぶ

論文情報

題 名
Efficient light harvesting via sequential two-step energy accumulation using a Ru-Re5 multinuclear complex incorporated into periodic mesoporous organosilica
著 者
Youhei Yamamoto, Hiroyuki Takeda, Tatsuto Yui, Yutaro Ueda,ab Kazuhide Koike, Shinji Inagaki and Osamu Ishitani
掲載誌
Chem. Sci., 2014, 5, 639-648
DOI: 10.1039/C3SC51959Gouter
Received 14 Jul 2013, Accepted 15 Oct 2013, First published online 16 Oct 2013

お問い合わせ先
大学院理工学研究科 化学専攻
教授 石谷 治
TEL 03-5734-2240 FAX 03-5734-2284
E-mail ishitani@chem.titech.ac.jp


TISA Sports Festival 2014 開催

$
0
0

1月11日(土)、大岡山キャンパスの体育館とグラウンドにて、TISA Sports Festival 2014が開催されました。

TISA (東京工業大学国際学生会)は、留学生と日本人学生の交流を促す活動をしている学生団体です。8回目の開催となった今回のスポーツフェスティバルは東京工業大学留学生センターの共催で開催され、数多くの留学生と日本人学生が参加しました。

フットサル、バスケットボール、卓球、バドミントンの4種の競技が行われ、合わせて約180人の学生が参加しました。当日は天気にも恵まれ、晴天の下グラウンドで行われたフットサルでは、様々な国籍の留学生がグラウンドでボールを追いかけ、盛り上がりをみせました。

体育館で行われた他の競技も白熱し、参加者は皆スポーツを通じて大いに交流を深めることが出来ました。

1日を通して開催されたスポーツフェスティバルの最後には和やかなムードの中、上位入賞者にメダルやトロフィーの授与が行われ、今年のスポーツフェスティバルも大成功をおさめました。






東工大オリエンテーション開催報告

$
0
0

2013年12月22日(日)、広島市の修道高等学校にて「東工大オリエンテーション2013 in広島」が開催されました。

このオリエンテーションは、広島県内の高校生を対象に、本学同窓会の蔵前工業会広島県支部と合同で実施したもので、工学を志す県内の高校8校から集まった25人の高校生に、東工大の魅力をアピールしました。

当日のプログラムをご紹介します。

挨拶

金井誠太 広島県支部長 (マツダ(株)代表取締役副会長)
金井支部長からは地元高校生に期待を寄せる挨拶がありました。

大学紹介

広島県出身の学生2人による大学紹介

模擬講義

岩附 信行 教授 (大学院理工学研究科機械物理工学専攻)
講義では、工学の基礎は高校の数学、物理にあることについて、高校物理の活用と工学の魅力を伝えました。

実習

ゼンマイ部品と針金を組み合わせた「ゼンマイホース」を設計し、競技会を開催しました。

講義 岩附 信行 教授 大学院理工学研究科機械物理工学専攻
【講義】岩附 信行 教授 大学院理工学研究科機械物理工学専攻

実習 ゼンマイホースの設計・試作および競技会

実習 ゼンマイホースの設計・試作および競技会

【実習】ゼンマイホースの設計・試作および競技会

大学入試センター試験を「東京工業大学」で受験される方へ

$
0
0

平成26年度大学入試センター試験

1月18日(土) ~ 1月19日(日)

東京工業大学
大岡山試験場
/ 大岡山キャンパス
田町試験場
/ 田町キャンパス(附属科学技術高校)

期間中キャンパス内への関係者以外の立ち入りを制限させていただいております。

注意事項

所定の試験日程による試験実施が困難になるような不測の事態が発生した場合、こちらで情報発信しますので、定期的に確認をお願いします。

試験場案内

東京工業大学試験場は以下の2つの会場があります。お間違えのないように今一度ご確認ください。

試験場へのアクセス

【大岡山試験場 / 大岡山キャンパス】

東急目黒線・大井町線「大岡山」下車1分
 ■改札を左手に出て、マクドナルド前の信号を渡るとすぐに正門があります。

【田町試験場 / 田町キャンパス(附属科学技術高校)】

JR山手線・京浜東北線「田町」下車2分
 ■芝浦口(東口)方面に進み、エスカレーターを降りてすぐ右手に正門があります。
地下鉄都営三田線「三田」下車5分
 ■A4口を出て、JR田町駅方面へ。以下同上。

吉松公平助教が日本放射光学会奨励賞受賞

$
0
0

大学院理工学研究科応用化学専攻大友研究室の吉松公平助教が、第18回日本放射光学会奨励賞を受賞しました。

同賞は日本放射光学会が、放射光科学分野において優れた研究成果を挙げた35歳未満の若手研究者の功績をたたえ、今後の更なる活躍を奨励するために設立されたものです。毎年4月~7月に学会員による候補者の推薦を依頼して選考を行ない、10月に3名以内の受賞者を決定します。受賞者には賞状及びメダルが贈呈されます。授賞式は1月11日から13日に広島国際会議場で開催された第27回日本放射光学会放射光科学合同シンポジウムにおいて開催されました。

受賞の対象となった研究テーマ及び内容

「放射光光電子分光による強相関量子井戸状態の観測」

吉松公平助教

吉松公平助教のコメント

「我々は、茨城県つくば市にある高エネルギー加速器研究機構フォトンファクトリーにおいて、酸化物薄膜試料を作製するレーザー分子線エピタキシ装置と光電子分光装置とを組み合わせた複合システムの建設・改良を行っていました。本賞は、このシステムを用いることで薄膜人工構造により強相関電子の量子閉じ込めに成功し、放射光光電子分光を用いることでその特異な電子状態を初めて明らかにしたものです。今回名誉ある本賞を頂けたのは、学生時代の恩師である東京大学尾嶋正治先生をはじめ、たくさんの共同研究者の協力によるものです。この場を借りて深く感謝申し上げます。」


授賞式にて

「東工大バイオコン2014&教材で遊ぼう」開催報告

$
0
0

1月11日(土)、すずかけ台キャンパスすずかけホールにて「バイオコン2014」および「教材で遊ぼう」を開催致しました。

生命理工学部1年生の半年間の必修授業、「バイオクリエーティブデザインl」ではバイオをテーマとした小中高校生向け教材を製作しています。学生はグループごとテーマを選び、教材を製作するため実験や調査を重ねてきました。このイベントはその成果発表会です。3時までのプレゼンテーションでこれまでの成果を発表、それ以降のおためしtimeではご来場の方々に実際に教材をお試し頂きました。教材は実験キットやPCのゲーム、カード・ボードゲーム、体験キットなど多種の形態で多くの方にお楽しみ頂けたようです。学生も慣れないながらも説明に工夫を凝らし、充実した時間となりました。

外部からお招きした審査員の評価、おためしtimeなどのご来場の一般の方々の票から以下の作品が受賞致しました。

優勝
O班
「人体のしくみ大実験」
準優勝
M班
「バイオミミクリー ~生き物の生態を模倣しよう~」
3位
F班
「生態系カードゲーム」
審査員奨励賞
K班
「ホットケーキ肌」
S班
「デュビアの生態」
産学連携賞
H班
「恋愛時のホルモン分泌」
ものつくりセンター賞
C班
「セルくんサバイバル」
I班
「明るさと見え方」

プレゼンテーション

プレゼンテーション

プレゼンテーション

おためしtime

おためしtime

おためしtime

お問い合わせ先
Tel 045-924-5839
E-mail biocreat@bio.titech.ac.jp

地球コアに多くの水素が存在 〜地球誕生時に大量の水〜

$
0
0

概要

大学院理工学研究科博士課程 野村龍一と同 地球生命研究所 廣瀬敬教授らは、高輝度光科学研究センター、京都大学、海洋研究開発機構と共同で、地球コアに大量の水素が存在することを突き止めた。このことは、惑星形成時に地球は大量の水(海水の80倍)を獲得したが、その大部分がコアに取込まれたことを意味する。

同研究グループはマントル物質を地球深部に相当する超高圧・超高温環境下に置いた後、融解の痕跡の有無を大型放射光施設SPring-8(スプリングエイト)にて確認することにより、コア直上のマントルの融解温度は約3600ケルビンであることを明らかにした。マントル最下部は固体であるため、コア最上部の温度はそれ以下でなくてはならない。これは従来の見積りよりも少なくとも400ケルビン低い。一方、そのような低い温度で、コア(外核)は液体でなければならない。それには外核に水素が重量にして0.6%(原子数換算で25%)程度含まれている必要がある。このような大量の水素は、地球形成期にマグマオーシャン中で金属鉄中に取込まれた可能性が高い。今回推定されたコア中の水素量は水に換算すると地球全質量の1.6%(海水の約80倍)にあたり、地球はその形成時に大量の水を獲得していたことがわかる。

今後のさらなる研究により、地球以外の天体の金属コアの組成、地球の水の起源、さらには太陽系外惑星の海水量推定などが大きく進むと期待される。

今回の成果は、米科学誌「サイエンス」に掲載される。

地球の断面図

お問い合わせ先
地球生命研究所
廣瀬 敬
野村 龍一 (筆頭著者)
TEL 03-5734-3528 FAX 03-5734-3416

地球生命研究所 広報担当 (pr@elsi.jp)
TEL 03-5734-3163 FAX 03-5734-3416
http://www.elsi.jp/

キャリアアップMOT「ストラテジックSCM(春期)コース」受講生募集

$
0
0

田町駅前のキャンパスで学ぶ最先端SCM (サプライチェーンマネジメント)

2014年4月~2014年9月(9期生)

全18回 + 特別講演 毎週金曜 19:00 ~ 21:00

企業経営や業務オペレーションの現場、コンサルティングなどに活躍中の社会人を対象としています。 戦略的な視点から、経営科学的なアプローチも含めた最新のSCMを学びます。国際的な水準を意識した科目と内容です。
少人数制による質の高い講義とグループ課題演習による大学院レベルの授業で、SCMのプロフェッショナルを目指す方のための講座です。

講師は大学教授、実務家、著名コンサルタントなど第一線の現役スペシャリストです。
開講は春(4月)・秋(9月)の年2回、各20名を募集します。
修了者には大学院イノベーションマネジメント研究科長より修了証を授与します。

お問い合わせ先
イノベーションマネジメント研究科 CUMOT事務局
cumot-scm-info@mot.titech.ac.jp


安価な試薬を用い短時間(<5秒)・高収率のペプチド合成法を開発

$
0
0

要点

  • 安価な試薬を用い、20℃、4.8秒でアミド結合を形成
  • 副生物が二酸化炭素と塩酸のみのクリーンなプロセス
  • エピメリ化しやすいアミノ酸、嵩高いアミノ酸にも適用可能

概要

大学院理工学研究科の布施新一郎助教、御舩悠人大学院生らは、薬剤や生体適合性材料として重要なペプチドを迅速、高収率、かつ安価に合成する手法を開発した。この手法により安価で高活性な試薬を使用し、マイクロフロー合成法を駆使して反応時間を5秒以内に制御し、副反応の抑制に成功した。また、この手法は嵩(かさ)高いアミノ酸やエピメリ化を起こしやすいアミノ酸にも適用でき、スケールアップも容易なことから、多様なアミノ酸から構成されるペプチドの大量・低コスト供給に道を開くものである。

従来のペプチド合成法は (1)高価な試薬を要する (2)試薬のスクリーニングが必要 (3)多量の副生物を生じる (4)嵩高いアミノ酸との反応は長時間かかる―といった問題点を持つ。このため多様なアミノ酸から構成されるペプチドの大量・低コスト供給は極めて困難だった。ペプチド合成は、高活性試薬を使用するとエピメリ化などの副反応を誘発するため、高価で温和な活性の試薬の使用が常識とされてきた。本研究では発想を転換して従来法の欠点を解消した。

この成果はドイツの化学会誌「アンゲヴァンテ・ケミー・インターナショナル・エディション(Angewandte Chemie International Edition)」に速報として掲載され、また、「シンレット(Synlett)」誌の「シンパクツ(Synpacts)」にも掲載予定である。

開発された安価な試薬を用い短時間(<5秒)・高収率のペプチド合成法のプロセス

論文情報

Shinichiro Fuse, Yuto Mifune, and Takashi Takahashi, "Efficient Amide Bond Formation through a Rapid and Strong

Activation of Carboxylic Acids in a Microflow Reactor" Angewandte Chemie International Edition, Article first published online: 2 DEC 2013

DOI: 10.1002/anie.201307987outer

お問い合わせ先
大学院理工学研究科 応用化学専攻
助教 布施新一郎
TEL: 03-5734-2111 FAX: 03-5734-2884
Email: sfuse@apc.titech.ac.jp

陸上競技部 第11回国公立23大学対校駅伝大会優勝

$
0
0

1月18日(土)、埼玉県熊谷市熊谷スポーツ文化公園にて第11回国公立23大学対校駅伝大会が開催され、男子の対校部において、東京工業大学陸上競技部が初優勝を果たしました。

冬晴れで風がほとんどないという好コンディションの下、東工大チームは1区を区間新記録の快走で抜けだし、3区、4区でも区間新を記録する快走をみせました。全7区間、38.6kmのレースは終始東工大チームのペースで進み、総合1時間59分31秒の好タイム、2位の信州大学、3位の東京学芸大学を大きく引き離してのゴールとなりました。

昨年は残り2kmで抜かれ、大健闘ながら大変悔しい2位という本大会でしたが、今年は雪辱を果たして優勝、そして3名の区間新記録、と昨年を越える素晴らしい結果となりました。

出場選手

1区  松井将器 (学部2年) 区間賞・区間新記録
2区  清水大輔 (学部2年)
3区  柴田幸樹 (学部4年) 区間賞・区間新記録
4区  丸山蒼太 (学部3年) 区間賞・区間新記録
5区  小林雅彦 (学部4年)
6区  川目 悠 (修士1年)

陸上競技部 第11回国公立23大学対校駅伝大会優勝

  • 陸上競技部 第11回国公立23大学対校駅伝大会優勝
  • 陸上競技部 第11回国公立23大学対校駅伝大会優勝
  • 陸上競技部 第11回国公立23大学対校駅伝大会優勝

高水素濃度の特殊な温泉に含まれるメタンの起源を解明

$
0
0

概要

東京工業大学 地球生命研究所の吉田尚弘教授、丸山茂徳教授、黒川顕教授、同大学院理工学研究科の上野雄一郎准教授らの研究グループは、長野県白馬地域の温泉水が無機的に合成されたメタンガスを含むことを突き止めた。これは地球初期の生命誕生のメカニズムを解き明かすことにつながる成果である。

この温泉水は、蛇紋岩と呼ばれる特殊な岩石と水が反応することによってできた強いアルカリ性の温泉で、かつ水素濃度が高い。このような温泉は、現在の地球では稀であるが、生命誕生前の初期地球ではありふれた温泉環境であったと考えられている。

今回、この温泉で、今まで知られていなかった無機的な化学反応によって生命のもととなる炭化水素が合成されていることを突き止めたことから、同様の化学反応が地球の初期で有機物を作り、それが生命の誕生につながった可能性が示された。

この成果は1月15日発行の欧州の科学雑誌「アース・アンド・プラネタリー・サイエンス・レターズ(Earth and Planetary Science Letters)」に掲載された。

高水素濃度の特殊な温泉に含まれるメタンの起源を解明

論文情報

Konomi Suda, Yuichiro Ueno, Motoko Yoshizaki, Hitomi Nakamura, Ken Kurokawa, Eri Nishiyama, Koji Yoshino, Yuichi Hongoh, Kenichi Kawachi, Soichi Omori, Keita Yamada, Naohiro Yoshida, Shigenori Maruyama, “Origin of methane in serpentinite-hosted hydrothermal systems: The CH4-H2-H2O hydrogen isotope systematics of the Hakuba Happo hot spring” Earth and Planetary Science Letters, 2014, 386 112-125.

お問い合わせ先
東京工業大学 大学院理工学研究科 地球惑星科学専攻准教授
上野雄一郎
Email: ueno.y.ac@m.titech.ac.jp

東京工業大学 地球生命研究所 広報担当
TEL: 03-5734-3163 FAX: 03-5734-3416
Email: pr@elsi.jp

本学学生チームがACM-ICPC世界大会に出場決定

$
0
0

ACM-ICPC(ACM国際大学対抗プログラミングコンテスト)において、アジア地区予選の成績に基づく選考の結果、本学の学生チームbinding.pryが、世界大会出場チームとして選出されました。ACM-ICPC世界大会では、各国から予選を勝ち抜いた120大学のチームが集まり、プログラミングによる問題解決能力を競います。

世界大会は2014年6月22日~26日にロシア・エカテリンブルグで開催されます。本学からの出場は、2004年および昨年に引き続き3回目となります。

チームbinding.pryは、古賀理さん(物理情報システム専攻修士1年)、岸本祥吾さん(情報科学科3年)、長田晃太朗さん(5類1年)、望月翔平さん(コーチ・計算工学専攻2年)の4名で構成されています。古賀さんは昨年世界大会に出場したチームのメンバーでした。

チームbinding.pry

「創造性育成科目事例発表会」開催報告

$
0
0

創造性育成科目を御存知でしょうか?

創造性育成科目は、学生に能動的・発見的に学習する機会を設け、新しいものや技術、アイディアを生み出すための創造力を育むための工夫を行っている講義科目のことです。

本年度、該当する科目についてアンケート調査を行ったところ、

  • 約70%の科目は、学生同士のグループワークを講義に取り入れていること
  • 約50%の科目は、学生あるいはグループ同士の競争を講義に取り入れていること

が分かり、いわゆるアクティブラーニングに近い講義形式が推進されていることが分かりました。

創造性育成科目は、毎年、専攻、学科、教員から申請され、登録・選定を行っています。選定されますと、科目に対して教材、実験器具等を充実させるための支援金の援助が行われます。このような事業を平成16年度より9年間行ってきましたが、さらなる創造性育成教育を発展させるため

  • 創造性育成科目の講義実施状況の把握
  • 創造性育成科目の学内への広報
  • 発表会を通した教員相互の情報共有
  • 平成 26 年度以降の創造性育成科目のあり方検討

を行うことが重要ではないかとの結論に至り、昨年度、第1回目の創造性育成科目事例発表会を実施致しました。この発表は学生がメインとなり、また、プレゼンテーションも素晴らしく、参加された先生方からは、「本当はもっと苦労しているところがあるのでは?」「教員同士で苦労・工夫している点を議論したい。」との感想を頂きました。そこで第2回目となる本年度は2部構成とし、第1部は、創造性育成科目のあり方及び講義を行う上での課題等についてのパネルディスカッション、その後、創造性育科目に選定された科目の担当教員による事例発表を行いました。そして引き続き第2部として、創造性育成科目のポスターセッション及び懇談会を行いました。

パネルディスカッションに先駆けて実施したアンケート調査では、

  • 創造性育成科目の講義負担が大きいこと
  • コンテストのテーマを毎年考えるのが大変なこと
  • 学生の満足度、達成度などを学生にフィードバックすることが困難なこと

などが課題として出されました。パネルディスカッションを行った結果、

  • 今後は、企業との連携が重要になるのではないか
  • 大学院留学生にティーチングアシスタントをお願いすることで、英語の重要性を学部学生に早期に示せるのではないか
  • 学内外に創造性育成科目の重要性を広報すべきではないか

といった意見が出され、今後の創造性育成科目の一つの方向性を見いだすことができました。

参加した教員からは、「他の分野での取組、抱えている問題点などが具体的に分かり、参考になった。」「講義構成、資金調達、指導体制など様々に工夫されている点を聞かせて頂き大変参考になった。」「他学科・他専攻の教員と講義の問題点等について議論できたのは有益であった。」などの意見が出されました。東工大では、各学科・専攻の垣根を越えて、講義科目に対する活発な議論を行う取り組みを、今後も進めていきたいと思います。

ポスターセッションでの意見交換
ポスターセッションでの意見交換

担当教員からの事例発表
担当教員からの事例発表

「第18回 My Study Abroad 留学報告会」開催報告

$
0
0

1月21日(火) 昼休みの時間を利用して、第18回 My Study Abroad 留学報告会を開催しました。

国際室が募集する留学プログラムで留学した学生によるこの報告会は、授業期間中、月1~2回開催されています。

今回はロンドン国際青少年科学フォーラム(LIYSF)参加者の野原崇稔さん(工学部高分子工学科3年)と、派遣交換留学によりスイス連邦工科大学チューリッヒ校に留学した橋上保隆さん(イノベーションマネジメント研究科イノベーション専攻博士3年)から留学報告がありました。

野原崇稔さん(工学部高分子工学科3年)

橋上さんは博士課程在学中の留学経験者です。派遣交換留学の手続きやスイス連邦工科大学チューリッヒ校について詳しい紹介があったほか、留学先で研究室に所属して精力的に研究されたことや、研究室のメンバーとパーティを開いたことなど、現地での生活についてご報告いただきました。

橋上保隆さん(イノベーションマネジメント研究科イノベーション専攻博士3年)

野原さんの参加されたLIYSFは、世界の約60ヶ国から350名ほどの理系学生が、夏に2週間程度ロンドンに集まり講義、討論会、企業・大学見学などに参加するフォーラムです。各国から集まった同年代、もしくは年下の参加者が意欲に満ちた発表をする姿に刺激を受け、自身の勉強や研究に、より熱意を持って取り組もうと決意されたとの報告がありました。

各発表の最後には質疑応答の時間が設けられ、プログラムの内容や研究内容などについて多くの質問が挙がり、大変有意義な時間となりました。

次回は4月15日(火)の予定です。奮ってご参加ください。

第18回 My Study Abroad 留学報告会

お問い合わせ先
国際部留学生交流課派遣担当
Tel: 03-5734-7645
E-mail: biocreat@bio.titech.ac.jp

腰原伸也教授がフンボルト賞受賞

$
0
0

大学院理工学研究科物質科学専攻 腰原伸也教授が、フンボルト賞を授与されることが決定しました。

フンボルト賞は、ドイツ政府の国際的学術活動機関であるアレキサンダー・フォン・フンボルト財団が創設した賞で、人文、社会、理工の分野において、後世に残る重要な業績を挙げ、今後も学問の最先端で活躍すると期待される国際的に著名な研究者に対して授与されるものです。ドイツで最も栄誉のある賞とされており、毎年100人以内に 授与されます。

今回の受賞の対象となった研究は「光誘起協力現象(光誘起相転移)」であり、特に、以下の2点が評価されました。

(1)
光誘起相転移という新現象を提唱し、合成化学者、半導体研究者の協力のもと、超高感度、超高速で劇的に色相、磁性、誘電性、伝導性などが光励起で変化する物質を多数、世界に先駆けて発見したこと。
(2)
研究に不可欠な「動的構造解析」という新技術を、超短パルス量子ビーム源を駆使して開拓し、光誘起強誘電材料や、光励起のみで発現する新物質相の発見に世界で初めて成功したこと。

腰原伸也教授

受賞を受けて、腰原教授は以下のようにコメントしています。

「大変重要な賞をいただき、光栄に感じると同時に、いままで研究を支えていただいて来た多くの先生方、諸先輩、学生諸氏、大学、研究所、財団など関係者の皆様、とりわけ若手の皆さんに心からお礼を申し上げたいと思います。自分はひたすら「新しいものを覗き見たい」と興味のおもむくまま、若い人たちともっぱら基礎研究にまい進しておりましたので、このような高い評価をいただいたことに驚き、また今後の研究展開への責任も感じております。今回の受賞を、ドイツや世界の研究者との出会いのための新たなきっかけとし、より一層「新しい世界の海図なき航海」に頑張りたいと思います。」


2月の学内イベント情報について

$
0
0

2014年 2月に本学が開催する、一般の方が参加可能な公開講座、シンポジウムなどをご案内いたします。

末松安晴栄誉教授・元学長が 2014年日本国際賞(Japan Prize) 受賞

$
0
0

光通信の世界的研究者として知られる末松安晴・東京工業大学栄誉教授(元学長)が、この度、2014年日本国際賞(Japan Prize)を授与されることが決定しました。

日本国際賞 (Japan Prize) とは、「国際社会への恩返しの意味で日本にノーベル賞並みの世界的な賞を作ってはどうか」との政府の構想に、松下幸之助氏が寄付をもって応え、1985年にはじまった国際賞です。この賞は、全世界の科学技術者を対象とし、独創的で飛躍的な成果を挙げ、科学技術の進歩に大きく寄与し、もって人類の平和と繁栄に著しく貢献したと認められる人に与えられるものです。毎年、科学技術の動向を勘案して決められた2つの分野で受賞者が選定され、受賞者には、賞状、賞牌及び賞金5千万円が贈られます。

末松安晴栄誉教授は、2014年の授賞対象分野の一つである「エレクトロニクス、情報、通信」の受賞者として選ばれました。

授賞理由:

大容量長距離光ファイバー通信用半導体レーザーの先導的研究

末松安晴栄誉教授は、光エレクトロニクスの黎明期である1960 年代初頭から光通信の研究に取り組みました。1980 年代始めには、光ファイバーの損失が最小になる波長の光を発し、かつ大量の情報を送るために光を高速で変調しても波長が安定した動的単一モードレーザーを完成させ、大容量・長距離光ファイバー通信の実現に大きく貢献しました。この研究成果は、現在のインターネット社会には不可欠なもので、将来にわたって私たちの情報化社会をさらに進化させ続けるものと思われます。

授賞式は、4月23日(水)に東京で開催されます。この週には、日本国際賞週間行事として、レセプション、学術懇談会、授賞式、祝宴、受賞記念講演会の各種行事が開催される予定です。日本国際賞は今回で第30回を迎え、日本人受賞者はこれまで藤嶋昭博士(元本学経営協議会委員)ほか16名が受賞者されていますが、東京工業大学からは初の受賞です。

お問い合わせ先
広報センター(プレス担当)
TEL: 03-5734-2975
Email: media@jim.titech.ac.jp

光照射による相転移現象のドミノ効果を可視化

$
0
0

光照射による相転移現象のドミノ効果を可視化
高効率光スイッチング素子応用に道

概要

理工学研究科の沖本洋一准教授らの研究チームは、試料のペロブスカイト型コバルト酸化物(Pr0.5Ca0.5CoO3)に光を照射することで新しい磁性金属状態を創製するとともに、それがドミノ的に試料奥行き方向に伝播していく様子を可視化することに成功した。実験手法はポンププローブ反射分光法 (用語 1)を用い、光照射後の光反射率変化をピコ秒(1兆分の1秒)スケールで追跡して観測、得られた観測データを電磁気学的に解析することにより実現した。

さらに、この光照射により発生する相転移のドミノ効率は、1光子の入射でおよそ80サイトのコバルトイオンを磁化できることがわかった。この高い相転移効率はドミノ的な光励起状態の増殖によってもたらされるものであり、高い効率を持つ光スイッチング素子応用に向けて道を拓くと考えられる。

研究の背景

レーザーパルス光照射による固体の電気的、磁気的性質の高速制御の研究が現在、注目を集めている。これは、光誘起相転移現象と呼ばれ、基礎物理学的観点、および高速スイッチングデバイスへの応用の観点から興味深い現象である。

本研究では、スピンクロスオーバー転移を示すコバルト酸化物に注目しその光照射効果を調べた。スピンクロスオーバー転移とは、鉄やコバルトなどの遷移金属原子中の電子のスピン状態が、強い電子-格子相互作用により磁性状態と非磁性状態間を変化する現象で、特に鉄の有機錯体系などで光照射によるスピンクロスオーバー変化(光磁性効果)がよく知られており、広く研究がなされている。本研究では、有機錯体系よりはるかに安定・堅牢であるセラミック化合物でありかつスピンクロスオーバー物質として知られるコバルト酸化物Pr0.5Ca0.5CoO3に注目し、光で創られる光磁性相生成の探索的研究を行った。

研究成果

本実験では、高速レーザパルス(波長800nm)を試料に照射し、その後の光反射率の時間依存性を中赤外~可視光領域まで測定し、データの電磁気学的解析を行った。その結果、光照射によってコバルト原子の磁性が発生しかつ金属化することがわかった。更に、励起されたコバルト原子は実空間でドミノ的に増殖していくこと(下図)、および1つの光子が約80サイトのコバルト原子を磁化できること、などが明らかになった。このような高い光変換率は、ドミノ的な励起状態の増殖によるものであり、上述の鉄系や、一般の光化学反応で見られるような1光子が1つのサイトを励起する通常の光照射効果とは本質的に異なる現象である。

今後の展開

応用に向けての問題点はこのドミノ効果発生の動作温度が-190度と低いことで、今後類似のコバルト系で動作温度の高い応答を示す試料を探索していく。また、このドミノ発生の起源はまだ明らかになっていないが、レーザ光照射により生じた衝撃波が相転移を助けている可能性が示唆されており、高速のX線パルスをつかった原子位置を直接見る研究がを行うことにより、その起源を解明していく予定である。

光で創成された磁性金属状態がドミノ的に試料奥行き方向に伝播していく様子

光で創成された磁性金属状態がドミノ的に試料奥行き方向に伝播していく様子

用語 1 ポンププローブ反射分光法
光励起用と反射率の測定用の二つのレーザパルスを用いて、試料の光励起後の反射率変化の時間変化を追跡する分光学的手法。

論文情報

雑誌名
Physical Review B 83, 161101(R) (2011).
論文タイトル
Acceleration of domain wall movement by photoirradiation in perovskite-type cobaltite
執筆者
Yoichi Okimoto et al.
雑誌名
Physical Review Letters 103, 027402 (2009)
論文タイトル
Ultrasonic Propagation of a Metallic Domain in Pr0.5Ca0.5CoO3 Undergoing a Photoinduced Insulator-Metal Transition
執筆者
Yoichi Okimoto et al.

お問い合わせ先
理工学研究科物質科学専攻
准教授 沖本 洋一
TEL 03-5734-3895
okimoto.y.aa@m.titech.ac.jp

※1月31日、論文情報(Acceleration of domain wall movement by photoirradiation in perovskite-type cobaltite)を追加しました。

「清華大学・邢 新会教授によるキャリア形成セミナー」開催報告

$
0
0

大学の世界展開力強化事業では、1月23日から2月10日までの約2週間、清華大学・邢 新会教授 (TKT CAMPUS Asia Consortium清華大学責任者)を客員研究員として 本学に招聘しています。

邢教授には学生への修士論文指導、特別講義など、様々な活動を行っていただいています。1月28日(火)には、東工大の中国人留学生を対象として、キャリア形成セミナーが行われました。

セミナーでは「日本留学とキャリア発展」というテーマのもと、東工大の博士課程を経て日本と中国でキャリアを積んだ邢先生の体験談や研究に対する考え方などを、約1時間半にわたり中国語、時には日本語、英語を交えてお話いただきました。
参加した学生達は、自身の今後のキャリア形成とも重ね合わせながら興味深く聞き入っていました。

セミナーの最後には「夢を持つこと」「人格と能力を備えること」「工学者の使命を持つこと」など、邢教授から後輩たちへのメッセージが贈られました。

講演後の質疑応答では参加学生より以下のような質問がありました。

  • 邢教授が中国へ帰国する時に描いていた10年後のプランは現在の姿と合致しているか?
    邢教授 大きな方向では合致していると思う。

  • 我々のような若手がチームの一員として求められるものは?
    邢教授 協調性を持ってメンバーと協力しあいながら、自分の特徴を発揮しつつ、堅実に特色ある研究を行い、成果を挙げていくことこそ、若手研究者の大きな役割だと期待される。

東京工業大学は、文部科学省の実施する「大学の世界展開力強化事業」に2つのプログラムが採択されました。このうち「日中韓先進科学技術大学教育環」(TKT CAMPUS Asia Consortium)では、中国の清華大学、韓国のKAIST(韓国科学技術院)と共に、質の高い教育及び研究における協力の枠組みを構築し、卓越した科学技術の素養を持つグローバル人材の育成を目指しています。

お問い合わせ先
国際部留学生交流課事業推進グループ
Tel: 03-5734-2984
E-mail: campusasia@jim.titech.ac.jp

本学学生が第4回日本学術振興会 育志賞を受賞

$
0
0

大学院情報理工学研究科計算工学専攻博士後期課程3年(秋山泰研究室)の大上雅史 日本学術振興会特別研究員が、第4回日本学術振興会 育志賞を受賞しました。

同賞は、天皇陛下の御即位20年に当たり、社会的に厳しい経済環境の中で、勉学や研究に励んでいる若手研究者を支援・奨励するための事業の資として、平成21年に日本学術振興会が陛下から賜った御下賜金により、将来、我が国の学術研究の発展に寄与することが期待される優秀な大学院博士課程学生を顕彰することを目的として、平成22年度に創設されました。

受賞者には賞状、賞牌及び副賞として学業奨励金110万円が贈呈されます。授賞式は2月24日(月)に日本学士院にて開催される予定です。

受賞対象となった研究テーマ及び内容:

「立体構造情報に基づくタンパク質間相互作用ネットワーク予測」

大上 雅史

今回の受賞をうけ、大上さんは次のようにコメントしています。

「このような栄誉ある賞を頂けたことを大変光栄に存じます。近年の急速な生命科学の進展に伴って、物理学や情報科学をはじめとする周辺分野との融合が重要視されています。私はこれまで生命情報科学(バイオインフォマティクス)の研究に携わり、細胞内のタンパク質群が起こす「タンパク質間相互作用」という生命現象を、本学のTSUBAME 2.5や神戸の「京」といった超並列スーパーコンピュータを活用して網羅的に予測するための高速な計算手法の開発に取り組んできました。本研究は情報科学によって生命科学にアプローチするいわゆる学際領域の研究ですが、このような研究が栄誉ある賞で評価頂けたことを大変嬉しく思います。これまでご指導頂きました秋山泰教授をはじめとする研究室の皆様と、いつも温かく支えてくれた妻および両親に深く感謝致します。」

※公開時タイトルに誤りがありましたので修正いたしました。(「第4回日本学術振興会賞 育志賞」→「第4回日本学術振興会 育志賞」)

Viewing all 4086 articles
Browse latest View live


<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>