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超巨大遺伝子群を制御するゲノム領域を発見

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超巨大遺伝子群を制御するゲノム領域を発見
―匂い受容体の遺伝子進化の謎の解明へ―

要点

  • 嗅覚受容体遺伝子の新たな転写調節領域を発見
  • この領域は他に例をみない超長距離作用性の遺伝子調節領域だった
  • 嗅覚受容体の遺伝子発現メカニズムに新たな知見

概要

東京工業大学 バイオ研究基盤支援総合センターの廣田順二准教授と岩田哲郎研究員、東京大学 大学院農学生命科学研究科の東原和成教授、理化学研究所 脳科学総合研究センター 吉原良浩シニアチームリーダーらの研究グループは、匂いを感知する嗅覚受容体の遺伝子発現を制御する新たな転写調節領域(エンハンサー[用語1])を発見しました。

嗅覚受容体は、ゲノム上で最大の遺伝子ファミリー[用語2]を形成し、膨大な匂い情報の識別を可能にしています。嗅覚受容体ファミリーは、魚類から哺乳類に至る脊椎動物に共通して存在するタイプ(クラスI)と、陸棲動物特異的なタイプ(クラスII)に分類されます。そのうちクラスI遺伝子は、動物の進化の過程で染色体上の1カ所に留まり、長大な遺伝子クラスター[用語3]を形成しています。この長大なクラスI遺伝子クラスターの発現制御のメカニズムは長年、未解明でした。

今回本研究グループは、マウス遺伝学的手法と情報学的解析を駆使し、哺乳動物間で高度に保存されたクラスI遺伝子クラスターを制御するエンハンサーを同定しました。ゲノム編集技術[用語4]を用いた解析から、このエンハンサーは、この遺伝子クラスター全体を制御しており、制御する遺伝子の数とゲノム上の距離の両方において、これまでに例をみない規模で遺伝子発現を制御していることが明らかになりました。この“超”長距離エンハンサー[用語5]の発見は、嗅覚受容体の遺伝子進化の謎を解く重要な成果と言えます。

この成果は、2017年10月12日(日本時間18:00)、英科学誌『Nature Communications』に公開されました。

研究の背景

嗅覚は、外部環境中の匂い情報を感知・識別し、動物の生命維持のために必要な行動を起こす重要な感覚です。匂いを感知する嗅覚受容体は、ゲノム上で最大の遺伝子ファミリーを形成し、膨大な数の匂い情報の識別を可能にしています。その数はマウスで約1,100個(マウス全遺伝子の約5%で、ヒトでは約400個ヒト全遺伝子の約2%)にも及びます。

嗅覚受容体には、「クラスI(水棲型)」と「クラスII(陸棲型)」の2つのタイプが存在します。クラスIは魚類から哺乳類まで脊椎動物に共通に存在するタイプで、クラスIIは陸棲動物特異的なタイプです。これまでの研究から、クラスIは水溶性の匂い分子を、クラスIIは揮発性分子を受容すると考えられています。クラスIとクラスII受容体遺伝子の染色体上の局在は大きく異なります。動物の進化の過程で、クラスI遺伝子が染色体上の1カ所に留まり続けて1つの巨大な遺伝子クラスターを形成しているのに対し、クラスII遺伝子は、遺伝子重複と転座を繰り返して、ほぼすべての染色体上に広がって分布しています。

遺伝子の発現には、個々の遺伝子の配列だけではなく、転写調節配列が必要です。これまでに、いくつかのクラスII遺伝子の転写調節配列が同定されてきましたが、ゲノム上最大級の遺伝子クラスターを形成するクラスI遺伝子の調節配列は、見つかっていませんでした。

研究の経緯

廣田准教授と岩田哲郎研究員らは、2013年にクラスI嗅覚受容体遺伝子の転写調節領域が特定のゲノム領域内に存在することを実験的に証明することに成功しました。今回この成果をさらに発展させ、マウス遺伝学的手法と情報学的解析を駆使することで、世界で初めてクラスI嗅覚受容体の転写調節領域の位置を突き止めました。

研究成果

1. クラスI嗅覚受容体遺伝子クラスターを制御する超長距離作用性のエンハンサーの発見

重要な転写調節領域のDNA配列は、進化の過程で保存される傾向があります。そこで多様な動物種においてクラスI遺伝子クラスター領域の配列を比較し、保存されている配列を探索することで、新たな転写調節配列『Jエレメント』を推定しました。

生体内でのJエレメントの機能は、ゲノム編集技術を用いて作出した遺伝子改変(Jエレメントを欠失)マウスから明らかになりました。Jエレメント欠失マウスでは、75個(解析した遺伝子の58%)ものクラスI遺伝子の発現が減少し、その影響は遺伝子クラスター全体(約300万塩基対)に及んでいました。クラスIIのエンハンサーが約20万塩基対の範囲にある7~10個の遺伝子を制御していることと比較すると、Jエレメントがこれまでにない規模で嗅覚受容体の遺伝子発現を制御していることがわかりました(図1)。また、これまでに同定されたどの遺伝子のエンハンサーと比べても、Jエレメントは制御する遺伝子数ならびに作用範囲が最大でした。Jエレメントの制御の範囲内に留まることでしかクラスI遺伝子は機能できず、このことが進化の過程でクラスI遺伝子が単一の遺伝子クラスターに留まり続けた要因になっていると考えられます。

長距離作用性エンハンサーの作用距離の比較

図1. 長距離作用性エンハンサーの作用距離の比較

βグロビン遺伝子のエンハンサーは、約6万塩基対の範囲内にある5つの遺伝子の発現を制御している。クラスII嗅覚受容体遺伝子エンハンサーは、約20万塩基対の範囲内にある7~10個の遺伝子の発現を制御している。Jエレメントは、約300万塩基対内にある75個の遺伝子のエンハンサーと機能しており、長大な作用範囲を有している。

2. 嗅覚受容体の遺伝子発現メカニズムに新たな知見

1つの嗅神経細胞は、膨大な数の嗅覚受容体レパートリーから1つの遺伝子のみを選択し、発現します。これまで嗅覚受容体遺伝子の発現メカニズムとして、確率的に1つの遺伝子が直接選択されるモデルが提唱されています。しかし今回、Jエレメント欠失マウスの解析から、もう1つ新たな知見が得られました。従来のモデルが正しいとすると、対立遺伝子の片方のJエレメントを欠失したヘテロ欠失マウスでは、転写を活性化するエンハンサーが2つから1つになったため、クラスI遺伝子の発現数は半減すると予想されます。しかしながら、結果は予想に反して、クラスI遺伝子の発現数は半減せず、むしろ正常なマウスに近い発現を示しました。これは、片側のエンハンサーを欠失しても、もう一方の正常なエンハンサーが遺伝子発現を補填したことによります。このことは、遺伝子本体の選択より先に機能的なエンハンサーの選択が先行することに他なりません。以上のことから研究グループは、嗅覚受容体遺伝子発現のメカニズムとして、単一の遺伝子選択の前にエンハンサーが選択され、続いて選択されたエンハンサーの制御下にある嗅覚受容体遺伝子が1つ選択されるという新たなモデル(図2)を提唱しました。

今後の展望

クラスI嗅覚受容体のエンハンサー、Jエレメントの発見によって、長年未解明だったクラスI遺伝子の発現制御メカニズムの研究がさらに進むものと考えられます。また、陸棲動物特異的なクラスII嗅覚受容体と比較して、進化の過程で魚類から哺乳動物に共通に存在するクラスI嗅覚受容体の生理機能はほとんど明らかになっていません。今後、クラスI嗅覚受容体遺伝子の発現が大きく減少するJエレメント欠失マウスの匂い行動や生理学的解析によって、その機能が明らかになっていくと期待されます。

嗅神経細胞における嗅覚受容体遺伝子選択モデル

図2. 嗅神経細胞における嗅覚受容体遺伝子選択モデル

(1)神経前駆細胞からクラスIもしくはクラスIIの嗅覚受容体遺伝子を発現する2つの細胞タイプが産生される。
(2)クラスIタイプでは主にJエレメント(緑と赤)が、クラスIIタイプでは多数のクラスIIエンハンサー配列から1つ(例:Hエレメント(青と黄)が選択される。
(3)選択されたエンハンサーの制御下にある1つの嗅覚受容体遺伝子が選択され、発現する。対立遺伝子座の片方のエンハンサーが欠失すると、決められた細胞集団を埋めるため他のエンハンサーが選択される(点線下段、J欠失(ΔJ)もしくはH欠失(ΔH))。クラスIタイプでは対立遺伝子座のJが優先して選択されるが、クラスIIタイプでは残りからランダムに選択されるためHを選択するものは見かけ上約半数となる。

用語説明

[用語1] エンハンサー : ゲノム上には、タンパク質をコードする遺伝子領域のほかにも様々な機能を持つ配列が存在する。その一つである「エンハンサー」は、遺伝子発現を促進する配列として、遺伝子が発現するタイミングや組織を規定する。

[用語2] 遺伝子ファミリー : 進化上同一の祖先遺伝子に由来すると考えられる、配列や機能が類似した遺伝子群。嗅覚受容体遺伝子ファミリーは、7回膜貫通型Gタンパク質共役型受容体という特徴を共有する巨大ファミリーである。

[用語3] 遺伝子クラスター : 同様の機能を有する多数の遺伝子が、染色体上の同じ位置に直列して位置している状態(遺伝子集団)。クラスI嗅覚受容体遺伝子クラスターは、129個の遺伝子が約300万塩基対の範囲内に密集して存在する、極めて巨大な遺伝子クラスターの1つ。

[用語4] ゲノム編集技術 : DNA分解酵素にゲノム上の狙った場所の配列を認識させることでDNAを切断し、目的遺伝子の配列を破壊したり、書き換えたりする技術。

[用語5] 長距離エンハンサー : 遺伝子から遥かに遠方に存在するエンハンサー配列。これまでに数十万~百万塩基対離れた遺伝子に作用するものが報告されている。

論文情報

掲載誌 :
Nature Communications
論文タイトル :
A Long-Range cis-Regulatory Element for Class I Odorant Receptor Genes
著者 :
Tetsuo Iwata, Yoshihito Niimura, Chizuru Kobayashi, Daichi Shirakawa, Hikoyu Suzuki, Takayuki Enomoto, Kazushige Touhara, Yoshihiro Yoshihara, and Junji Hirota*
DOI :

研究グループメンバー

  • 東京工業大学 バイオ研究基盤支援総合センター/生命理工学院 生命理工学系:廣田順二 准教授

  • 東京工業大学 バイオ研究基盤支援総合センター:岩田哲郎 研究員

  • 東京工業大学 生命理工学院 生命理工学系:小林千鶴 大学院生、白川大地 大学院生

  • 東京大学 大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻/科学技術振興機構(JST)戦略創造事業ERATO東原化学感覚シグナルプロジェクト:新村芳人 特任准教授、東原和成 教授

  • 株式会社日本バイオデータ:鈴木彦有 博士

  • 理化学研究所 脳科学総合研究センター シナプス分子機構研究チーム:吉原良浩 シニアチームリーダー

研究サポート

本成果は主に、文部科学省(MEXT)/日本学術振興会(JSPS)科学研究費補助金、千里ライフサイエンス財団、稲森財団、住友財団、倉田記念日立科学技術財団のサポートを受けて行われました。

お問い合わせ先

東京工業大学
バイオ研究基盤支援総合センター 生物実験分野

廣田順二 准教授

E-mail : jhirota@bio.titech.ac.jp
Tel : 045-924-5830 / Fax : 045-924-5832

取材申し込み先

東京工業大学 広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975 / Fax : 03-5734-3661


従来の性能を越える新しい有機半導体用電極の開発 ―電極材料によらず電子・正孔両方の注入が可能に

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発表のポイント

  • 有機半導体において、通常の金属電極を凌駕する世界最高性能の電荷注入効率の電極を設計して実証した。
  • 新しい電極は、電子と正孔を同等に有機半導体に注入することができる。
  • 新しい電極は、空気中で安定であり、種々の電子デバイスへの応用が期待できる。
  • 新しい電極は、高性能な電界発光素子への応用が可能である。
  • 新しい電極は、中間層のナノ構造を操作することにより簡単なプロセスで高性能電極となる。

概要

東北大学 材料科学高等研究所(AIMR)・同 大学院理学研究科のタンガベル・カナガセカラン助手、下谷秀和准教授および谷垣勝己教授は、東京工業大学 物質理工学院の清水亮太特任講師(現 JSTさきがけ専任研究員)および一杉太郎教授と共同で、有機半導体デバイスに使用される電極において、これまで報告されている中で最も優れた性能を示す電極を開発する事に成功しました。新しい電極は有機半導体において代表的な金属電極である金(正孔注入に用いられる電極)およびカルシウム(電子注入に用いられる電極)よりも優れた電荷の注入効率を示しています。この新しい電極は、正孔(正の電荷)[用語1]と電子(負の電荷)を同等の効率で導入することができるばかりでなく、カルシウム等とは異なり空気中で安定です。新しい電極は基礎科学の観点から重要であるばかりでなく、高性能な電界発光素子[用語2]などの電極として期待されます。

本研究成果は2017年10月17日(火)18時(日本時間)に、英国科学誌「Nature Communications」オンライン版に掲載されました。

研究成果

現在、多くの半導体素子はシリコンなどの無機半導体を用いて作製されています。それに対して有機半導体は、柔軟性、軽量、プロセスの容易性など多くの優れた特性を示すことから、次世代の半導体材料として多くの期待が寄せられています。しかし、有機半導体の大きな問題点の一つは、電荷を運ぶ粒子(正孔および電子)の電極からの注入効率が悪いことでした。特に、正孔と比較して電子の注入効率は著しく劣っていました。本研究グループでは、図1のような金属/有機多結晶半導体/テトラテトラコンタン(鎖状炭化水素分子の一種)という三層構造の電極を新しく設計して、その性能が従来のいかなる電極よりも格段に優れていることを実証しました。

従来の電極(左)と新しい有機半導体電極(右)の構造。

図1. 従来の電極(左)と新しい有機半導体電極(右)の構造。

新しい電極では、テトラテトラコンタン薄膜の効果により結晶性の低い多結晶半導体薄膜が形成され、そのバンドギャップ[用語3]内に生じる電子準位が重要な役割を果たします。まず、図2に示すように金属と多結晶半導体の接合界面に形成されるバンドギャップ内準位のために金属―半導体接合が従来のショットキー極限[用語4]から離れてバーディーン極限[用語5]へ近づくと同時に、多結晶半導体の構造の乱れに起因するバンドギャップ内準位を介して小さい活性化エネルギーで正孔と電子が半導体に注入されます。そのため、電極に用いる金属の種類によらず正孔、電子ともに低抵抗で注入されます。

新しい電極の正孔と電子の注入機構。(a)有機半導体では注入障壁の大きさが電極の仕事関数に依存する(ショットキー極限)傾向にあるが、新しい電極ではギャップ内準位の増加によりフェルミ準位のピン止めが強くなるため、注入障壁が電極材料に依存しないバーディーン極限に近づく。(b)多結晶有機半導体層中に生じるバンドギャップ内準位を介した注入により、ショットキー障壁を乗り越える熱電子放出機構より注入障壁が小さくなる。
図2.
新しい電極の正孔と電子の注入機構。(a)有機半導体では注入障壁の大きさが電極の仕事関数に依存する(ショットキー極限)傾向にあるが、新しい電極ではギャップ内準位の増加によりフェルミ準位のピン止めが強くなるため、注入障壁が電極材料に依存しないバーディーン極限に近づく。(b)多結晶有機半導体層中に生じるバンドギャップ内準位を介した注入により、ショットキー障壁を乗り越える熱電子放出機構より注入障壁が小さくなる。

有機半導体単結晶を用いた電界効果トランジスタにこの電極を応用したところ、図3に示した通り新電極は従来の金電極からの正孔注入およびカルシウム電極からの電子注入より大きな電流を流しました。さらに、従来の電極では電子と正孔の注入の向きを入れ替えるとトランジスタとして動作しないのに対し、新電極は入れ替える前と同等に動作しました。また、この結果を踏まえて空気中で不安定なカルシウム等を用いずに有機単結晶発光トランジスタの作製に成功しました(図4)。以上のことは空気中での安定性等、素子に求められる条件を満たす任意の金属を用いて高性能な電極を作製できることを示しており、有機半導体の基礎研究だけでなく応用においても様々な活用が期待されます。

電界効果トランジスタへの応用(青:従来電極、赤:新しい電極、TTC:テトラテトラコンタン)

図3. 電界効果トランジスタへの応用(青:従来電極、赤:新しい電極、TTC:テトラテトラコンタン)

新しい電極の電界発光素子への応用。上:素子構造、下:上から見た発光の様子。

図4. 新しい電極の電界発光素子への応用。上:素子構造、下:上から見た発光の様子。

本研究成果は科学研究費補助金(JP17H05326、JP24684023、JP25610084、JP16K13826)、日揮・実吉奨学会研究助成金、カシオ科学振興財団研究助成金、AIMRフュージョン・リサーチプログラムの支援を受けて行われました。

用語説明

[用語1] 正孔 : 固体中の本来電子があるべきところから電子が抜けた穴。正の電荷をもった粒子とみなすことができる。

[用語2] 電界発光素子 : 有機ELのように電圧を加えることにより発光する素子。

[用語3] バンドギャップ : 結晶中において電子が存在できないエネルギー領域。

[用語4] ショットキー極限 : 電極から半導体への注入障壁の大きさが電極の仕事関数に依存し、それらの変化量が等しい極限。

[用語5] バーディーン極限 : 電極から半導体への注入障壁の大きさが電極の仕事関数に依存せず、一定となる極限。

論文情報

掲載誌 :
Nature Communications
論文タイトル :
A new electrode design for ambipolar injection in organic semiconductors
著者 :
Thangavel Kanagasekaran, Hidekazu Shimotani, Ryota Shimizu, Taro Hitosugi, Katsumi Tanigaki
DOI :

物質理工学院

物質理工学院 ―理学系と工学系、2つの分野を包括―
2016年4月に発足した物質理工学院について紹介します。

物質理工学院

学院・系及びリベラルアーツ研究教育院outer

お問い合わせ先

東北大学 材料科学高等研究所/同大学院 理学研究科

教授 谷垣勝己

東北大学 大学院理学研究科

准教授 下谷秀和

E-mail : tanigaki@m.tohoku.ac.jp
Tel : 022-217-6166

東京工業大学 物質理工学院 応用化学系

教授 一杉太郎

E-mail : hitosugi.t.aa@m.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2636

取材申し込み先

東北大学 材料科学高等研究所
広報・アウトリーチオフィス

清水修

E-mail : aimr-outreach@grp.tohoku.ac.jp
Tel : 022-217-6146

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E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975 / Fax : 03-5734-3661

スピンが偏った超伝導状態の検証に成功 ―トポロジカル超伝導の実現へ向けて―

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要旨

理化学研究所(理研) 創発物性科学研究センター 創発物性計測研究チームの岩谷克也上級研究員、花栗哲郎チームリーダー、東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の笹川崇男准教授らの共同研究グループは、「トポロジカル超伝導体[用語1]」の候補物質β-PdBi2の表面において、スピン[用語2]が偏った(スピン偏極した)特異な状態が超伝導になっていることを明らかにしました。

トポロジカル超伝導体は、試料内部では通常の超伝導[用語1]を示しますが、表面や端(エッジ)にマヨラナ粒子[用語3]と呼ばれる特異な粒子を持つことが理論的に提案されています。マヨラナ粒子は新しい原理に基づく量子コンピュータ[用語4]への応用などの観点から大きな注目を集めている一方、現状ではトポロジカル超伝導の報告例が少なく、その存在を巡って論争が続いています。トポロジカル超伝導の実現には、試料表面でスピン偏極した電子状態を作り出し、そこに超伝導を誘起させることが重要です。しかしこれまで、スピン偏極と超伝導を同時に観測した例はありませんでした。

今回、共同研究グループは、トポロジカル超伝導体の候補物質として知られるβ-PdBi2(Pd:パラジウム、Bi:ビスマス)の高品質単結晶の作製に成功し、走査型トンネル顕微鏡法/分光法(STM/STS)[用語5]を用いて、表面のスピン状態および超伝導状態を同時に観察しました。その結果、β-PdBi2の表面では全ての電子状態がスピン偏極しており、トポロジカル超伝導にとって非常に有利な状況にあることが分かりました。また、同時に超伝導ギャップ[用語6]の観測にも成功し、スピン偏極状態が超伝導になっていることを実験的に示しました。

本研究成果は、これまで調べることが難しかったスピン構造と超伝導の関係解明に向けて突破口を開くものであり、今後、トポロジカル超伝導の完全検証やマヨラナ粒子の検出へつながることが期待できます。

本研究成果は、国際科学雑誌「Nature Communications」(10月17日付:日本時間10月17日)に掲載されました。

なお、本研究は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(CREST)「トポロジカル量子計算の基盤技術構築(研究代表:笹川崇男)」の一環として行われました。

共同研究グループ
理化学研究所
創発物性科学研究センター
創発物性計測研究チーム
  • 上級研究員:岩谷克也(いわや かつや)
  • 上級研究員:幸坂祐生(こうさか ゆうき)
  • 特別研究員:町田理(まちだ ただし)
  • チームリーダー:花栗哲郎(はなぐり てつお)
創発計算物理研究ユニット
  • ユニットリーダー:モハマド・サイード・バハラミー(Mohammad Saeed Bahramy)
東京工業大学
科学技術創成研究院
フロンティア材料研究所
  • 大学院生(研究当時):大川顕次郎(おおかわ けんじろう)
  • 准教授:笹川崇男(ささがわ たかお)

背景

「トポロジカル絶縁体」は、物質中の電子状態のトポロジー(位相幾何学)を反映して、内部はエネルギーギャップ[用語7]を持つ絶縁体でありながら、表面では電気を通す金属となる特殊な物質で、精力的に研究されています。

このトポロジカル絶縁体との類似から、物質内部に超伝導ギャップを持ちながら、表面や端(エッジ)ではトポロジカルに保護された金属状態を示す物質が理論的に提案され、「トポロジカル超伝導体」と命名されています。トポロジカル絶縁体の表面状態は電子から構成されるのに対し、トポロジカル超伝導体のエッジにはマヨラナ粒子が現れることが予言されています。マヨラナ粒子は、量子コンピュータにおける量子ビット[用語8]としての利用が提案されています。従来の量子ビットでは、電磁波の刺激などによって0と1の状態変化を起こさせて量子論理計算を行います。この場合、環境からの温度や電磁ノイズの影響によって意図していない状態変化も容易に起こるため、沢山の量子ビットを連動させて必要な計算時間だけ動かすことが難しく、実用的な量子コンピュータの実現には100年以上かかると予想されています。一方でマヨラナ粒子を用いる量子ビットは、粒子を交換する順序を決めるだけで0と1の状態変化を計画通りに行うことができるため、原理的にはエラーを生じない量子コンピュータが作れると言われています。このため、マヨラナ粒子の実験的観測を数多くの研究者が目指していますが、現状ではトポロジカル超伝導の報告例が少なく、マヨラナ粒子の存在を巡った論争が続いています。

トポロジカル超伝導の実現には、スピンが偏った(スピン偏極した)電子状態を作り出し、そこに超伝導を誘起させることが重要だと知られています。なぜならこの超伝導状態においてマヨラナ粒子出現の条件が満たされるからです。通常の物質には、アップとダウンの2通りのスピンを持つ電子が同じように存在しています。超伝導は逆向きのスピンを持つ電子同士が対を組むことによって生じるため、アップ・ダウンおよびダウン・アップの2通りの組み合わせが許されます。ところが、なんらかの理由でスピン偏極した状態が超伝導になると、2つの組み合わせのうちのどちらか片方しか許されず、その状況がトポロジカル超伝導にとって有利であることが分かっています。

トポロジカル絶縁体の表面金属状態はスピン偏極しているため、トポロジカル絶縁体に不純物を入れて超伝導体にした物質や、トポロジカル絶縁体と超伝導体を人工的に接合したヘテロ構造などが、トポロジカル超伝導体の候補物質として主に研究されてきました。もし、トポロジカル絶縁体と同じようなスピン偏極した表面状態を持ち、固有の性質として超伝導を示す物質があれば、トポロジカル超伝導体の有力な候補になります。このような物質はいくつか知られていますが、良質な試料作製が難しく、またスピン偏極と超伝導の性質を同時に調べる手法がなかったため、トポロジカル超伝導の報告例はほとんどありませんでした。

研究手法と成果果

共同研究グループは、トポロジカル超伝導体の候補物質の一つであるβ-PdBi2(Pd:パラジウム、Bi:ビスマス)に着目しました。東京工業大学のチームが作製に成功した高品質単結晶を用いて調べたところ、バルク単結晶が5.4ケルビン(K、約-267.8 ℃)で超伝導転移を起こしました。β-PdBi2は、常伝導状態ではスピン偏極したトポロジカルに保護された表面状態[用語9]が存在することが報告されていますが、表面の超伝導状態については分かっていませんでした。

そこで、表面に敏感で、かつ高エネルギー分解能、高空間分解能を併せ持つ走査型トンネル顕微鏡法/分光法(STM/STS)を用いて、β-PdBi2の表面状態およびその超伝導状態を観察しました。その結果、電子の波が干渉して作る特徴的な模様[用語10]を観測しました(図1)。この実験結果と第一原理理論計算[用語11]を基にした詳細なシミュレーション結果を比較したところ、この模様は、トポロジカルな表面状態だけでなく、表面に現れている全ての電子状態がスピン偏極していなければ説明できないことが明らかになりました。また、電子の波の干渉模様から、β-PdBi2表面の電子状態がどのようにスピン偏極しているのか分かりました。

β-PdBi2表面付近に存在する電子は、原子欠陥などによって散乱され干渉模様を形成する。散乱は、表面状態および散乱前後のスピンの相対的な向きに依存するため、干渉模様の解析からスピンを含めた表面状態の情報を得ることができる。

図1.スピン偏極したβ-PdBi2表面状態に起因する電子干渉模様


β-PdBi2表面付近に存在する電子は、原子欠陥などによって散乱され干渉模様を形成する。散乱は、表面状態および散乱前後のスピンの相対的な向きに依存するため、干渉模様の解析からスピンを含めた表面状態の情報を得ることができる。

次にβ-PdBi2の超伝導の性質を調べました。超伝導転移温度より低い温度の0.4 K(約-272.8 ℃)で、β-PdBi2表面でのエネルギーごとの電子の数(スペクトル)を測定しました(図2)。縦軸のトンネルコンダクタンスとは、横軸に示されたエネルギーを持つ電子の数に相当します。約±0.8 meVに鋭いピークが観測され、その内側のエネルギーを持つ電子は全くないことが分かりました。これは、超伝導状態に特有なスペクトル(超伝導ギャップ)であり、低温でも常伝導のまま残っている状態がないことを意味しています。すなわち、スピン偏極した電子状態の全てが超伝導になっていることを示す確実な証拠です。このような表面のスピン偏極した超伝導状態は、トポロジカル超伝導にとって最適な状況です。

β-PdBi2の表面状態を、超伝導転移温度より低い温度の0.4 K(約-272.8 ℃)で測定した。その結果、全てのスピン偏極表面状態において、超伝導ギャップが完全に開いていることが明らかになった。

図2.β-PdBi2表面で観察された超伝導ギャップ


β-PdBi2の表面状態を、超伝導転移温度より低い温度の0.4 K(約-272.8 ℃)で測定した。その結果、全てのスピン偏極表面状態において、超伝導ギャップが完全に開いていることが明らかになった。

今後の期待

電子の波の干渉模様と超伝導ギャップの同時に観測できるSTM/STSという手法は、今後のトポロジカル超伝導の完全検証、さらにはマヨラナ粒子の直接観測に向けた強力な武器となるものと期待できます。

トポロジカル超伝導そのものの証拠を得るには、今後0.4 Kよりも低温でより高エネルギー分解能の測定を行う必要があります。またマヨラナ粒子は、磁場中で形成される渦糸[用語12]芯に存在することが期待でき、その際、特徴あるスピン模様を作ります。電子の波の干渉模様からは、スピン偏極に関する情報が得られますが、スピンの模様そのものの情報は得られません。現在、スピンの空間分布を直接とらえることのできるSTMを開発しており、近い将来、マヨラナ粒子の直接観測を行う予定です。

用語説明

[用語1] トポロジカル超伝導体、超伝導 :通常の超伝導は、物質が臨界温度を超えて冷却されたときに起こる、電気抵抗がゼロになる現象。超伝導状態では、電気がエネルギーを失わずに物質中を流れる。トポロジカル超伝導体では、物質内部で超伝導状態に特有の超伝導ギャップが開いているのに対し、表面や端(エッジ)にはトポロジカルに保護された金属状態が現れる。

[用語2] スピン : 粒子の持つ量子力学的な内部自由度(粒子を区別する性質)の一つ。磁性の根源でもある。電子のスピンは、アップスピン状態とダウンスピン状態と呼ばれる二つの状態の重ね合わせとして表現される。

[用語3] マヨラナ粒子 : 1937年にE. Majoranaが理論的に提案した粒子で、粒子がそれ自身の反粒子になる特徴を持っている。トポロジカル超伝導に現れるマヨラナ粒子は普通の電子とは異なり、この性質を利用した量子コンピュータへの応用が提案されている。

[用語4] 量子コンピュータ : 量子力学における重ね合わせを利用して、超並列計算を実現するコンピュータ。従来のコンピュータでは天文学的な時間のかかる因数分解の問題などを、数時間で解くことが出来る量子アルゴリズムが開発されており、超高速計算が可能になると考えられている。

[用語5] 走査型トンネル顕微鏡法/分光法(STM/STS) : 先端を尖がらせた金属の針(探針)で物質の表面をなぞるように走査し、探針の高さをマッピングすることで、物質表面の凹凸を原子スケールで観察することができる顕微鏡。探針位置を固定し、電流-電圧特性を測定すると、その位置において、どのようなエネルギーを持った電子がどのくらい存在するかを知ることができる。

[用語6] 超伝導ギャップ : 超伝導状態で電子は二つずつ対(クーパー対)になっている。電子対を安定化させているのは、電子間に働く実効的な引力であるが、そのため、電子対を破壊するには有限のエネルギーが必要である。この安定化エネルギー以下のエネルギーでは、対を組まない個々の電子を励起することはできないため、電子の励起スペクトルには低エネルギーにギャップが生じることになる。このギャップを超伝導ギャップと呼ぶ。

[用語7] エネルギーギャップ : 電子が存在できないエネルギー領域。このギャップ以上のエネルギーを与えると、電子と正孔が生まれ電気が流れる。

[用語8] 量子ビット : 量子情報における最小単位。従来のコンピュータでは0か1のいずれかの状態しか持ちえないビットで情報を扱うのに対し、量子コンピュータでは量子ビットが0と1だけでなく、0と1の量子力学的重ね合わせ状態をとることができるため超高速計算が可能になる。

[用語9] トポロジカルに保護された表面状態 : トポロジカルに異なる種類の絶縁体同士が接するとき、その境界ではエネルギーギャップは必ず閉じなければならない。この要請により、境界(表面)には必ず伝導状態が現れることになり、攪乱による影響を受けないという特徴がある。

[用語10] 電子の波が干渉して作る模様 : 量子力学によると、電子は粒子であると同時に波としての性質を持ち、固体中の電子は、多くの場合、波となって結晶全体に広がっている。このような電子の波が散乱を受けると、波の干渉によって、散乱源の近くに定在波が形成される。本研究で観測した、低エネルギーにおける電子の模様は、渦糸に散乱された電子が形成する定在波であると考えられる。

[用語11] 第一原理理論計算 : 実験結果に頼らないで、量子力学の基本原理から分子や結晶の性質を計算する方法。実験が困難な極限状況での物質の性質を予測することができるのが特徴。最近のコンピュータの処理能力の向上と計算科学の進展により材料研究の強力な手法になってきている。

[用語12] 渦糸 : 電気抵抗ゼロとならぶ超伝導体の重要な性質が完全反磁性であり、このため、超伝導体の内部には磁場が侵入しない。しかし、銅酸化物超伝導体を含むほとんど全ての化合物超伝導体は、第二種超伝導体と呼ばれるカテゴリーに属し、一定以上の磁場をかけると、その内部に磁場の侵入を許す。しかし、侵入した磁場は一様に分布するのではなく、磁束量子と呼ばれる一定の磁束を作り出すような、細長い超伝導電流の渦が多数存在する、空間的に不均一な状態が実現される。この1本1本の超伝導電流の渦を渦糸(うずいと)と呼ぶ。渦糸の中心では、超伝導は完全に抑制されている。

論文情報

掲載誌 :
Nature Communications
論文タイトル :
Full-gap superconductivity in spin-polarised surface states of topological semimetal β-PdBi2
著者 :
K. Iwaya, Y. Kohsaka, K. Okawa, T. Machida, M. S. Bahramy, T. Hanaguri and T. Sasagawa
DOI :

お問い合わせ先

研究内容について

東京工業大学
科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所

准教授 笹川崇男

E-mail : sasagawa@msl.titech.ac.jp
Tel : 045-924-5366 / Fax : 045-924-5366

取材申し込み先

理化学研究所 広報室 報道担当

E-mail : ex-press@riken.jp
Tel : 048-467-9272 / Fax : 048-462-4715

科学技術振興機構 広報課

E-mail : jstkoho@jst.go.jp
Tel : 03-5214-8404 / Fax : 03-5214-8432

東京工業大学
広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975 / Fax : 03-5734-3661

10月19日11:00 お問い合わせ先を修正しました。

サイクリング部サイクルサッカー班 チャンピオンズカップで優勝し、世界大会に出場決定

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7月9日、大阪府和泉市の桃山学院大学総合体育館にて行われた公益財団法人 日本自転車競技連盟主催「2017年度チャンピオンズカップ」のサイクルサッカー二人制室内競技種目に東工大から2チームが出場し、東工大サイクリング部サイクルサッカー班の赤津陸さん(工学部 無機材料工学科 学士課程4年)と東工大OBの松田鋼さんのチーム「たちかわCSC1」が見事優勝しました。

これを受けて、2017年11月24日(金)~26日(日)にオーストリア・ドルンビルンで開催される「世界室内自転車競技選手権大会(UCI Indoor Cycling World Championships 2017)」に日本代表として出場することが決まりました。

試合中のたちかわSCS1(黄色いシャツのチーム。左が赤津さん、右が松田さん)

試合中のたちかわSCS1(黄色いシャツのチーム。左が赤津さん、右が松田さん)

赤津さんのコメント(チーム名:たちかわCSC1)

試合の様子(黒いシャツが赤津さん)
試合の様子(黒いシャツが赤津さん)

いつかは日本代表になりたいと思っていましたが、正直大学生の時になれるとは思ってもいませんでした。準決勝では昨年度までの日本代表チームとあたり、かなり厳しい試合になると予想していました。しかし先制点を取ることができ、優勝までの流れを掴み勝つことができました。 世界選手権での目標はBリーグ優勝です。あと数ヶ月でなるべく成長し、当日に本調子で挑めるようにしたいと思います。どうか応援よろしくお願いいたします。

世界室内自転車競技選手権大会は、Aリーグ(上位)6ヵ国とBリーグ(下位)6ヵ国に分かれており、現在、日本はBリーグです。Aリーグの最下位とBリーグの優勝チームが最後に入れ替え戦を行います。これに勝てれば翌年はAリーグでスタートできます。日本はBリーグでの優勝を何度も経験しています。ちなみに次回大会の開催地であるドルンビルンは、日本がAリーグ5位となってAリーグに残留したことのある記念すべき場所です。

チャンピオンズカップとは

試合の様子
試合の様子

公益財団法人 日本自転車競技連盟が主催する「UCI世界室内自転車競技選手権大会派遣代表選考会」、兼「UCIサイクルサッカーワールドカップファイナル派遣代表選考会」です。競技種目は、サイクルサッカーとサイクルフィギュア男女別シングルの2種目です。

サイクルサッカー競技は予選リーグと決勝トーナメントによって順位を決定します。

2017年度サイクルサッカーには16チームが出場しました。優勝したチーム「たちかわCSC1」は、過去幾度も世界選手権への出場経験を持つ東工大サイクリング部サイクルサッカー班OBの松田さんと、東工大現役学生の赤津さんによるペアです。準決勝で昨年度の優勝チーム「RSV OSAKA」を下し、2017年度チャンピオンズカップ優勝と上記2つの世界選手権への出場権とを手に入れました(ただし、UCIサイクルサッカーワールドカップファイナル(UCI Cycle―ball World Cup 2017 Final/ドイツ ヴィリッヒ/2017年12月2日)への出場は、メンバーの都合により出場を辞退しています)。

サイクルサッカーとは

サイクルサッカーは、2人1チームとなって自転車に乗って行うサッカーのようなスポーツで、体育館などで行われる室内自転車競技の一種です。競技には専用の自転車を使い、主に前輪を使ってドリブルやパス、シュートをします。ほとんど立ちこぎでプレーするため、自転車はハンドルが上を向き、ギアは固定ギアになっています。

使用するボールは表面が布製で直径は17~18 cm、重さは500~600 g。コートの広さは11m×14mで、試合は2対2で行います。試合時間は前半7分、後半7分の合計14分。試合中、選手は地面に足を着いてはいけません。サイクルサッカーは自転車を巧みに操りながら、ゴールを狙うスポーツです。日本ではほとんどの選手が大学から始めます。

東工大サイクリング部とは

東工大の公認サークルとして、東京工業大学、お茶の水女子大学、東京外国語大学の学生を中心に活動しています。主にツーリング班、サイクルサッカー班、レーサー班の3班に分かれて100名ほどが活動しています。今回メンバーが優勝したサイクルサッカー班には東工大生22名と東工大卒業生、他大生が所属し、東工大大岡山キャンパスの体育館で週2回練習しています。

東工大サイクリング部サイクルサッカー班は、2017年11月11日(土)、12日(日)には全日本学生選手権に、2017年11月24日(金)~26日(日)には今回出場が決定した世界室内自転車競技選手権大会(オーストリア)に出場と、これから試合が続きます。ぜひ、みなさんの温かい応援をよろしくお願いします。

表彰式の様子(黄色いシャツがチームたちかわCSC1)

表彰式の様子(黄色いシャツがチームたちかわCSC1)

お問い合わせ先

東京工業大学 広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : pr@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2976

10月20日10:00 お問い合わせ先に誤りがあったため、修正しました。

新型の酸化物イオン伝導体である新物質SrYbInO4を発見 ―燃料電池や酸素分離膜等の開発を加速―

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要点

  • 新物質SrYbInO4を発見、結晶構造の決定に成功
  • SrYbInO4新構造型の純酸化物イオン伝導体[用語1]であることを発見
  • イオン伝導機構も解明
  • 関連材料の開発およびエネルギー・環境分野への応用研究を加速

概要

東京工業大学 理学院 化学系の八島正知教授らの研究グループは、新物質「ストロンチウム・イッテルビウム・インジウム酸化物(SrYbInO4)」を発見しました。そして、SrYbInO4が純酸化物イオン伝導体としては新しい結晶構造のグループ(新構造ファミリー)に属することを見出しました。そのため今後関連物質の開発や競争につながると期待されます。

今回、イオンの大きさと元素の組み合わせ、および構造の安定性に着目して発見に至ったものであり、同様な手法で新物質探索が盛んになると考えられます。この材料は、固形酸化物形燃料電池(SOFCまたはSOFCs)[用語2]、センサー、酸素分離膜等の発展につながると期待され、今後エネルギー・環境問題を解決する糸口になる可能性があります。また、YbとInが作る八面体が連結することによってイオン拡散経路が形成されて酸化物イオン伝導が発現することがわかりました。

本成果は、物理化学の国際誌J. Phys. Chem. Cに9月11日付で掲載されました。また12月6日の固体イオニクス討論会において発表予定です。

研究成果

電子伝導性が比較的発現しにくい構成元素を選択し、高温で比較的安定であるCaFe2O4型構造[用語3])に着目、CaFe2O4型構造をとると期待されるサイズの陽イオンを選択することで新物質の探索に成功しました(図1)。新物質SrYbInO4を実際に固相反応法[用語4]により初めて合成することに成功しました。中性子回折、放射光X線回折、実験室系X線回折、第一原理計算などでSrYbInO4の結晶構造を解析しました。その結果、SrYbInO4の結晶構造が、CaFe2O4型であることを見出しました。SrYbInO4の電気伝導度は、酸素分圧によらずほぼ一定であり、UV-Vis反射率測定から得たバンドギャップは4.34 eVと広いので、SrYbInO4がCaFe2O4型酸化物で初となる純酸化物イオン伝導体であることが強く示唆されました。CaFe2O4型構造を持つ物質群には、純酸化物イオン伝導を示す材料が過去に全く報告されておらず、今回、純酸化物イオン伝導を示す新構造ファミリーを発見したことになります。今回、イオンの大きさ(図1の構造マップ)と元素の組み合わせ、および構造の安定性に着目して新物質で新構造型の酸化物イオン伝導体であるSrYbInO4の発見に至ったものであり、同様な手法で新物質探索が盛んになると考えられます。過去に報告のあるCaFe2O4は電子伝導体ですが、わずかな酸化物イオン伝導を示すことが知られていました。CaFe2O4の電子伝導度が高いことに加えて酸化物イオン伝導度の活性化エネルギーが高いこと(3.3 eV)が問題でした。Caよりもサイズが大きなSrを選択、Feよりもサイズが大きなYbとInを選択することにより、酸化物イオン伝導の活性化エネルギーが小さい(1.76 eV)純酸化物イオン伝導体SrYbInO4を今回発見しました。

室温から1,000 ℃の高温環境下で測定したSrYbInO4の実験室系X線回折、放射光X線回折および中性子回折データを解析することにより、この新材料は、空間群がPnmaであるCaFe2O4型構造の単相であることがわかりました(図2)。CaFe2O4型構造には、3種類の陽イオン席(サイト:いわば原子の座席)があり、本研究ではa席、b席、c席と名付けます。各席におけるイオンの占有率を慎重に検討した結果、a席はSrで充填されており、b席とc席にはYbとInの両方が存在していることがわかりました。この占有状態の不規則性の原因は、b席とc席の配位環境が類似していることや、イッテルビウムイオン(Yb3+)とインジウムイオン(In3+)のサイズが似ていることに起因しています。また、Ybがc席よりはb席に若干存在しやすい理由は、b席の陽イオンと酸素の距離が、c席の陽イオンと酸素原子の間の距離より長いこと、Yb3+のイオン半径がIn3+より少し大きいことに起因すると考えられます。占有状態の不規則性の度合いによって、イオン伝導度を制御できる可能性もあり、今回分かった占有状態の不規則性は重要な発見であると考えられます。

M2M´O4化合物の構造マップ。MとM´は異なる陽イオンである。赤いハッチはCaFe2O4型構造の領域を示す。M=Yb0.5In0.5とM´=SrであるSrYbInO4はCaFe2O4型構造をとると期待されることがわかる。

図1. M2M´O4化合物の構造マップ。MM´は異なる陽イオンである。

赤いハッチはCaFe2O4型構造の領域を示す。M=Yb0.5In0.5M´=SrであるSrYbInO4はCaFe2O4型構造をとると期待されることがわかる。 ©American Chemical Society

今回発見した新物質SrYbInO4における1つのテスト的な酸化物イオンのエネルギー図:b軸に沿った1次元の酸化物イオン伝導を示す。b軸に沿った酸化物イオン伝導の臨界イオン半径(陽イオンが作る隙間)の方が、a軸およびc軸に沿ったそれより大きいため、酸化物イオン伝導のエネルギー障壁が低くなり、b軸に沿って酸化物イオン伝導が起こると考えられる。この酸化物イオン伝導の構造的要因は、b軸に沿った無限の二重八面体の面または陵に沿って、酸化物イオンが移動することにあると考えられる。

図2. 今回発見した新物質SrYbInO4における1つのテスト的な酸化物イオンのエネルギー図:b軸に沿った1次元の酸化物イオン伝導を示す。b軸に沿った酸化物イオン伝導の臨界イオン半径(陽イオンが作る隙間)の方が、a軸およびc軸に沿ったそれより大きいため、酸化物イオン伝導のエネルギー障壁が低くなり、b軸に沿って酸化物イオン伝導が起こると考えられる。この酸化物イオン伝導の構造的要因は、b軸に沿った無限の二重八面体の面または陵に沿って、酸化物イオンが移動することにあると考えられる。 ©American Chemical Society

背景

エネルギー・環境問題を解決するためには、高効率、低コストで安全性の高い次世代のエネルギー源の開発が求められています。特に固体酸化物形燃料電池は、その中核を担うと期待されています。より良い固体酸化物形燃料電池、センサー、酸素透過膜の開発には、より高い酸化物イオン伝導度をもつ酸化物イオン伝導体や酸化物イオン―電子混合伝導体が必要です。

イオン伝導度は、その材料を構成する結晶構造と密接な関係があります。従来のイオン伝導体は、既存のイオン伝導体の組成を改良することで開発が進められてきました。しかし、より革新的なイオン伝導体を開発するためには、新構造の材料の開発が必要不可欠です。従来の手法では、新構造ファミリーの酸化物イオン伝導体は経験や勘、偶然により発見されることが多かったのですが、研究グループは、過去に報告されている無機物質の結晶構造から計算したイオン伝導経路と、これまでに報告されている酸化物イオン伝導体の結晶構造の詳細な検討により、BaNdInO4 (2014年発表)、Nd0.9Sr0.1BaInO3.95(2015年発表)、LaSr2Ga11O20、 La1.02Sr1.98Ga11O20.01(2015年発表)などの新構造ファミリーの酸化物イオン伝導体を開発することに成功してきました。今回は、BaNdInO4など従来の元素の組み合わせとは異なる材料を探索する中で、イオンサイズと元素の組み合わせ、および結晶構造の安定性を考慮することで、新物質SrYbInO4の発見に至りました。

今後の展望

酸化物イオン伝導性を示す材料は、燃料電池、酸素分離膜、ガスセンサー、触媒などへの応用が可能です。したがって、エネルギー・環境・エレクトロニクス分野への波及効果が期待されます。本研究で開発した材料は、これまでに報告のない全く新しい構造型を持つ純酸化物イオン伝導体であり、今後、この材料を基盤とし、材料開発を進めることで、固体酸化物形燃料電池の効率向上や使用範囲の拡大が見込まれます。

用語説明

[用語1] 新構造型の純酸化物イオン伝導体 : 外部電場を印加したとき酸化物イオンが伝導する材料を酸化物イオン伝導体(酸化物イオン伝導性材料)という。酸化物イオン伝導度に比べて他のイオン種や電子の伝導度が小さく、酸化物イオンが支配的なキャリア(電荷担体)である酸化物イオン伝導体を、純酸化物イオン伝導体という。酸化物イオン伝導性は、特定の結晶構造型(結晶構造のグループ)でのみ発現することが知られている。今回発見した新物質SrYbInO4は、CaFe2O4型構造(用語3)を持つ物質としては初めての純酸化物イオン伝導体である。したがって、新物質SrYbInO4は、新構造型の純酸化物イオン伝導体であるといえる。

[用語2] 固形酸化物形燃料電池(SOFCまたはSOFCs) : 電解質に固体酸化物を用いた燃料電池。電池の作動温度が400~1,000 ℃と高いため、固体高分子形燃料電池(PEFC)と比べて高い発電効率を実現できる。

[用語3] CaFe2O4型構造 : CaFe2O4など、空間群がPnmaであり、一般式ABCO4をとる化合物がとる結晶構造である。3種類の陽イオン席a, b, c席の陽イオンをそれぞれA, B, Cとする。図2に示すように今回発見した新物質SrYbInO4では、A=Sr, B=Yb0.574(2)In0.426(2), C=In0.574(2)Yb0.426(2)である(括弧内の数字は標準偏差を示す。)。 A, B, Cの配位数はそれぞれ8, 6, 6であり、二つのBO6八面体が稜共有してできた二重八面体B2O10と、二つのCO6八面体が稜共有してできた二重八面体C2O10が形成する三角形状のカラムの中にAイオンが存在する。二重八面体B2O10b軸に沿って稜共有により連結して無限のカラムを形成する。同様に、二重八面体C2O10b軸に沿って稜共有により連結して無限のカラムを形成する。3次元の結晶は、その対称性により230種類の群(空間群)に分類される。Pnmaは230種類の空間群のうち62番目の空間群であり、その結晶系は直方晶系、ブラベー格子は単純直方(斜方)格子である。

[用語4] 固相反応法 : 固相間の化学反応を利用して試料を合成する手法。

論文情報

掲載誌 :
J. Phys. Chem. C, 2017年,121巻,39号,ページ21272-21280.
論文タイトル :
New Oxide-Ion Conductor SrYbInO4 with Partially Cation-Disordered CaFe2O4-type Structure
著者 :
Ayaka Fujimoto, Masatomo Yashima, Kotaro Fujii, James R. Hester
DOI :

理学院

理学院 ―真理を探究し知を想像する―
2016年4月に発足した理学院について紹介します。

理学院

学院・系及びリベラルアーツ研究教育院outer

お問い合わせ先

東京工業大学 理学院 化学系

八島正知 教授

E-mail : yashima@cms.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2225

取材申し込み先

東京工業大学 広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975 / Fax : 03-5734-3661

外国人研究者向けの地震対策セミナー開催報告

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9月21日、東京工業大学研究・産学連携本部は、本学に滞在する外国人研究者を対象に、日本で生活する上では欠かせない「地震」に関する知識や日頃の備え等を周知することを目的とした「外国人研究者向けの地震対策セミナー(Earthquake Safety Seminar)」を開催しました。

防災士 増田貴之氏
防災士 増田貴之氏

講師には防災士である増田貴之氏(実践女子大学 非常勤講師)を迎え、大岡山キャンパス大岡山西9号館のコラボレーションルームにて、すずかけ台キャンパスにも中継をつないで行われました。外国人研究者、秋入学の新入生を含む外国人留学生、教員等、両会場で総勢53名が参加し、地震に対する関心の高さが伺えました。

講演では、100円ショップの商品で作る非常袋セットの説明や、非常時の身の守り方、災害に遭ってしまった場合の対処法などが説明されました。また、増田氏の講演後には、国際事業課職員による学内避難場所等の説明や東工大「大地震対応マニュアル」の紹介があり、2017年11月8日(水)に予定している学内防災訓練への参加を呼びかけました。

100円ショップで集められる防災グッズの説明をする増田氏

100円ショップで集められる防災グッズの説明をする増田氏

100円ショップで集められる防災グッズの説明をする増田氏

避難所に関する説明では「ひなんじょはどこですか?」と日本語での発音を伝え、参加者は一斉にノートに書き込みながら声に出して練習しました。「避難所の場所を日本語で訊くことさえできれば周りの人は親切なので、あとはジェスチャーでどうにかなります」との増田氏の話に会場は笑いで包まれました。また、地震が起きた際には考えずに動くことが大切であり、日本人は幼いころから学校での避難訓練を重ね、地震を感じたらすぐに机の下に潜り込む習慣が身についていることを挙げ、「地震だ!」の合図で机の下に潜り込む訓練を実際に体験しました。

大岡山会場の様子

大岡山会場の様子

大岡山会場の様子

セミナー後は、参加者それぞれが非常袋セットの中身をじっくり見たり、増田氏に個別に質問する参加者が続くなど、セミナーは盛況のうちに幕を閉じました。

災害時のノウハウや防災知識を学ぶ機会は、外国人が本学に滞在する間、安全に生活していく上で欠かせない取り組みです。研究・産学連携本部では、今後も外国人研究者生活支援の一環として、外国人研究者向けのセミナーを開催していきます。

お問い合わせ先

研究・産学連携本部(国際事業課)

E-mail : iresearch@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3362

生命理工学院 生命理工オープンイノベーションハブ(LiHub)企画 第3回 LiHubフォーラム 「ゲノムがつなげる近未来社会」のご案内

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国立大学法人東京工業大学生命理工学院は、生命科学と生命工学を広くカバーしている国内最大の学術組織である利点を活かして、同分野の最先端と社会・産業とを橋渡しする協創の場「生命理工オープンイノベーションハブ(LiHub)」を設立しました。

LiHubには、社会貢献度の高い分野テーマごとに複数の研究室が集結した11つのLiHubグループが立ち上がり、現在は特色を活かした産学連携を企画・展開中です。

今回の第3回LiHubフォーラムでは、LiHubグループの一つであるゲノムアーキテクトグループが幹事として、本グループの活動紹介、ゲノム編集技術CRISPRを使った最先端の現場やゲノム合成国際コンソーシアムGP―Writeの近況といったゲノムサイエンスの世界動向を紹介することだけでなく、マーケティングやバイオアートという思考フィルターを通してゲノムのポテンシャルを予見する実験的企画を開催します。

ノンバイオ業界の方々にとっても、思いがけないヒントを得る半日となるかもしれません。LiHubの多彩なアカデミア活動を活用したい皆様、ご参加をお待ちしております。

開催概要

日時
2017年11月17日(金) 13:00 - 17:30、17:40 - 19:00
会場
参加費

講演会:参加費 無料

ポスターセッション・異業種交流会(参加費2,000円)

登録
参加申し込みフォームouterから事前登録をお願いします。

関連情報

お問い合わせ先

生命理工 オープンイノベーションハブ LiHubフォーラム事務局

E-mail : lihubforum@bio.titech.ac.jp

取材申し込み先

東京工業大学 広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975 / Fax : 03-5734-3661

台風21号接近に伴う10月23日(月)の授業等について(午前休講)

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10月23日(月)の授業等の取り扱いについて下記のとおり連絡します。

学生及び教員の皆様

10月23日(月)の授業について

台風21号接近に伴い、10月23日(月)午前の授業を休講とします。

午後の授業については、10月23日(月)午前10時までに下記のメディアで連絡しますので、通学前に情報を確認してください。

イベント等で東工大へお越しの皆様

学内で開催予定のイベントの実施につきましては、各イベント主催者へお問い合わせください。


10月23日(月)午後の授業等について(午後平常通り開講)

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10月23日(月)午後の授業等の取り扱いについて下記のとおり連絡します。

学生及び教員の皆様

10月23日(月)午後の授業について

10月23日(月)午後の授業は平常通り開講します。

イベント等で東工大へお越しの皆様

学内で開催予定のイベントの実施につきましては、各イベント主催者へお問い合わせください。

グローバルシステム開発研修2017 実施報告

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8月20日~9月2日までの2週間、フィリピンのセブ市で、東京工業大学 情報理工学院 IT特別教育プログラムが主催する「グローバルシステム開発研修」が行われました。この研修は2015年から毎年実施しているもので、グローバルな環境でのシステム開発が当たり前のようになっている現代において、異文化理解を深めながらシステム開発のコラボレーションスキルを習得することを目的としています。セブシティにある日系企業の現地エンジニアとチームを組み、情報サービス企画(市場調査・要求分析から試作開発とプレゼンまで)を体験するものです。全学から参加者を募集し、今年は3名の大学院生(修士課程)が参加しました。

チームメンバーと打ち解けた様子の参加学生

チームメンバーと打ち解けた様子の参加学生

具体的な研修内容は、1週目に英語コミュニケーション研修、2週目にリーンスタートアップ研修となっています。

まず1週目は、現地の英会話学校の協力を得て、1日10時間のコミュニケーション研修が行われました。マンツーマンレッスンや小グループでのディベートなど、コミュニケーションがあまり得意でない学生には刺激的な5日間となりました。週末には翌週の研修の準備として、セブ市内の視察を行いました。地元の人との交流を通して、フィリピンの歴史やセブ市民の生活について理解を深めました。

2週目はいよいよ、この研修のメインメニューであるリーンスタートアップ研修です。NECテレコムソフトウェア フィリピンの協力により、数々の有名 IT 企業がオフィスを構えるセブ市内のビジネス地区「ITパーク」で研修を行います。リーンスタートアップ研修は、デザイン思考とリーンスタートアップ手法を組み合わせた内容で、リサーチ・問題の特定・仮説の組み立てと仮説検証サイクルを行います。参加学生は、NECテレコムソフトウエア フィリピンやローカル企業の現地エンジニアとチームを組みます。日本人は各チーム1名ですが、さっそく1週目のコミュニケーション研修の成果が出ているようでした。

今年の開発テーマは「セブの子どもの貧困をサポートするITサービス」です。日頃あまり意識したことのないテーマに最初は戸惑っていた学生も、現地エンジニアの積極性に巻き込まれるように熱心に取り組んでいました。初日は、チームビルディングのあと、現地調査を行いました。都市貧困問題の解決に向けて企業活動をしているワクワーク・ファウンデーション(WAKUWORK FOUNDATION,INC.) の協力を得て、貧困エリアであるロレガ地区のリサーチを行いました。インタビューや施設の見学などからさまざまな問題意識を持ち帰ったチームは、自分たちが取り組みたい課題について熱い議論を交わしました。

貧困エリアであるロレガ地区でインタビュー
貧困エリアであるロレガ地区でインタビュー

チームで仮説を議論
チームで仮説を議論

2日目~4日目は、仮説の組み立てとその検証をデザイン思考の手法を用いながら行いました。また、ITサービスのデモンストレーションも開発し、最終日には、NECテレコムソフトウエア フィリピンのマネージャーのみなさんと、ワクワーク・ファウンデーションの社員のみなさんの前で、提案プレゼンテーションとITサービスのデモンストレーションを行いました。

チームの提案内容は、

  • 子どもの学習意欲を引き出すための学習アプリ
  • ボランティア活動とボランティア地域を結ぶサービス
  • 支援して欲しい人と支援したい人を結びつけるサービス

と、さまざまな角度からテーマに取り組んだことが分かるものでした。どのチームの提案も真剣に取り組んでいて素晴らしいと、見学者より高い評価をいただきました。

サンプルアプリ開発の様子
サンプルアプリ開発の様子

提案プレゼンテーションの様子
提案プレゼンテーションの様子

帰国後の報告会では、「チームでの信頼関係の作り方や積極的なコミュニケーションの必要性が分かった」「文章を頭で考えるより、まず話してみる」「英語でのコミュニケーションは思っていたほど怖くない」と、一回りたくましくなった参加学生の姿がうかがえました。

チームビルディング:チーム成果を引き出すためのエクササイズを含む、関係性づくりのプロセス

無事にプレゼンテーションを終えリラックスするメンバー
無事にプレゼンテーションを終えリラックスするメンバー

優勝チーム
優勝チーム

参加者による記念撮影

参加者による記念撮影

お問い合わせ先

IT特別教育プログラム事務局

E-mail : jimu@itpro.titech.ac.jp

舞踏研究部が東都大学選手権で団体準優勝

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10月8日に埼玉県草加市の獨協大学35周年記念館アリーナで開催された第115回東都大学学生競技ダンス選手権大会(東部日本学生競技ダンス連盟主催)において、本学舞踏研究部が団体の部において24校中2位入賞を果たしました。東都大学選手権での団体準優勝は1978年以来で、39年ぶりの快挙となりました。団体の部3位入賞した前期大会に続き、順位を1つ上げての準優勝です。

個人の部においては、同部から出場した12組のうち8組が入賞し、そのうち4組が決勝進出を果たしました。

競技ダンスとは

男女がペアになって踊る社交ダンスとほぼ同じものですが、社交ダンスが社交を目的としているダンスであるのに対し、競技ダンスは競技会にて技術や表現を競うことを目的としています。

学生の競技ダンスには、大きく3つの部門があり、全部で9種目のダンスがあります。

  • スタンダード

    男女が組んで踊ります。

    ワルツ、タンゴ、スローフォックストロット、クイックステップ

  • ラテンアメリカン

    基本的に男女が離れて踊ります。

    チャチャチャ、サンバ、ルンバ、パソドブレ

  • フォーメーション

    4~8組が2~4種目のメドレーで隊列を構成しながら踊ります。

    秋の東都選手権では開催されません

東工大 舞踏研究部について

東京工業大学舞踏研究部は、学生競技ダンス連盟に所属している大学公認のサークルです。共同加盟校として、白百合女子大学と杉野服飾大学と共に活動しています。部員数は、東工大生:28人 白百合女子大生:16人 杉野服飾大生:9人(2017年10月現在)で、競技会にむけて日々練習しています。

今大会の入賞者

今回の東都大学選手権の東工大チームの入賞者をご紹介します。

スタンダード

渡辺雅紀 (理学部 地球惑星科学科 4年)・佐藤洸佳(白百合女子大学)組
ワルツの部 準優勝、タンゴの部 10位入賞
渡辺雅紀(理学部 地球惑星科学科4年)・
佐藤洸佳(白百合女子大学)組

斎藤悠太郎(生命理工学部 生命科学科 4年)・大木あかり(杉野服飾大学)組
タンゴの部 3位入賞、スローフォックストロットの部 4位入賞
斎藤悠太郎(生命理工学部 生命科学科 4年)・
大木あかり(杉野服飾大学)組

生方道明(工学部 電気電子工学科 4年)・斎藤那維(跡見学園女子大学)組
クイックステップの部 4位入賞
生方道明(工学部 電気電子工学科4年)・
斎藤那維(跡見学園女子大学)組

武田龍河(工学部 化学工学科 3年)・小泉渚(白百合女子大学)組
クイックステップの部 11位入賞
武田龍河(工学部 化学工学科3年)・小泉渚(白百合女子大学)組

ラテンアメリカン

田添康平(理学部 情報科学科 4年)・水野都(白百合女子大学)組
チャチャチャの部 4位入賞、ルンバの部 6位入賞
田添康平(理学部 情報科学科4年)・水野都(白百合女子大学)組

栗崎義紀(理学部 地球惑星科学科 4年)・輿水早記(津田塾大学)組
チャチャチャの部 11位入賞
栗崎義紀(理学部 地球惑星科学科4年)・輿水早記(津田塾大学)組

上原克也(生命理工学部 生命工学科 3年)・松田貴子(白百合女子大学)組
チャチャチャの部 13位入賞、パソドブレの部 7位入賞
上原克也(生命理工学部 生命工学科3年)・
松田貴子(白百合女子大学)組

大頭拓斗(理学部 物理学科 4年)・木村真由(杉野服飾大学)組
パソドブレの部 11位入賞
大頭拓斗(理学部 物理学科4年)・木村真由(杉野服飾大学)組

(写真提供/百川美彩)

代表 重原悠太郎さん(理学部 地球惑星科学科4年)からのコメント

前期の東都戦よりも順位を更に1つあげ、準優勝することが出来たことを大変嬉しく思っています。

普段は部室でお互いの交流を深めたり、後輩にダンスを教えたりしている部員達が大会の時は勝利に向かって一丸となっていく姿に私自身非常に感動しました。

今年度の試合も残りわずかになりましたが、良い成績のまま2017年度を締められるよう悔いのない日々を過ごしていきたいと思います。

4年生の集合写真

4年生の集合写真

お問い合わせ先

東京工業大学 舞踏研究部

E-mail : tsubame.buken@gmail.com

Tel : 080-6534-8174

東工大マイスターのエコノムーブ部門がエコノムーブ関西大会2017で総合3位・技術賞を受賞

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東工大のものつくりサークル「マイスター(Meister)」のエコノムーブ部門は、10月8日に堺カートランドで行われたエコノムーブ関西大会2017のワールド・エコノ・ムーブ・グランプリ(W.E.M.GP)クラス(オープンクラス)に出場し、総合3位、技術賞を受賞しました。

W.E.M.GPは、バイクのバッテリー等に用いられる鉛蓄電池を2~4個使用し、1.5時間~2時間内の走行距離を競う大会です。大会本部より支給される電池を用いて、時間内の距離、すなわち速さと燃費で勝負します。電池の個数や時間は大会ごとに異なり、今回の関西大会では電池2個(72 Wh)で1.5時間、すなわち48 Wで競いました。大会は今年度に5戦あり、11月に成田大会、12月に沖縄大会に参戦予定です。

マイスターの車体 「アリア(Aria)」

マイスターの車体 「アリア(Aria)」

今大会は、6台と参加台数こそ少ないものの、古参の強豪、株式会社ホンダアクセスの「チームエンドレス(Team ENDLESS)」や、各チームが使用するモーターの提供元である株式会社ミツバの「チーム“ヨイショット!”ミツバ」、今年度優勝候補筆頭と言われている株式会社東郷製作所の「東郷アヒルエコパレーシング」などが参加するレベルの高い大会となりました。

マイスターの「アリア(Aria)」は予選前まで、カーブを曲がり切れる、切れないの問題で本戦棄権を検討しており、一時は大会本部に棄権の旨を伝えるまでに至りました。しかし、アリアを何度も確認したところ、舵角が取れなかった原因がブレーキの油圧ホース周りの干渉にあることが判明したため、その課題を解決して何とか出場できることになりました。予選はW.E.M.GPでは珍しい1台ずつのタイムアタックとなり、1分28秒672でアリアは4位に入ることができました。

予選結果

予選結果

グリッド4番目からスタートした本戦では、1つ前のチームエンドレスを追う展開となりました。チームエンドレスがペースアップし、じりじりと離されていく中、マイスターは大会開始15分後に左前輪のバーストに見舞われました。およそ5分強で修理を完了しコースに戻ったものの、トップチームには4~7周ほど離された状態からの再開となりました。大会1時間過ぎには、チームエンドレスに異変が発生し、電池切れを起こしました。その間にマイスターはプッシュを開始して抜き去ることに成功し、4位に浮上しました。その後、トップを快走していた東郷アヒルエコパレーシングとチーム“ヨイショット!”ミツバにもトラブルが発生します。前者はドライバーのオーバーヒート、後者は電池切れの様子でした。その隙に、チーム“ヨイショット!”ミツバをかわしてプッシュするものの、残り3周に迫ったあたりで東郷アヒルエコパレーシングが復活し、有り余る電池を見せつけるかのように快走を始めました。アリアはその時点で12 Vの電池を4 Vまで使い切り省エネ走行を余儀なくされましたが、順位を守りきり、3位に入賞しました。

本戦結果

本戦結果

アリアは土壇場で電気関係が壊れたり、舵角不足というトラブルに見舞われましたが、それを本戦までに修理した努力と技術力を評され、マイスターには3位の表彰だけでなく、技術賞も授与されました。

表彰式で記念品を受け取るマイスターの今枝裕登さん

表彰式で記念品を受け取るマイスターの今枝裕登さん

今枝裕登さん(代表兼ドライバー、工学部 機械宇宙学科 3年)のコメント

今大会はさまざまなトラブルが発生しましたが、まず走り切れるセットアップをしてくれたチーム、陰ながら応援してくださった顧問の井上先生、大学、OB・OGの皆さまにこの場を借りてお礼申し上げます。ミツバさんやエンドレスさんにバッテリー切れという形で正式に勝ったのは、おそらく長いマイスターの歴史でもほとんどないことだと思います。そういう意味で我々の車体がある程度のポテンシャルがあるといういい証明になったと思っています。あと2戦、気を抜かずにW.E.M.GP通しての入賞を狙いたいと思います。引き続きご支援よろしくお願いします。

職員野球部「東工大フェニックス」が在京大学等対抗の野球大会で優勝

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本学職員等の有志による野球部「東工大フェニックス」が、9月30日、10月1日の2日間にわたって開催された2017年度在京大学等職員懇親野球大会において優勝を果たし、前回大会に続いて2連覇を達成しました。

優勝を喜ぶ職員野球部「東工大フェニックス」のメンバー

優勝を喜ぶ職員野球部「東工大フェニックス」のメンバー

「在京大学等職員野球大会」は、文部科学省および東京都内の国立大学法人等各機関の有志によって結成されたチームが年に1度集まり、トーナメント形式で行われる野球大会です。東工大フェニックスは2015年度大会で優勝、2016年度の雨天中止を経て、連覇をかけ今大会に臨みました。

決勝戦のスコアボード
決勝戦のスコアボード

決勝では独立行政法人 日本学生支援機構(以下、JASSO)と対戦し、両者とも引けを取らぬ僅差の展開が続きました。最終回にJASSOに勝ち越しを許し、1点差を追う東工大フェニックスでしたが、2アウト2・3塁から代打の林宏樹選手(情報基盤課)がサヨナラヒットを放ち、9対8で劇的な勝利をおさめました。

2日間で計4試合を戦うのは壮年期のメンバーにとっていささかハードなスケジュールでしたが、田中陽子マネージャー(研究企画課長)が朝早くから米1升分のおにぎりを用意して選手を鼓舞し、控えの選手もプレイヤーと気持ちを一つにして試合を支え、チーム全員の力で優勝旗をつかむことができました。

職員野球部「東工大フェニックス」について

東工大フェニックスは2010年に、前身の東工大職員野球部メンバーが主体となってスタートしました。総務、財務、学務、研究推進などさまざまな部署の職員や地球生命科学研究所(ELSI)の研究員など多様なメンバーで、昼休みなどを使って練習に励んでいます。また活動を通じて、普段の仕事ではなかなか関わることのできない構成員とも部署や職種を越えて密に語り合うことができ、選手・マネージャーともに懇親を深めています。

昼休みの練習風景

昼休みの練習風景

昼休みの練習風景

昼休みの練習風景

本学の教職員によるサークルは他にも多く存在し、サッカーやバドミントン、バスケットボール、卓球など、昼休みの短い時間の中で積極的に活動を行っています。研究や業務の合間に、グラウンドや体育館に集まって汗を流すことができるというのは、大学で働くことの大きな魅力でしょう。またそれらの活動を通じて生まれる円滑なコミュニケーションは、コンパクトで機動力が高く団結力のある、本学の強みの一層の強化につながっています。

今大会の優勝を受け、三島良直学長・芝田政之事務局長へ喜びの報告と、優勝旗の奉呈を行いました。三島学長は「前回大会に続き、またもサヨナラ勝ちの優勝でしたか。皆さんよくやってくれました。」と健闘したメンバーを称えました。

三島学長(左4番目)、 芝田政之理事・副学長(財務・施設担当)・事務局長(右1番目)と、結果報告に訪れた職員

三島学長(左4番目)、 芝田政之理事・副学長(財務・施設担当)・事務局長(右1番目)と、結果報告に訪れた職員

大澤晃監督のコメント(施設運営部 施設総合企画課 安全企画室 安全企画グループ グループ長)

大澤晃監督

今年1月に就任した新米監督です。個々のレベルアップを目標に、短い昼休みに効果的な練習方法を選手間で相談して工夫し、実践力も高めるためにオンシーズンには横浜国立大学職員野球部との練習試合を毎月行うなど、楽しく、そしてまじめに活動しています。

当初の試合ではなかなか結果を出せなかったのですが、本大会での連覇を大きな目標に、選手が地道に練習をして、マネージャーに支えてきてもらったおかげで、本番ではすばらしいチームワークと個々の力を発揮でき連覇を成し遂げることができたと思います。

このすばらしい結果により、「東工大フェニックス」はさらに盛り上がって活動していきたいと思います!

お問い合わせ先

東京工業大学 広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : pr@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975

ニュースレター「AES News」No.11 2017秋号発行

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科学技術創成研究院 先進エネルギー国際研究(AES)センターouterは、「AES News」No.11 2017秋号を発行しました。

AESセンターは、従来の大学研究の枠組みを越えて、企業、行政、市民などが対等な立場で参加する研究拠点である「オープンイノベーション」を推進しています。ここでは、低炭素社会実現のための研究プロジェクトを創生することを大きな目的の一つとしています。

本学教員と本センター企業・自治体が連携し、既存の社会インフラを活かしながら革新的な省エネ・新エネ技術を取り入れ、安定したエネルギー利用環境を実現する先進エネルギーシステムの確立を目指しています。

本センターの活動を、より多くの方々にご理解いただき、また、会員および本学教職員の連携を深めるため、季刊誌「AES News」を発行しています。今回は第11号となる2017年秋号をご案内します。

ニュースレター「AES News」第10号 2017夏号

第11号・2017秋号

  • 経済産業省産業技術環境局 技術振興・大学連携推進課 松岡建志課長 巻頭記事「オープンイノベーションの促進施策と大学への期待」
  • 東芝共同研究講座「新興国における公共交通機関の普及による渋滞・環境の改善に向けた取り組み」
  • 日立製作所共同研究講座「低濃度エタノール燃料使用高効率改質エンジンの開発」
  • AES開催報告(2017年7月~9月)
  • 2017年度の活動、今後のスケジュール等

ニュースレターの入手方法

PDF版

資料ダウンロード|先進エネルギー国際研究センター(AESセンター)outer

バックナンバーもリンク先よりご覧いただけます。
冊子版
  • 大岡山キャンパス:東工大蔵前会館1階 ロビー
  • すずかけ台キャンパス:すずかけ台大学会館1階 広報コーナー

お問い合わせ先

科学技術創成研究院
先進エネルギー国際研究(AES)センター

Email : aescenter@ssr.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3429

大規模都市建築を対象とした社会活動継続技術共創コンソーシアム発足

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本学 科学技術創成研究院 山田哲教授を統括とした建築・都市防災・センシング・人間科学など異分野融合研究グループは、10月に、東京大学、東北大学及び民間企業12社(2017年9月末現在)と共に、科学技術振興機構(JST)の研究成果展開事業である産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム(OPERA)の1プロジェクトとして「社会活動継続技術共創コンソーシアム」を立ち上げました(プロジェクト期間5年間)。上記3大学と12社の間で行われている産学共同研究をベースに、研究開発をスタートさせたところです。

社会活動継続技術共創コンソーシアムのイメージ

社会活動継続技術共創コンソーシアムのイメージ

本コンソーシアムでは、社会・経済の中枢機能が集約される大規模都市建築を対象に、極大地震をはじめとする自然災害に対しても、安心して社会活動が維持できる技術の創出を目指していきます。具体的には、建物の構造安全性能を大幅に向上する技術、安全性能を支える大型部材や免震・制振部材の安全性を実証する技術、設備機器類等の損傷を制御して早期復旧を実現する技術、災害時だけでなく日常から活用できるモニタリングシステム技術、情報を安心につなげる技術の確立が挙げられます(社会活動継続技術)。

そして、これらの社会活動継続技術群をパッケージとして世に送り出し、

  • 構造物としての耐震性だけでなく、平常時から非日常まで建物の機能・人の社会活動を継続させる高層建築システムを実現
  • 先端耐震部材の安全性実証技術の実現と実証法の国際標準化
  • 構造物の耐震性の基準から、機能や社会活動の継続まで見据えた新たな基準への変革
  • 首都圏で想定される100兆円規模の被害の抑止
  • 安全と安心が結合した技術による、国際市場の開拓

という新たな価値の創出に挑戦していきます。

社会活動継続技術の研究開発は、現状の3大学12社の産学共同体制で完結できるものではありません。大学など公的研究機関と関連する産業界、企業の協力関係を一層広げて議論を深め、それぞれの共同研究に磨きをかけることによって、日本発・日本オリジナルで世界に通用する社会活動継続技術を育てていきたいと考えています。

本コンソーシアム設立にあたり、キックオフシンポジウムを2017年12月20日に東工大蔵前会館くらまえホールにて開催します。詳細については本学WEB上のイベントニュースやメールマガジンを通じてご案内いたします。この機会に、多くの方に社会活動継続技術共創コンソーシアムの活動の一端に触れていただけることを期待しています。

お問い合わせ先

科学技術創成研究院URA

小林義和

E-mail : kobayashi.y.bi@m.titech.ac.jp


TAIST-Tokyo Tech 2016年度修了式を開催

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8月21日、タイ王国バンコク都内のチャオパヤパークホテルにおいて、TAIST-Tokyo Tech(以下、TAIST)の修了式が挙行されました。今年は69名の修了生が本学の三島良直学長およびタイ国立科学技術開発庁(以下、NSTDA)のナロン・シリルーウォラクン長官より修了証書を授与され、多数の来賓から門出を祝福されました。

三島学長(左)、ナロン長官(右)と記念撮影

三島学長(左)、ナロン長官(右)と記念撮影

TAISTは、タイ政府からの要望により、理工系分野での高度な「ものつくり人材」の育成と研究開発のハブを目指して、2007年に設立された国際連携大学院です。タイの先端研究機関であるNSTDA 、タイの4大学(キングモンクット工科大学ラカバン校(KMITL)、キングモンクット工科大学トンブリ校(KMUTT)、カセサート大学 、およびタマサート大学(SIIT))、東工大の連携により運営されています。今回の修了生69名を含め、これまでに277名の修了生を輩出してきました。

修了式では、第3回滝久雄奨学金授与式も執り行われました。今年度、TAISTの組込情報システムプログラムに入学したナビーラ・シャヒーンさん、エネルギー資源工学プログラムに入学したパリタ・ミーナピナンさんが受給者として、今年の入学者の中から選出されました。式典では、滝久雄奨学金の紹介の後、寄附者の滝久雄氏(1963年本学卒、株式会社ぐるなび代表取締役会長・創業者)に代わり、本学の三島良直学長が受給者2名に目録を授与し、来賓から盛大な拍手が送られました。

三島学長とナビーラさん
三島学長とナビーラさん

三島学長とバリタさん
三島学長とバリタさん

また修了式においては、第2回須山チャレンジコンテストの表彰式も開催されました。同コンテストは、8月2日にタイランドサイエンスパーク内のNSTDAにおいて開催され、東工大側からは寄附者の須山英三氏およびTAIST協力教員がTV会議システムを通じて出席しました。審査の結果、参加した2チームの試作品「クラウドによる運転者支援システム」、「人工農業アシスタント」はともに努力賞に決定しました。表彰式では、須山氏に(1953年本学卒)代わり東工大の西原明法特任教授が両チームに目録を授与し、健闘を称えました。

「クラウドによる運転者支援システム」で努力賞を受賞したチームと西原特任教授(左)
「クラウドによる運転者支援システム」で努力賞を受賞したチームと
西原特任教授(左)

「人工農業アシスタント」で努力賞を受賞したチームと西原特任教授(左)
「人工農業アシスタント」で努力賞を受賞したチームと
西原特任教授(左)

修了式の最後には、プログラムごとに修了生およびTAIST協力教員らが記念撮影を行いました。修了生たちの進路は、東工大を含む博士後期課程への進学、民間企業や政府機関への就職などさまざまです。TAISTで学んだ知識や経験を活かし、大いに活躍することが期待されます。

修了生とTAIST協力教員ら

修了生とTAIST協力教員ら

東工大基金

このプロジェクトは東工大基金によりサポートされています。

東工大への寄附 > 東京工業大学基金

お問い合わせ先

国際部国際事業課 TAIST事務室

E-mail : taist@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2237

TAIST-Tokyo Tech 10周年記念シンポジウムを開催

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8月21日、タイ王国バンコク都内のチャオパヤパークホテルにおいて、TAIST-Tokyo Tech10周年記念シンポジウムが開催されました。TAIST関係者の他、大学、政府機関、教育・研究機関、企業等から約200名が出席し、盛大に執り行われました。

TAIST-Tokyo Tech(TAIST(タイスト):Thailand Advanced Institute of Science and Technology)は、タイ政府からの要望により、理工系分野での高度な「ものつくり人材」の育成と研究開発のハブ(拠点)を目指して、2007年に設立された国際連携大学院です。タイの先端研究機関であるタイ国立科学技術開発庁(NSTDA)、タイの4大学(キングモンクット工科大学ラカバン校(KMITL)、同大学トンブリ校(KMUTT)、カセサート大学、タマサート大学(SIIT))、および東工大との連携により運営され、2017年9月までに累計277名の修了生を輩出しています。

シンポジウムは、始めにNSTDAのナロン・シリルーウォラクン長官、本学の三島良直学長が挨拶し、続いてタイ科学技術省のソムチャイ・ティアムブーンプラサート副事務次官がアッチャカ・シーブンルアン大臣代理として挨拶を行いました。

冒頭で挨拶する三島学長

冒頭で挨拶する三島学長

次に、TAISTの設立・運営に貢献した功労者およびTAISTの支援企業・支援者への表彰式が行われました。本学側では、功労者として歴代の学長、理事・副学長(教育・国際担当)、TAIST運営員会委員長および本学タイオフィス拠点長の中から相澤益男元学長を始めとして12名が選出され、その代表として初代TAIST運営委員会委員長の岡崎健特命教授が挨拶を行いました。その後、NSTDAのナロン・シリルーウォラクン長官から本学側の功労者および支援企業・支援者に、本学の三島良直学長からタイ側の功労者および支援企業に、感謝状が贈呈され、表彰者全員で記念撮影を行いました。

表彰者代表の岡崎健特命教授(右)とナロンNSTDA長官
表彰者代表の岡崎健特命教授(右)とナロンNSTDA長官

タイ側・東工大側の功労者および支援企業・支援者で記念撮影
タイ側・東工大側の功労者および支援企業・支援者で記念撮影

基調講演を行う佐渡島志郎大使
基調講演を行う佐渡島志郎大使

続いて、基調講演が行われ、タイ東部経済回廊(Eastern Economic Corridor、以下EEC)事務局のカニット・セーンスバン事務局長が「EECについて」、在タイ日本国大使館の佐渡島志郎大使が「タイにおける人材育成への貢献について」、元タイ石油公社総裁で本学同窓生のパイリン・チューチョーターウォン氏が「Thailand4.0に向けた教育に対する産業界の貢献について」、それぞれ話をしました。

次に、「Towards Global Education and Research Collaboration for Thailand 4.0」をテーマにパネルディスカッションが行われ、本学からは花村克悟TAIST運営委員会委員長が参加しました。「Thailand4.0」は、タイ政府が打ち出している、農耕、軽工業、重工業に続く、ICT等を活用した新たな産業創出を目指すスローガンです。タイ政府の政策に対し、大学等の教育・研究機関が具体的にどのように対応すべきかについて、活発な議論が行われました。

パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子

パイリン氏(前列右)他、耳を傾ける列席者
パイリン氏(前列右)他、耳を傾ける列席者

最後に、NSTDAのチャダマス・ツバセタクル副長官および本学の丸山俊夫理事・副学長(教育・国際担当)より閉会の挨拶があり、盛況のうちにシンポジウムは終了しました。

閉会の挨拶を行う丸山理事・副学長

閉会の挨拶を行う丸山理事・副学長

設立から10周年を迎えたTAISTは、今年から新たに鉄道カリキュラムがスタートする等、教育活動の幅がますます広がっています。TAISTを通じた本学のタイにおける教育・研究活動に今後もご期待ください。

東工大基金

このプロジェクトは東工大基金によりサポートされています。

東工大への寄附 > 東京工業大学基金

お問い合わせ先

国際部国際事業課TAIST事務室

E-mail : taist@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2237

10月30日(月)午前の授業等について(午前通常通り開講)

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10月30日(月)午前の授業等の取り扱いについて下記のとおり連絡します

学生及び教員の皆様

10月30日(月)午前の授業について

10月30日(月)午前の授業は通常通り開講します。

イベント等で東工大へお越しの皆様

学内で開催予定のイベントの実施につきましては、各イベント主催者へお問い合わせください。

10月30日(月)午後の授業等について(午後通常通り開講)

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10月30日(月)午後の授業等の取り扱いについて下記のとおり連絡します。

学生及び教員の皆様

10月30日(月)午後の授業について

10月30日(月)午後の授業も通常通り開講します。

イベント等で東工大へお越しの皆様

学内で開催予定のイベントの実施につきましては、各イベント主催者へお問い合わせください。

11月の学内イベント情報

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11月に本学が開催する、一般の方が参加可能な公開講座、シンポジウムなどをご案内いたします。

理工系学生能力発見・開発プロジェクト 第12回シンポジウム「宇宙エレベーターの実現可能性と未来への道」

理工系学生能力発見・開発プロジェクト 第12回シンポジウム「宇宙エレベーターの実現可能性と未来への道」

サイエンス・フィクションで時々登場する宇宙エレベーター。ロケット、宇宙シャトルなどの力に借りずに、新幹線気分で宇宙に進出できる夢の建造物。もし、これはただのフィクションではなく、現実に作ることができると言われたら?今回のシンポジウムでは、実際に研究に関わる人と共に、宇宙エレベーターの実現可能性を中心に未来を語ります。

日時
2017年11月1日(水)17:30 - 19:30
会場
参加費
無料
対象
本学の学生・教職員、一般
申込
不要

CERI寄附公開講座「ゴム・プラスチックの安全、安心―身の回りから先端科学まで―」(2017年後期)

CERI寄附公開講座「ゴム・プラスチックの安全、安心―身の回りから先端科学まで―」(2017年後期)

本講座では前半の講義として、私たちの身の回りにある化学品を含むゴムやプラスチックとその製品の安全・安心に関する情報とやさしい科学を、一般の方にもわかりやすく紹介します。更に後半の講義では、少し高度な内容として、最先端の安全性評価技術、劣化と寿命予測技術、耐性向上技術、高性能・高強度化技術・材料に関する科学を紹介し、将来の安心・安全な材料・製品設計の基礎を学べるようにします。

日時

※各日 10:45 - 12:15(全て水曜)

1.
2017年2017年9月27日、10月4日、10月11日、10月18日、10月25日、11月1日、11月8日、11月15日
2.
2017年11月29日、12月6日、12月13日、12月20日、2018年1月10日、1月17日、1月24日、1月31日
会場
参加費
無料
対象
一般
申込
必要

第1回実践的原子力安全教育道場アジア大会inふくしま 研修生募集

第1回実践的原子力安全教育道場アジア大会inふくしま 研修生募集

日本と海外の大学から選抜した学生が、茨城・福島に集まり、原子力に関する講義と施設等の見学やグループ討論を行います。学生同士の国際交流もできる良い機会ですので、ぜひふるってご応募ください。

日時
10月29日(日) - 11月3日(金) 5泊6日
会場
茨城県(日立市)、福島県(いわき市他)
参加費
無料
対象
海外の学生5名程度、国内の学生(大学連合連携大学)5名程度を選抜します。
申込
必要

第38回蔵前科学技術セミナー「加藤与五郎博士没後50年記念講演会」

第38回蔵前科学技術セミナー「加藤与五郎博士没後50年記念講演会」

東京工業大学の同窓会である一般社団法人蔵前工業会は、時宜に適した技術テーマを取り上げて「蔵前科学技術セミナー」を主催してきました。

今年は「フェライトの父」と呼ばれ、また東工大資源化学研究所を開設され初代所長を務められた加藤与五郎博士の没後50年にあたり、蔵前工業会東海支部が出身地である愛知県刈谷市の協力を得て、記念事業の一つとして刈谷市にて開催します。

日時
2017年11月5日(日) 14:00 - 17:10(開場13:30)
会場
刈谷市産業振興センターホール
参加費
無料
対象
本学の学生・教職員、一般
申込
不要

第61回 My Study Abroad 留学報告会

第61回 My Study Abroad 留学報告会

本学のプログラムにより留学した学生の報告会を開催します。経験者の話を聞き、語学の勉強方法や留学費用など気になることを質問できるチャンスです。事前登録不要、出入り自由ですので、興味のある方は直接会場にお越しください。なお、昼食時のイベントですので、飲食が可能です。

日時
2017年11月7日(火)昼休み 12:20 -
会場
参加費
無料
対象
本学の学生・教職員、一般
申込
必要

ゴットフリート・ワグネル没後125年記念講演会

ゴットフリート・ワグネル没後125年記念講演会

ゴットフリート・ワグネルは本学の前身である東京職工学校の創立に関わり、本学草創期の教育・研究に貢献しました。今年はワグネルの没後125年にあたります。そのような節目の年の命日(11月8日)に、ワグネル研究の第一人者である本学の道家達將特命教授・名誉教授が記念講演をします。ワグネルの顕彰と新しい交流の輪が広がる機会になることを願いつつ、多数の皆さんのご来場をお待ちしています。

日時
2017年11月8日(水) 18:30 - 20:00
会場
OAG・ドイツ文化会館1階 ホール
港区赤坂7-5-56(地下鉄青山一丁目駅、出口4南、徒歩8分)
参加費
無料(講演後 懇親会を開催いたします。申し込みは当日会場にて受付)
対象
一般
申込
不要

藝大生と東工大生による名曲コンサート&メシアン 世の終わりのための四重奏曲

藝大生と東工大生による名曲コンサート&メシアン 世の終わりのための四重奏曲

2015年から始まった東工大コンサートシリーズ(Art Meets Engineering@Tokyo Tech)の2017年は、若者たちの祭典。東京藝術大学と東京工業大学の学生+最近の卒業生を中心とするガラコンサートをお送りします。そして、後半には、みなさんにぜひお聴きいただきたい20世紀室内楽作品の屈指の傑作「世の終わりのための四重奏曲」をとりあげます。

日時
2017年11月9日(木)17:30 前半開演、19:00 後半開演(17:00開場、20:00終演予定)
会場
参加費
無料
対象
本学の学生・教職員、一般
申込
不要(定員700名先着順)

第2回生体医歯工学共同研究拠点国際シンポジウム

第2回生体医歯工学共同研究拠点国際シンポジウム

平成28年4月1日より、東京工業大学 未来産業技術研究所、東京医科歯科大学 生体材料工学研究所、広島大学 ナノデバイス・バイオ融合科学研究所、静岡大学 電子工学研究所は、「生体医歯工学」を研究対象とする異分野連携ネットワークを形成し、各大学研究所の強み・特色をそれぞれの大学全体の機能強化に活用すると共に,国内外の関連研究者コミュニティと共同研究を展開し、医療・健康・バイオ領域の学際的連携研究の研究成果を広く社会実装することを目的とし、「生体医歯工学共同研究拠点」を設置しました。

日時
2017年11月9日(木)13:00 - 20:00、11月10日(金)10:00 - 16:50
会場

東京工業大学 大岡山キャンパス

  • 講演会場:ディジタル多目的ホール(大岡山西9号館 2階)
  • ポスター会場:コラボレーションルーム+メディアホール(大岡山西9号館 2階)
  • 懇親会会場:交流スペース(大学食堂2階)
参加費
参加費無料、交流会費:5,000円(学生2,000円)
対象
本学の学生・教職員、一般
申込
必要

物質理工学院主催「ノーベル賞受賞者ジャン・ピエール・ソヴァージュ教授の特別講演会」

物質理工学院主催「ノーベル賞受賞者ジャン・ピエール・ソヴァージュ教授の特別講演会」

分子機械研究におけるパイオニアである、ジャン・ピエール・ソヴァージュ教授(仏、ストラスブール大学)をお招きして学術講演会を開催いたします。ご存知のとおり、ソヴァージュ先生は、2016年のノーベル化学賞受賞者のお一人です。今回は、結び目や絡み合い構造をもつ分子の精密合成から分子機械への発展についてご講演いただきます。

日時
2017年11月10日(金) 15:30 - 17:00
会場
参加費
無料
対象
本学の学生・教職員、一般
申込
不要

東京工業大学・目黒区教育委員会連携講座「東工大キャンパスの歴史とツアー」

東京工業大学・目黒区教育委員会連携講座「東工大キャンパスの歴史とツアー」

東京工業大学大岡山キャンパスは各時代で変化を重ねながら形成されてきました。本ツアーでは遠藤康一特任講師(東京工業大学博物館)のガイドで本館、図書館、講堂などを当時のエピソードと各建造物の魅力とともに巡ります。目黒区在住、在学・在勤の方で建築好きの方、大岡山キャンパスの歴史に興味がある方等、幅広い方々にお楽しみいただけます。

日時
2017年11月18日(土)10:30 - 12:30(雨天決行)
会場
参加費
無料
対象
目黒区在住・在学・在勤の方
申込
必要

社会人アカデミー主催講演会「進化する生命」開催

社会人アカデミー主催講演会「進化する生命」開催

日時
2017年9月30日(土)17:00 - 19:00、10月14日(土)10:00 - 12:00 14:00 - 16:00、11月18日(土)15:00 - 17:00 18:00 - 20:00
会場
参加費
  • 一般:1講演2,000円、全5回一括8,000円
  • 社会人教育院および社会人アカデミー講座受講生・修了生:1講演1,500円、全5回一括6,000円
  • 小・中・高・専門学校・大学・大学院等学生(当日、要学生証):1講演500円、全5回一括2,000円
  • 蔵前工業会会員・ゴールドカード家族会員、本学学生(附属高校含む)、本学教職員:無料
対象
本学の学生・教職員、一般
申込
必要

一橋大学・東京工業大学 合同移動講座in大阪

一橋大学・東京工業大学 合同移動講座in大阪

2009年から蔵前工業会(東京工業大学同窓会)と如水会(一橋大学同窓会)が合同で開催している移動講座の第9弾!浜松、神戸、福岡、広島、札幌、名古屋、仙台、富山に続き、今年は大阪で開催いたします。お近くの方は、ぜひ足をお運びください。

日時
2017年11月23日(祝・木) 13:00開演
会場
グランフロント大阪北館内 ナレッジキャピタル コングレコンベンションセンター
大阪府大阪市北区大深町3-1
参加費
無料
対象
一般(懇親会は如水会・蔵前工業会会員およびその同伴者のみ)
申込
必要

グローバルリーダー教育院(AGL)・経産省共同開催「政策シミュレーションWS(政策立案体験)」

グローバルリーダー教育院(AGL)・経産省共同開催「政策シミュレーションWS(政策立案体験)」

グローバルリーダー教育院(AGL)と経済産業省が共同で、政策シミュレーション・ワークショップを開催します。本ワークショップは、政策立案のプロセスを体験し、経済産業省の役割・業務を、体験・理解いただくために、経済産業省が毎年・各地で行っているものですが、昨年・一昨年に続き、当AGL/山田道場の正式menuの一つとし、AGLとの共同開催で行うものです。

本ワークショップは、当道場のOPEN道場という位置付けでもあるため、AGL所属生はもとより、AGLに所属していない本学一般学生のみなさん(学部・大学院問いません)、さらには本学以外の学生で、経済産業省の政策に興味を持つ学生のみなさんも受け付けます。

日時
2017年11月24日(金)17:30 - 20:30
会場
参加費
無料
対象
学部生・大学院生(本学以外の学生も応募可能です)
申込
必要

一部締め切りを過ぎているものがございますが、取材をご希望の場合はご連絡ください。

お問い合わせ先

広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

Email : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975 / Fax : 03-5734-3661

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