Micro Atomic Frequency Standards Employing an Integrated FBAR-VCO Oscillating on the 87Rb Clock Frequency without a Phase Locked Loop
(PLL回路を用いないで87Rb時計周波数にて発振するFBAR-VCOを利用した小型原子周波数標準)
[用語2]小型原子時計 : 原子共鳴をより簡易に取得するCPTの技術(下図参照)を用いて作製される原子時計モジュール。米国を中心に開発され、近年、一部の海洋探査などにも利用され始めている。CPTはCoherent Population Trappingの略で、変調されたレーザ光と気体状態のアルカリ金属元素とを相互作用させ、原子の共鳴を測定する。
英文メールニュース「Tokyo Institute of Technology Bulletin」は、この度全面リニューアルを行い、「Tokyo Tech Bulletin(トーキョー テック ブリテン)」第46号として配信を開始しました。当メールニュースは本学が四半期に一度、購読を希望する個人や団体、教育機関を中心に配信しています。
また、海外で活躍する本学同窓生からの投稿も募集しています。ブリテンの「Share your story at Tokyo Tech(シェア ユア ストーリー アット トーキョー テック)」のリンク先にある専用フォームから指定のEメールアドレスに投稿することができ、投稿は随時受け付けています。詳細は専用フォームをご覧ください。
Self-organized Ruthenium-Barium Core-Shell Nanoparticles on a Mesoporous Calcium Amide Matrix for Efficient Low-Temperature Ammonia Synthesis(メソポーラスなカルシウムアミド母体上に自己組織的に形成されたルテニウム-バリウムコアシェルナノ粒子による低温での高効率なアンモニア合成)
デジタルPLL技術は講演セッション「Session 15 – RF PLLs」において、「A 0.98 mW Fractional-N ADPLL Using 10 b Isolated Constant-Slope DTC with FoM of -246 dB for IoT Applications in 65 nm CMOS (0.98 mWで動作する分数分周デジタルPLL -10ビットDTCにより-246 dBのFoMを達成-)」の講演タイトルで、現地時間2月13日午後1時半から発表する。BLE無線機等に利用可能な分数分周型のPLL回路において、世界最小消費電力を実現した。
Bluetooth無線機はセッション「Session 28 –Wireless Connectivity」で、「An ADPLL-Centric Bluetooth Low-Energy Transceiver with 2.3 mW Interference-Tolerant Hybrid-Loop Receiver and 2.9 mW Single-Point Polar Transmitter in 65 nm CMOS(送信2.9 mW、受信2.3 mWで動作可能なBLE無線機)」の講演タイトルで、現地時間2月14日午後2時から発表する。
講演1
講演セッション :
Session 15 – RF PLLs
講演時間 :
現地時間2月13日午後1時半
講演タイトル :
A 0.98 mW Fractional-N ADPLL Using 10 b Isolated Constant-Slope DTC with FoM of -246 dB for IoT Applications in 65 nm CMOS (0.98 mWで動作する分数分周デジタルPLL ー10ビットDTCにより-246 dBのFoMを達成ー)
講演2
講演セッション :
Session 28 –Wireless Connectivity
講演時間 :
現地時間2月14日午後2時
講演タイトル :
An ADPLL-Centric Bluetooth Low-Energy Transceiver with 2.3 mW Interference-Tolerant Hybrid-Loop Receiver and 2.9 mW Single-Point Polar Transmitter in 65 nm CMOS (送信2.9 mW、受信2.3 mWで動作可能なBLE無線機)
用語説明
[用語1]Bluetooth : 2.4 GHz帯の電波を用いる近距離向け無線通信規格。ワイヤレスキーボードなどで幅広く利用されている。旧来のBluetooth規格と、バージョン4.0以降で定義されたBLEは同じ周波数帯で共用できるが互換性を持たない。 Bluetooth Low Energy(Bluetooth LE, BLE) : バージョン4.0以降のBluetooth規格でサポートされる低消費電力での通信が可能なモード。旧来のBluetooth規格とは互換性を持たず、ほぼ別物の規格である。スマートフォンなどに幅広く搭載されており、IoT向けの近距離無線規格として期待されている。バージョン5.0からはデータレートが2倍の2 Mbpsとなるモードや、通信距離を最大400 mまで伸ばせるモードが規定されている。
[用語9]FoM : FoM(Figure of Merit)の略で、消費電力で規格化したジッタ性能を示す。ジッタと消費電力はトレードオフの関係にあり、発振器の消費電力を増やすとジッタが減少し、消費電力を減らすとジッタが増加する。FoMは、ジッタの標準偏差(δt)と消費電力PDCを用いて、以下の式で定義される。
2017年度に2年目を迎えた博士後期課程の文系教養科目では、年間テーマとしてSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の1つでもある「貧困」を取り上げ、多様な専門領域を学ぶ博士後期課程学生がグループワークを行いました。
博士後期課程学生を対象とする文系教養科目は、最先端の研究の「種」や高度な教養的知識をグループによる研究や発表を通じて共有する「教養先端科目」と、テーマの選定やプログラム等の検討などを行いながら学会運営を学ぶ「学生プロデュース科目」から構成されています。第2クォーター、第3クォーターと第4クォーターの最終回には、各グループが作成したポスターの発表会とテーマに関する専門家の講演を中心としたミニシンポジウムを開催しています。ミニシンポジウムの講演録、およびポスター発表の内容は、学生主体の編集委員会が編纂する東工大リベラルアーツ ミニシンポジウム ジャーナル(Journal of Tokyo Tech Liberal Arts Mini-symposium)として編纂され、学内にて配布される予定です。
今年度の東工大リベラルアーツ ミニシンポジウムは、以下のとおり第4回から第6回まで開催されました。
第4回
日時
2017年7月29日(土)
場所
大岡山キャンパス 大岡山西9号館(コラボレーションルーム、ディジタル多目的ホール)
テーマ
「資源と貧困(Impact Access to Resource)」
特別講演1では、首都大学東京の阿部彩教授が「日本の子どもの貧困の実態(The Reality of Child Poverty in Japan)」と題して、講演をしました。特別講演2では、東工大 環境・社会理工学院 融合理工学系の阿部直也准教授)が、「貧困とSDGsと技術(Poverty, SDGs and Technology)」をテーマに講演しました。
特別講演1では、ビヨンド ネクスト ベンチャーズ株式会社の盛島真由マネージャーが、「ベンチャーキャピタルと、タンザニア移動図書館『ウフルー号プロジェクト』での活動を通して(My work in Venture Capital and Tanzania "UHURU" Mobile Library)」をテーマに講演しました。
続いて、教養先端科目履修学生25グループ(1グループ4名)によるポスターセッションがありました。
特別講演2では、慶應義塾大学 理工学部の沼尾恵専任講師から、「貧困と平等?(Enter Equality, Stage Left?: A Reflection on the Role of Egalitarian Politics in the Fight against Poverty)」と題した講演が行われました。
Image may be NSFW. Clik here to view. 東京外国語大学 日下部尚徳講師による講演
Image may be NSFW. Clik here to view. メディアホールにおけるポスターセッション
特別講演2では、東京外国語大学の日下部尚徳講師から、「貧困対策とNGO-イスラームからみたバングラデシュの開発政策-(Poverty and NGOs in Bangladesh –Transition of Perception Toward NGO Activity for Islam)」に関する講演が行われました。
東京工業大学 物質理工学院の王洋研究員と道信剛志准教授らの研究グループは、有機半導体高分子の効率的な合成法を確立し、数平均分子量[用語2]105 g mol-1以上の有用な高分子量体を得ることに成功した。電子吸引性のsp2混成軌道[用語3]を持つ窒素原子を、この高分子の主鎖の適切な位置に配置することで、電子を輸送しやすいエネルギー準位を作り出し、高分子薄膜の結晶性を向上させた。
有機半導体高分子は通常、パラジウム触媒を用いたクロスカップリング重合[用語4]により合成される。この研究では、従来から用いられている重合条件に、ヨウ化銅を少量添加することで触媒反応の効率が向上することを見出した。また、溶媒をトルエンからクロロベンゼンに変えると高分子の溶解性が増大し、再現性よく105 g mol-1を超える高分子量体を得ることができた。ヨウ化銅がないと数平均分子量は104 g mol-1桁に留まっていた。