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海外拠点「東工大 ANNEX」第1号をタイに開設

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海外研究機関・海外企業との連携を加速

東京工業大学は、海外の大学・研究機関や有力企業と連携して国際的な教育、研究・産学連携と情報発信・収集を加速することを目的として、新たな海外拠点「東工大 ANNEX」(以下、アネックス)を開設します。アネックスは、東工大の教育力、研究力、社会連携力の向上を目指すハブとしての役割を果たしていきます。

アネックスの第1号として、タイ国立科学技術開発庁(以下、NSTDA)との連携のもと、2018年3月に「東工大 ANNEX バンコク」(以下、アネックス バンコク)がNSTDA内に開設されました。

3月11日に行われた開所式の様子

3月11日に行われた開所式の様子

東工大は2030年に最高の理工系総合大学を目指し、世界をリードする研究・教育活動を展開しています。それらの成果を企業と協力して社会実装するためには、企業のニーズを掘り起こし、技術シーズの提案と技術コンサルティングの実施を行うことが必要です。

2007年から東工大はNSTDA等と協力し、タイにおいて「TAIST-Tokyo Techと呼ばれる大学院教育を実施しています。アネックス バンコクの開設によって、こうした国際連携教育に加えて、これまでの経験とネットワークを活用し、東工大の教員・研究者が、現地の企業や大学・研究所とのトライアングル連携を構築し、URA(リサーチ・アドミニストレーター)の力も借りながらニーズとシーズのマッチングを図ることで、共同研究を推進して社会実装につなげていきます。

TAIST-Tokyo Tech(タイスト トーキョーテック)は、2007年からNSTDAおよびタイのトップクラス大学と連携して運用している修士課程プログラムです。自動車工学、組込情報システム、エネルギー資源工学の3分野の教育を行っています。

東工大ではタイを皮切りに、アジア、米国、欧州等の各地域に2030年度までに6ヵ所のアネックスを設置する予定です。

アネックス 概念図

アネックス 概念図

アネックス バンコク概要

名称
東工大 ANNEX バンコク
住所
NSTDA (National Science and Technology Development Agency)
P-205 Thailand Science Park, 111 Paholyothin Rd., Klong 1, Klong Luang, Pathumthani 12120,Thailand
業務内容

教育

  • 海外の優秀な学生の募集
  • 海外大学・研究機関とのアライアンスの構築、アントレプレナー教育、デザイン教育等、本学の教育を海外で行う際の拠点としての利用
  • 教育を通じたグローバルな産業界との連携構築と、インターンシップ等の実施

研究

  • PhD短期学生交流による国際共同研究の推進
  • 博士研究員制度による長期海外派遣、研究ユニットの派遣

産学連携

  • 海外企業・大学・研究機関等とのトライアングル連携による共同研究の推進
  • 企業のニーズ掘り起こし、技術シーズの提案と技術コンサルティングの実施

情報発信、情報収集の取組

  • 最新の教育成果、研究成果、研究設備について、海外専門家に向けて情報を最適化し発信
  • 東工大の重点分野、戦略分野に関連する情報を継続的に提供
  • 各国・地域における最新情報と技術動向を独自に収集し、東工大の提案する未来社会像のデザインに反映

お問い合わせ・取材申し込み先

東京工業大学 広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975 / Fax : 03-5734-3661


多剤排出トランスポーターの薬剤排出機構を解明

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スーパーコンピュータ「京」で巨大分子機械の動きを計算

要旨

理化学研究所(理研) 計算科学研究機構 粒子系生物物理研究チームの松永康佑研究員(JSTさきがけ研究員)、横浜市立大学 大学院の山根努特任助教、池口満徳教授、木寺詔紀教授、東京工業大学の村上聡教授らの共同研究グループは、社会問題となっている多剤耐性細菌の原因の1つとされる多剤排出トランスポーター[用語1]「AcrB」の薬剤排出機構を、スーパーコンピュータ「京」[用語2]を用いたシミュレーションによって解明しました。

病原菌やがん細胞に対して薬が作用しなくなる「薬剤耐性化」は、現代の医療現場で大きな問題となっています。特に、院内感染を起こす緑膿菌などの薬剤耐性化は、細菌の膜に存在する多剤排出トランスポーターと呼ばれるタンパク質が薬剤を細胞外へ排出することが主な原因と考えられています。そのため、多剤排出トランスポーターの薬剤排出機構の解明が課題となっています。大腸菌由来の多剤排出トランスポーターであるAcrBは、村上教授らが2002年および2006年にX線結晶構造解析[用語3]によって構造を解明し、それに基づいた作動原理として「機能的回転機構[用語4]」仮説を提唱しました[注1])。2010年には、この仮説は京都大学の高田彰二教授らによる粗視化シミュレーション技法[用語5]などによって実証されました[注2]。しかし、膜を介したプロトン(水素イオン)移動によってどのようにAcrBの構造変化が起き、機能的回転が起るのか、その動的な機構は分かっていませんでした。

今回、共同研究グループは、AcrBとその周りの膜や水分子を「丸ごと」模した全原子モデルを計算機上で再現し、「京」の高並列性を生かすアルゴリズムを用いて薬剤排出過程を計算しました。その結果、AcrBの膜内にあるアスパラギン酸にプロトンが結合すると、薬剤排出へつながる構造変化が引き起こされること、また50オングストローム(Å、1Åは100億分の1メートル)も離れた薬剤排出部位の構造変化へ至る過程を明らかにしました。

本成果は、排出を阻害する薬剤開発の基礎に貢献するとともに、生体分子で見られる化学エネルギー・力学エネルギー変換機構の一例を提供するものです。

本研究は、英国のオンライン科学雑誌「eLife」(3月6日付け)に掲載されました。

本研究の一部は、文部科学省「次世代生命体統合シミュレーションソフトウエアの研究開発」プロジェクトによる支援を受けました。また、本研究はHPCI「京」一般利用課題「最小自由エネルギー経路探索法による多剤排出トランスポーターの薬剤排出機構の解明(課題番号:hp120027)」、ポスト「京」重点課題1研究開発枠(課題番号:hp150269、hp160223、hp170255)として「京」の計算資源を用いて実施しました。

共同研究グループ

  • 理化学研究所 計算科学研究機構 粒子系生物物理研究チーム

    研究員 松永康佑

  • 横浜市立大学 大学院生命医科学研究科

    特任助教 山根努

    特任准教授 森次圭

    教授 池口満徳

    教授 木寺詔紀

  • 東京工業大学 生命理工学院

    教授 村上聡

  • 東京大学 大学院農学生命科学研究科

    特任准教授 寺田透

  • 日本医科大学 物理学教室

    准教授 藤崎弘士

背景

効くはずの薬が効かなくなるという「薬剤耐性化」の問題は、現代の医療現場で大きな問題となっています。病原菌やがん細胞がこのような薬剤耐性を持つメカニズムはいくつかありますが、細胞膜に埋まっている多剤排出トランスポーターと呼ばれるタンパク質が原因の1つであることが分かっています。このタンパク質は巨大な分子機械で、抗生物質や毒物などの異物を取り込んでは細胞外に排出します。これにより、病原菌などに作用するはずの薬剤が効かなくなる現象が起こります。特に、院内感染で社会問題となっている緑膿菌などの薬剤耐性化は、RND型[用語6]と呼ばれる多剤排出トランスポーターが主な要因になっています。

RND型の多剤排出トランスポーターは、細胞膜内外の酸性度(pH)の違いによりプロトン(水素イオン)が移動することを利用して薬剤を排出します。大腸菌由来のRND型多剤排出トランスポーター「AcrB」の構造は、2002年および2006年に村上教授らがX線結晶構造解析によって解明しました。AcrBは約1,000個のアミノ酸からなる巨大な分子が3つ集合した3量体で、3つの分子はそれぞれ異なる構造をとり、取込状態→結合状態→排出状態と順に構造変化して薬剤を排出していると考え、「機能的回転機構」仮説を提唱しました。

AcrBの構造で興味深いことは、薬剤排出に関わっている部位が、細胞膜内のプロトン結合部位と約50オングストローム(Å、1Åは100億分の1メートル)も離れている点です。プロトン移動という非常に小さな動きが、どのように増幅されて機能的回転につながる大きな構造変化と関わっているのか、機能的回転やプロトンを実験で観測することは難しく、その詳細は未解明でした(図1)。

多剤排出トランスポーターAcrBの構造

図1. 多剤排出トランスポーターAcrBの構造

多剤排出トランスポーターAcrBの構造を横から見た図。上が細胞外、下が細胞内に対応する。結合状態にある分子に薬剤が結合している。プロトン結合サイトは膜内に存在する。

2010年に京都大学の高田彰二教授らは、AcrBを構成する原子を粗視化したモデルのシミュレーションを行って、機能的回転機構仮説を実証しました。その粗視化モデルでは、プロトン移動による駆動力を抽象的に扱い、機能的回転が起こると薬剤を排出することを示しました。さらに2013年には、山根特任助教と池口教授らが、AcrBの全原子モデルのシミュレーションを行い、プロトン移動の際に膜内のどこの部位にプロトンが一時的に結合するのかを解明しました。プロトンをいくつかのアミノ酸に結合させ、シミュレーションを多数行うことで、排出型分子の膜内のアスパラギン酸(Asp408)というアミノ酸にプロトンが結合していると安定であることを示しました[注3]

しかし、Asp408にプロトンが一時的に結合・解離することが、どのように機能的回転へとつながる構造変化を引き起こすのかは解明されていません。プロトンと他の原子の相互作用を観察するには、全原子モデルを使う必要がありますが、機能的回転はおよそミリ秒(1,000分の1秒)で起こる非常に遅いプロセスのため、全原子モデルでシミュレーションすることは困難でした。そこで、共同研究グループはスーパーコンピュータ「京」とその高並列性を生かすアルゴリズムを用いて、解明に取り組みました。

研究手法と成果

共同研究グループは、AcrB 3量体の全原子モデル(周りの水分子や脂質、薬剤を全て含めて約50万原子系)について、「京」を用いて機能的回転へとつながる構造変化を分子動力学法[用語7]でシミュレーションしました。分子動力学法では、1フェムト秒(1,000兆分の1秒)の1ステップごとに各原子に働く力を計算する必要があります。機能的回転は約1ミリ秒(1,000分の1秒)で起こるので、シミュレーションするには1兆回もの計算が必要となります。これを達成するには、例え1ステップを実時間で1ミリ秒で計算したとしても、数十年かかってしまいます。

そこで、計算を時間方向に分割するストリング法[用語8]というアルゴリズムを組み合わせました。ストリング法では、1つの系をシミュレーションする代わりに、構造変化の経路を表した複数の系の分子動力学計算をまとめて行い、最も起こりやすい構造変化経路を探します。複数の系をまとめてシミュレーションするため、「京」の高並列環境があって初めて可能となった計算です(図2)。

ストリング法の概念図

図2. ストリング法の概念図

最初に始状態と終状態を設定し、機能的回転へつながる構造変化経路を複数のシミュレーション系(青の丸)で表現する。それらを連携させながらまとめてシミュレーションを行うことで、赤の線のように構造変化経路を最適化する。

ストリング法を使ったシミュレーションの結果、AcrB 3量体の内で結合状態にある分子のAsp408にプロトンが結合すると、機能的回転へとつながる構造変化が引き起こされることが分かりました。実際、構造変化経路に沿ったエネルギー変化を計算すると、結合状態が不安定化する一方で、排出状態が安定化することが示されました。対照実験として、排出状態にある分子のAsp408にプロトンを結合させて計算すると、排出状態が安定化したままで機能的回転は誘起されませんでした。

また、得られた構造変化経路を解析することで、離れた部位が連携して動いていることが明らかになりました。まず、膜に埋まっているAsp408の周りで何が起こっているのかを構造解析したところ、プロトン結合により膜に埋まっている部位で特定のαヘリックス[用語9]が下がる運動が生じていることが分かりました。興味深いことに、この下がる運動はプロトン供給源である水分子の出入りを制御しており、結合状態においてプロトンの取り込み、排出状態においてプロトンの放出を起こしやすくしていました。これは結合状態においてプロトンが結合し機能的回転を起こすという結果とつじつまが合います。

さらに、膜に埋まっている部位と薬剤排出部位の動きの網羅的な相関解析を行ったところ、プロトン結合から薬剤排出へと至る相互作用の連鎖が明らかになりました。具体的には、αヘリックスが下がる運動が、膜に埋まっている部位と薬剤排出部位をつなぐ部位のコイル・ヘリックス転移[用語10]を制御しており、その転移が薬剤排出部位の大規模な構造変化を引き起こしていました(図3)。

膜に埋まった部位と薬剤排出部位の動きの網羅的な相関解析の結果

図3. 膜に埋まった部位と薬剤排出部位の動きの網羅的な相関解析の結果

(左) 相関のあるアミノ酸残基のペアをプロットしたもの。特定のαヘリックスとサブドメイン間に相関があることを示す。
(右) 相関のある部位の動いている構造を重ねて描いたもの。図の右側から、プロトン結合による並進運動(αへリックスが下がる運動)→ヘリックス・コイル転移→ドメイン運動による薬剤排出口のオープンを示す。

今後の期待

本成果は、多くの生体分子にみられるプロトン結合による化学エネルギーと薬剤輸送という力学的エネルギーの間の変換という基礎的問題に対して、1つの機構を提供します。それと同時に、多剤排出トランスポーターによって排出されない薬剤や、排出を阻害する薬剤の開発に資すると期待できます。

また、「京」などのスーパーコンピュータを用いた高性能計算により、実験では観察することが難しい分子機械の動く様子を明らかにできることを示しています。今後、ポスト「京」[用語11]により網羅的な計算が可能になると、さまざまな薬剤の排出過程を観測して、排出される薬剤とされない薬剤の違いを解明したり、AcrBと結合するAcrZなどの他のタンパク質の影響を明らかにできると期待されます。

[注1] S. Murakami, R. Nakashima, E. Yamashita, T. Matsumoto, and A. Yamaguchi, "Crystal structures of a multidrug transporter reveal a functionally rotating mechanism" Nature 443, 173-179 (2006). doi:10.1038/nature05076 outer

[注2] 2010年11月17日プレスリリース「多剤排出トランスポーターの機能を分子シミュレーションで初解明outer

[注3] T. Yamane, S. Murakami, and M. Ikeguchi, "Functional rotation induced by alternating protonation states in the multidrug transporter AcrB: all-atom molecular dynamics simulations" Biochemistry 52, 7648-7658 (2013). doi:10.1021/bi400119v outer

用語説明

[用語1] 多剤排出トランスポーター : 細胞膜を介して分子を輸送する膜タンパク質を総称してトランスポーターと呼ぶが、抗生物質などいくつかの薬剤を排出するトランスポーターを特に多剤排出トランスポーターという。

[用語2] スーパーコンピュータ「京」 : 文部科学省が推進する「革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の構築」プログラムの中核システムとして、理研と富士通が共同で開発を行い、2012年9月に共用を開始した計算速度10ペタFLOPS級のスーパーコンピュータ。

[用語3] X線結晶構造解析 : タンパク質の結晶を作製し、その結晶にX線を照射して得られる回折データを解析することにより、タンパク質の内部の原子の立体的な配置を調べる方法。この方法によって、タンパク質の立体構造や内部構造を知ることができる。

[用語4] 機能的回転機構 : X線結晶構造解析で得たAcrB3量体の非対称構造をもとに、2006年に村上教授らが提案したAcrBの作動原理を説明するモデル。非対称構造では3量体の各分子は3つの異なる状態をとる。1つ目の分子は薬剤待ちの「取込状態」、2つ目の分子は薬剤に結合する「結合状態」、3つ目の分子は薬剤排出する「排出状態」と呼ばれる。薬剤1分子を排出すると3量体の構造状態がちょうど1段階ずつ変化し、1つ目の分子が結合型、2つ目の分子が排出型、3つ目の分子が取込型になると考えた。図に示したように、細胞外側からみると、3量体の構造状態が120度回転していることに対応するので、機能的回転機構と呼ばれる。この変化によって薬剤1分子が外側に運ばれる。同じ分子でできた3量体が非対称な構造状態をとる様子は、ATP合成酵素のF1-ATPaseと類似していることから、F1-ATPaseの作動原理との類推によって考案された。

プロトン結合に起因したAcrBの薬剤排出と機能的回転

プロトン結合に起因したAcrBの薬剤排出と機能的回転

[用語5] 粗視化シミュレーション技法 : 広義には「もとの問題の重要な側面だけを残してより簡単な表現にする」ことを粗視化というが、ここでは原子レベルによるタンパク質表現から、アミノ酸1個を1粒子として近似する粗視化による分子動力学シミュレーションの技法を表す。

[用語6] RND型 : RNDスーパーファミリーは、大腸菌、緑膿菌などのグラム陰性菌にみられるトランスポーター群であり、主に、pHの差に起因するプロトン輸送を駆動力としてリガンドを輸送する機能を持つ。RNDはResistance-nodulation-cell divisionの略。

[用語7] 分子動力学法 : 計算機の中でモデルの原子間に働く力を計算し、ニュートンの運動方程式を繰り返し解くことで、分子の動きを追跡する方法。

[用語8] ストリング法 : ニュートンの運動方程式を解く代わりに、最初に始状態と終状態を設定し、その間をつなぐ構造変化経路が物理的にもっともらしくなるように最適化する手法。始状態と終状態の間には、複数の少しずつ構造の異なるシミュレーション系を配置して、構造変化経路を表現する。それらを連携させながらまとめてシミュレーションを行うことで、構造変化経路を最適化する。

[用語9] αへリックス : タンパク質の二次構造の共通モチーフの1つで、バネのような右巻きらせんの形をしている。

[用語10] コイル・ヘリックス転移 : タンパク質やポリペプチド鎖の一部または全部が、特定の構造をとらないランダムコイル構造からαヘリックスへと構造転移する現象。

[用語11] ポスト「京」 : 「京」の後継機として、2021年から2022年の運用開始を目標に、理化学研究所が主体となって開発を進めている次世代フラッグシップスーパーコンピュータ。

論文情報

掲載誌 :
eLife
論文タイトル :
Energetics and conformational pathways of functional rotation in the multidrug transporter AcrB
著者 :
Yasuhiro Matsunaga, Tsutomu Yamane, Tohru Terada, Kei Moritsugu, Hiroshi Fujisaki, Satoshi Murakami, Mitsunori Ikeguchi, and Akinori Kidera
DOI :
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お問い合わせ先

理化学研究所 計算科学研究機構 粒子系生物物理研究チーム

研究員 松永康佑

E-mail : ymatsunaga@riken.jp
Tel : 078-304-5323 / Fax : 078-569-8820

横浜市立大学 大学院生命医科学研究科

特任助教 山根努

教授 池口満徳

教授 木寺詔紀

E-mail : ike@tsurumi.yokohama-cu.ac.jp
Tel : 045-508-7232 / Fax : 045-508-7367

東京工業大学 生命理工学院

教授 村上聡

E-mail : murakami@bio.titech.ac.jp
Tel : 045-924-5748 / Fax : 045-924-57090

取材申し込み先

理化学研究所 広報室 報道担当

E-mail : ex-press@riken.jp
Tel : 048-467-9272 / Fax : 048-462-4715

横浜市立大学 研究企画・産学連携推進課長 渡邊誠

E-mail : kenki@yokohama-cu.ac.jp
Tel : 045-787-2510 / Fax : 045-787-2509

東京工業大学 広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975 / Fax : 03-5734-3661

創設100周年 平成29年度手島精一記念研究賞の授与式を挙行

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2月27日に大岡山キャンパス東工大蔵前会館くらまえホールにおいて、手島精一記念研究賞の授与式が行われました。授与式には、各賞受賞者のほか、本学関係者、本学同窓会組織である一般社団法人蔵前工業会の理事長および事務局長、元手島工業教育資金団役員が出席しました。

手島精一記念研究賞は今年度、創設100周年を迎えました。手島精一先生は、東京工業大学の前身である東京工業学校および東京高等工業学校の校長として25年有余にわたり工業教育に努め、更には、日本の工業教育の進展のために多大な貢献を行いました。手島先生が1917年に退官した際に、先生の功績を永遠に記念するため、当時の政界、財界、教育界の諸名士が発起人となって募金が行われ、手島精一記念研究賞が設けられました。創設以来、受賞件数はこの100年で946件を数え、多くの優れた業績の栄誉を称えてきました。

今年度は、研究論文賞、博士論文賞、留学生研究賞、発明賞、若手研究賞(藤野・中村賞)、著述賞の6つの賞に対し26件・計35名の受賞者が、三島良直学長から賞状と副賞を授与されました。

授与式に引き続いて、ロイアルブルーホールにおいて受賞者を囲んで祝賀会が行われ、出席者全員和やかな雰囲気のうちに閉会しました。

手島精一記念研究賞の授与式
手島精一記念研究賞の授与式

平成29年度受賞者

今年度の受賞者は、以下のとおりです。(敬称略)

研究論文賞(2件計7名)

  • 西沢 望(科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 特任助教)
  • 西林 一彦(科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 特任講師)
  • 宗片 比呂夫(科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 教授)

“Pure circular polarization electroluminescence at room temperature with spin-polarized light-emitting diodes”(PNAS,February 21,2017,Vol.114,no.8,1783-1788)

  • 青木 大輔(物質理工学院 応用化学系 助教)
  • 相原 豪太(物質理工学院 応用化学系 修士課程1年)
  • 打田 聖(物質理工学院 応用化学系 講師)
  • 高田 十志和(物質理工学院 応用化学系 教授)

“A Rational Entry to Cyclic Polymers via Selective Cyclization by Self-Assembly and Topology Transformation of Linear Polymers”(J.Am.Chem.Soc.2017,139,6791-6794)

博士論文賞(14名)

数学関係部門

  • 浮田 卓也(理学院 数学系 特別研究員)

“Genus zero Lefschetz fibrations on the Akbulut cork and Akbulut-Yasui plugs”

  • 大場 貴裕(理学院 数学系 特別研究員)

“Topological approaches to contact manifolds and Stein domains”

物理学関係部門

  • 小林 大(九州大学 理学研究院 学術研究員)

“Search for lepton-flavor-violating decay τ → 3μ at the ATLAS experiment”

  • 澁谷 達則(国立研究開発法人産業技術総合研究所 特別研究員)

「超極細電子線によるコヒーレント照射顕微法の実証研究」

化学関係部門

  • 中田 明伸(京都大学 工学研究科 特定助教)

「水溶液中において駆動するCO2還元光触媒の創製」

材料工学関係部門

  • 遠藤 一輝(JFEスチール株式会社 薄板研究部 研究員)

“Study on Shape Memory, Superelastic Properties and Microstructure of Ti-Mo Base Alloys”

  • 大井 梓(物質理工学院 材料系 助教)

「チャンネルフローマルチ電極法による白金合金の溶解機構に関する研究」

応用化学関係部門

  • 堀 智(物質理工学院 応用化学系 日本学術振興会特別研究員)

“Materials developments of Li10GeP2S12-type superionic conductors in the Li2X-P2X5-MX2 pseudoternary system-Application as solid electrolytes for all-solid-state lithium batteries-”

機械工学関係部門

  • 小島 朋久(明治大学 理工学部 助教)

“Wave propagation across solid-fluid interface with fluid-structure interaction”

  • 堀米 篤史(ファナック株式会社)

「高強度化学繊維を用いたワイヤ干渉駆動型長尺多関節マニピュレータの機構と制御の研究」

電気・電子工学関係部門

  • 池田 翔(三菱電機株式会社 情報技術総合研究所)

「無線通信用周波数シンセサイザの高性能化の研究」

情報学関係部門

  • 北原 大地(立命館大学 情報理工学部 画像・音メディアコース 助教)

“A Study of Algebraic Phase Unwrapping and Spline Smoothing for Signal Processing Applications”

  • 宮内 敦史(理化学研究所 革新知能統合研究センター 特別研究員)

“Community Detection in Networks : Models and Algorithms”

建設関係部門

  • 松澤 一輝(物質理工学院 材料系 特任助教)

「化学混和剤と微量成分の相互作用」

留学生研究賞(4名)

  • CAN KADIR UTKU(理化学研究所 仁科加速器研究センター 特別研究員)

“Look inside charmed-strange baryons from lattice QCD”

  • Sae-Lim Natthawute(情報理工学院 情報工学系 博士課程2年)

“Context-Based Approach to Prioritize Code Smells for Prefactoring”

  • Sharankova Ralitsa(Tufts University・Postdoctoral researcher)

“Measurement of θ13 in Double Chooz using neutron captures on hydrogen with novel background rejection techniques”

  • Xin Xu(Huawei Technologies Co.Ltd)

“E-Band Plate-Laminated Waveguide Filters and Their Integration Into a Corporate-Feed Slot Array Antenna With Diffusion Bonding Technology”

発明賞(1件計3名)

  • 久堀 徹(科学技術創成研究院 化学生命化学研究所 教授)
  • 原 怜(生命理工学院 生命理工学系 助教)
  • 野島 達也(東南大学(中国)・准教授)

「タンパク質のチオール基の酸化還元状態を検出する方法、並びにそれに用いられる試薬及びキット」

若手研究賞(藤野・中村賞)(2名)

  • 大場 史康(科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所 教授)

「高精度第一原理計算法の開発と新規半導体材料の設計・探索への応用」

  • 藤井 慎太郎(理学院 化学系 特任准教授)

「分子性ナノ構造体に現れる新たな物性・機能の探索」

著述賞(3件5名)

  • 梶川 浩太郎(工学院 電気電子系 教授)

「先端機能材料の光学」(内田老鶴圃)

  • 巾崎 潤子(物質理工学院 応用化学系 助教)
  • Carlos Leon(Universidad Complutense Madrid・Professor)
  • K.L.Ngai(Universita di Pisa・Professor)

「Dynamics of Glassy,Crystalline and Liquid Ionic Conductors」(Springer International)

  • 山崎 太郎(リベラルアーツ研究教育院 教授)

「《ニーベルングの指環》教養講座-読む・聴く・観る!リング・ワールドへの扉」(アルテスパブリッシング)

受賞者を代表して挨拶する西沢望特任助教(研究論文賞)
受賞者を代表して挨拶する西沢望特任助教(研究論文賞)

三島学長から賞状を授与される受賞者
三島学長から賞状を授与される受賞者

受賞者と出席者の記念撮影
受賞者と出席者の記念撮影

お問い合わせ先

研究推進部研究企画課 手島記念担当

E-mail : tokodai.tejima@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2016

東工大学生寮「南品川ハウス」竣工

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多様性を重視した教育支援の充実のために学生寮を整備

東京工業大学は、2018年4月に新しい学生寮「南品川ハウス」(男子寮)をオープンします。

「南品川ハウス」完成イメージ

「南品川ハウス」完成イメージ

多様性を重視した教育支援

東工大は2016年に新しい教育システムをスタートさせ、「日本の東工大から、世界のTokyo Techへ」というスローガンのもと、多様性を重視した教育を充実させる取り組みを行っています。そこで、より多くの理工系大学・大学院を志す国内外の優秀な方々に東工大で思う存分学んでいただくため、学生寮を整備しました。

日本人学生と留学生混住型寮で異文化コミュニケーション

「南品川ハウス」はユニット形式の学生寮で、1つのユニットは3つの個室と共有部分のダイニングキッチン、トイレ、シャワールームで構成されています。日本人学生と留学生混住型の寮であり、多様な文化の中での共同生活を通して日々国際感覚を育みながら、個室でプライベートを確保することもできます。

交通至便な大井町に立地

東急大井町線・JR京浜東北線・東京臨海高速鉄道りんかい線の3線が乗り入れる大井町駅から、徒歩11分の交通至便な場所に立地しており、授業や実験に日々忙しい理工系で学ぶ東工大の学生には最適の環境です。

大岡山キャンパスまでは約30分(東急大井町線利用)、すずかけ台キャンパスまでは約90分(東急大井町線、東急田園都市線利用)で通学可能です。

施設概要

敷地概要

所在
東京都南品川6丁目5番18号
敷地面積
約1,423 m2
交通
東急大井町線・JR京浜東北線・東京臨海高速鉄道りんかい線「大井町」駅 徒歩11分

建物概要

建物名称
南品川ハウス
規模
地上5階建
戸数
55ユニット(1ユニット各3名、計165名収容)
1管理用ユニット
延床面積
約3,525 m2
用途
学生寮(男子寮/日本人学生・留学生混住型)

スケジュール

着工
2017年4月
竣工
2018年3月30日
入居開始
2018年4月1日
本施設は、東京急行電鉄株式会社から、本学が借り上げるものです。

在学生、2018年4月入学予定の方の募集期間は2018年3月23日(金)までです。

詳しくは学生寮・住まいからご覧下さい。

お問い合わせ先

東京工業大学 学務部 学生支援課 生活支援グループ

E-mail : gak.sei@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3015 / Fax : 03-5734-3675

取材申し込み先

東京工業大学 広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

Email : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975 / Fax : 03-5734-3661

2020年、学生向け国際交流の施設が誕生

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大岡山キャンパスの新たなランドマークに

東京工業大学は、株式会社隈研吾建築都市設計事務所による設計のもと、学生のための国際交流拠点となる「Hisao & Hiroko Taki Plaza(ヒサオ アンド ヒロコ タキ プラザ、以下、Taki Plaza)」(地上2階・地下2階、延床面積約5,000平方メートル)を建設することを決定しました。本学のランドマークとして、大岡山キャンパス正門入口付近に設置します。本建物は2018年に工事を開始し、2020年10月のオープンを予定しています。

Taki Plaza完成イメージ(提供:隈研吾建築都市設計事務所)

Taki Plaza完成イメージ(提供:隈研吾建築都市設計事務所)

学生主体の「つながる」場を実現

本学は、「将来、科学・技術の力で世界に貢献するため、学生が自ら進んで学び、鍛錬する“志”を育てたい」というコンセプトに基づき、2016年4月に教育改革を行いました。国際舞台で活躍する学生を育成するためには大胆な国際化が必須であり、国内から進学した全学生に留学や国際経験を推奨し、またより多くの留学生を受け入れるために留学プログラムの拡充を行ってきました。そのような取り組みを進める中で、本学の卒業生である株式会社ぐるなび 代表取締役会長・CEOの滝久雄氏より、留学生を中心とした学生の支援および交流の場を設置する目的で、多額の寄附がありました。そこで留学生を始めとした様々な学生に、いま大学にどのような場を求めるかヒアリングを行いました。また、国内外の大学の中で、留学生交流や学生支援に特徴のある大学の調査を行い、その成果を踏まえ、「外国人学生と日本人学生がここで出会い、絆を深め、共にまだ見ぬ未来を生み出そう」という建物のコンセプトが誕生しました。名称については、寄附者に感謝の意を表すとともに、学生が集う場所という思いを込めてTaki Plazaに決定しました。

Taki Plazaでは「つながる」をキーワードに、以下を実現します。

1.
留学生を含む多様な学生、教職員が集う交流イベントスペース
2.
教育改革によるカリキュラム刷新に伴い活発化した、グループ学習のためのスペース
3.
海外の大学や留学支援の情報、学生同士の情報を共有できるインフォメーションスペース
4.
学生にとって必要なサービスが、スムーズに受けられるサポートスペース

Taki Plazaが様々な垣根を越えたコミュニティ構築に貢献し、教育改革のコンセプトである主体的な志が学生自身によって実現されることで、真の改革の達成がなされることが期待されます。

Taki Plazaの内観イメージ(提供:隈研吾建築都市設計事務所)

Taki Plazaの内観イメージ(提供:隈研吾建築都市設計事務所)

合同記者発表を実施

2月22日、本学三島良直学長、株式会社ぐるなびの滝氏、株式会社隈研吾建築都市設計事務所の隈研吾氏の3者は、報道陣を前に本建物の建設を発表し、それぞれの思いを語りました。

Taki Plazaの建築模型を前にする三島学長(左)、滝氏(中央)、隈氏(右)

Taki Plazaの建築模型を前にする三島学長(左)、滝氏(中央)、隈氏(右)

三島学長は教育改革の概要と、Taki Plazaの建築に至った経緯を説明し、「Taki Plazaは日本の東工大から世界のTokyo Techへと進化していく拠点となり、キャンパス内でこの建物がインターナショナルワールドとして輝きを放っていくことでしょう。有意な科学技術者を育成するためには大学に多様性が必要であり、学生が専門分野だけでなく、色々な人と交流することで良い影響を与えると思います」と今後への期待を述べました。

続いて滝氏から、自身のかつての海外経験を通じて、異なる価値観に触れて理解することの大切さを学んだこと、また社会で何か役に立ちたいという思いから留学生を支援したいと思うようになり、それを具現化するため、母校である東工大に在学生が留学生と交流できる施設のための寄附をした経緯などが語られました。また、「今回の寄附が後輩たちの国際交流の良い場となり、これが他大学に波及する機会になることを願っている」との希望が寄せられました。

隈氏からは、Taki Plazaのデザインコンセプトが説明されました。「Taki Plazaは大岡山キャンパスに息づく”丘”の文化の特徴を捉え、学生を迎え入れる新しい地形(プラットフォーム)となるような建物を目指します。同建物は地下部分で附属図書館と接続し、個人で読書や各作業を進める”静”のイメージと、グループで語り合いながら進めていく”動”のイメージを1つのまとまりの中で実現することで、学習の幅が広がり、相乗効果が期待されます」との意気込みが語られました。

お問い合わせ先

広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : media@jim.titech.ac.jp

Tel : 03-5734-2975

高校生・大学院受験生向け広報誌「TechTech」33号発行

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東京工業大学広報誌「Tech Tech(テクテク)」33号を発行しました。

Tech Techは、学士課程・大学院課程受験生向けに、東工大の最新の研究や、学生生活、研究室の様子、卒業生の活躍など本学のさまざまな面を豊富な画像とわかりやすい文章でご紹介する広報誌です。

最新号では、「踊る惑星科学」と題して、地球生命研究所(ELSI)の井田茂教授とコンテンポラリーダンサーの大久保裕子さんとの対談や、2019年4月以降の学士課程入学者向けの入試情報などをご紹介しています。

裏表紙にある「頭の体操QUIZ」も人気コンテンツですので、ぜひご挑戦ください。

TechTech No.33

TechTech No.33

CONTENTS

踊る惑星科学

井田茂教授(地球生命研究所(ELSI))× 大久保裕子さん(コンテンポラリーダンサー)

進化のプログラムを探せ!

田中幹子准教授(生命理工学院)

2019年4月以降の学士課程入学を目指すTechTech読者のためのWHAT'S 東工大受験

博士たちのキャリアデザイン論

アレクシー・アンドレさん(株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 リサーチャー)

学生企画

東工大の実験

学内の配布場所や、郵送での請求方法については、以下のページをご確認ください。

バックナンバーはこちら

お問い合わせ先

広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

電話 : 03-5734-2976

E-mail : publication@jim.titech.ac.jp

キャンパス環境整備基金の創設

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東京工業大学は、世界に誇れる豊かで魅力的なキャンパス環境の整備充実を目的として、東京工業大学基金の中に「キャンパス環境整備基金」を創設しました。同基金への寄附金は、キャンパスの緑化など、キャンパス環境の整備に有効に活用します。

キャンパス環境整備基金の創設

また、同基金に一定額以上ご寄附いただいた方には、感謝の意を表し、寄附者様のご芳名や東工大への想いを込めたメッセージを記した、ご芳名記念プレート付「ネーミングファニチャー」をキャンパスの広場等に設置いたします。

ファニチャーの設置イメージ
ファニチャーの設置イメージ

記念プレートのイメージ
記念プレートのイメージ

東京工業大学は、2030年には世界トップ10に入るリサーチユニバーティを目指して教育研究改革を進めています。今後、国内はもとより海外からも広く優秀な人材を惹きつけ、質の高い教育研究活動を展開させるためには、豊かで魅力的なキャンパス環境の整備充実が必要不可欠です。

本学のさらなる飛躍のため、キャンパス環境の整備にかかる財源の多様化を図るため設置した「キャンパス環境整備基金」の趣旨をご理解いただき、ご支援ご協力を賜りますようお願いいたします。

詳細はキャンパス環境整備基金ページをご覧ください。

東工大基金

この事業は東工大基金によりサポートされています。

東工大への寄附 > 東京工業大学基金

お問い合わせ先

東京工業大学基金室

E-mail : bokin@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2415

中高生のための東工大公開講座「Gateway to Science~宇宙を愛する君たちへ~」

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1月23日、大岡山キャンパス 大岡山西講義棟1のレクチャーシアターで、国際フロンティア理工学教育プログラムが提案する新しい公開講座「Gateway to Science」が、高校生・中学生・小学生高学年及び保護者を対象に開講され、200名を超える多くの方々が参加しました。

公開講座「Gateway to Science」の様子

公開講座「Gateway to Science」の様子

この公開講座は、将来の科学技術分野において新たな発見や有益な成果を上げることが期待される未来の科学者、技術者である中高生に、心の底からあこがれるような夢を与え、面白いと思える科学技術を見聞きする機会を作るという趣旨のもとに企画されました。

第1回となる今回は「宇宙を愛する君たちへ」と題し、宇宙メダカや宇宙航空研究開発機構(JAXA)の活動について実験を交えた講演が行われました。 蛍光顕微鏡や走査電子顕微鏡を用いた実験もあり、本格的な内容でしたが、小学生から大人まで 熱心に耳を傾け、非常に有意義な講演となりました。実験のアシスタントをするボランティアを募る呼びかけに多くの中高生が手を挙げ、質疑応答の時間には 鋭い質問も飛び出しました。宇宙に深い関心を持つ参加者と講演者との距離が近く、レクチャーシアターの特徴を生かした、 いきいきとした講座となりました。トップレベルの研究者の最先端の講義を聞いたり、普段触れることのない実験機器に直接触れたりしたことが、 参加した中高生たちにとって将来の夢や憧れを持つきっかけとなることを期待しています。

実験を交えた講演

実験を交えた講演

第1回Gateway to Scienceの授業題目:「宇宙を愛する君たちへ」

レクチャー

  • 「国際宇宙ステーションの利用とその先へ」

    谷垣文章 JAXA 主任研究開発員

  • 「国際宇宙ステーションにおけるメダカの骨実験」

    工藤明 東京工業大学 特命教授

実験と解説

  • 「走査電子顕微鏡による骨の構造観察(骨粗しょう症)」

    高野吉郎 東京医科歯科大学 名誉教授

  • 「蛍光顕微鏡の世界(メダカ蛍光トランスジェニック)」

    茶谷昌宏 昭和大学 助教

お問い合わせ先

国際フロンティア理工学教育プログラム

E-mail : kokusais@jim.titech.ac.jp

Tel : 03-5734-3190


アリのような動きをする六脚ロボットを制御

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生物信号に基づいたバイオインターフェースで

要点

  • 非線形振動子を用いて少ないパラメーターで複数の歩行動作の生成に成功
  • フィールド・プログラマブル・アナログ・アレイで複雑な歩行パターンを生成

概要

東京工業大学 科学技術創成研究院 バイオインタフェース研究ユニットの小池康晴教授、吉村奈津江准教授、ルドビコ・ミナチ特任准教授(兼ポーランド科学アカデミー研究員)、マッティア・フラスカ研究員(兼カターニャ大学)らの研究チームは、アリやゴキブリのように複雑な脚部を持つロボットに階層制御装置アーキテクチャー[用語1]を採用した新しい駆動方式を開発した。

この制御装置は非線形振動子[用語2]を基盤とし、システムの柔軟性を図るため、フィールド・プログラマブル・アナログ・アレイ(FPAA)[用語3]を実装している。ごく限られた数のハイパー・パラメーター[用語4]を入力することによって、ロボットの歩行パターンをさまざまに変えることが可能になった。具体的にはヒトにも昆虫にもある中枢パターン生成器(CPG)[用語5]を応用して自在に動くロボットの制御に成功した。

この成果は複雑構造のロボットを制御するために、人の脳波などの信号によってロボットを動作させるブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)[用語6]を将来どのように製作し使用できるかという研究の糸口として期待される。

研究成果は米国電子電気学会(IEEE)のオープンアクセスジャーナルである「IEEE Access」に1月26日に掲載された。

研究成果

東工大の小池教授らの研究チームは、生物の脳に着想を得た2階層構造を有する電子発振器の階層ネットワークに基づいて、新たな歩行パターン生成手法を導入し、アリのような動きをする六脚ロボットの制御に応用した。この制御装置は二つの階層で構成されている。上の階層には中枢パターン生成器(CPG)を一つ搭載し、これでロボットの脚部全体の一連の動作を制御する。下の階層には6本の足に応じた6個の局所パターン生成器(LPG)[用語7]が搭載されており、各脚部の軌道を個別に制御している。

今回、小池教授らが開発した制御装置はシステムの柔軟性を重視してFPAAを実装しているのが特徴だ。きわめて自由度が高く、全回路パラメーターを即座に再設定およびチューニングできる。単純な配線構造であっても、生物の脳に見られる現象が再現可能であるということを実証した。現実に同研究グループが意図も予測もしていなかった現象および歩容をロボットが示し、後にそれが実際の昆虫にも見られることがわかった。

アナログな構成要素によってネットワークを実現し、それによってある程度の自己組織化がかなうために、こうした新たな現象が発生するが、この手法は、すべてが事前に設計および固定されている従来のエンジニアリングとはまったく異なる。この新たな手法によって、実際の生物の動きにより一層近づくことに成功した。

LPGは6本の足にそれぞれ三つの関節ごとに一つずつ非線形振動子が取り付けられている。つまり足の部分には18の振動子がある。それらを一つずつ制御していては大変なので2階層にして上層のCPGが少ないパラメーターで全体の動きを制御し、下層のLPGが各脚部を個別に制御する方式である。

研究の背景

昆虫はさまざまな要因に対して歩行パターン、特に、歩行速度を即座に調整している。一部の歩行パターンが頻繁に観察されたために、これらが基準の歩行パターンであると考えられているが、実際には無数の歩行パターンがある。そして、アリやゴキブリなど異なる種の昆虫が、異なる体形であるにもかかわらず、よく似た歩行パターンをとることがある。これまでは、これほどの複雑性を人工的なパターン生成器にすべて集約しようとしたので、自然な動きを持つ歩行ロボットを実現することができなかった。

昆虫に限らず、多くの動物は傾斜面や瓦礫の山などの不規則面の歩行が可能で、車両型ロボットでは、いくら最先端のものであっても立ち入ることができない場所に入ることができる。ここで興味をそそられるのは、動物の歩行時に行われている非常に複雑な計算は、実際にはどのようにして絶え間なく処理されているのかということである。

最も単純な構造の脳でさえも、歩行パターンの生成に特化したパターン生成器の回路を内蔵しているということがわかっている。これまでも、この回路の人工的な複製が試みられ、ある程度の成功を収めてきたが、十分な適応性を再現できないという問題にも直面した。

その一方で今回、2階層構造を有する電子発振器の階層ネットワークに基づいた、新たな歩行パターン生成手法を導入し、アリ型六脚ロボットの制御に応用することに成功した。この研究成果により、脚型ロボットの制御への新たな道が開かれた。

今後の展開

今回開発した制御方法の重要な点は、非常に複雑なものを、ごく少数のパラメーターにまとめられるということである。具体的にはハイパー・パラメーターにより、歩く動作、速度、姿勢などを明確に設定できることだ。パラメーターはダイナミックに変更可能であり、将来はBCIを使用してリアルタイムにパラメーターを変更することが容易になり、現在の手法では制御しきれない複雑な動作を制御できるようになると期待される。

また、この制御装置は徐々に効果を発揮し、生物学的に妥当と思われるパターン生成手法を実現していくことになるだろう。個別のコマンドをデコードする従来の煩雑なシステムと比べると、よりシームレスで本物そっくりに動かすことができるようになると考えられる。この分野において蓄積した多くのノウハウを使って今後さらに実用化に向けた研究を進めていく。

制御装置のネットワークとロボットの姿勢

図1.制御装置のネットワークとロボットの姿勢

上:制御装置の構成。中央に中枢パターン生成器(歩容全体を制御)、左右に6個の局所パターン生成器(各脚部の軌道を個別に制御)を示しています。

下:アリのような姿勢(左)およびゴキブリのような姿勢(右)で歩行するロボットの静止イメージ。

この研究は、World Research Hub Initiative(WRHI)[用語8]のプログラムにより、東京工業大学、ポーランドのポーランド科学アカデミー、およびイタリアのカターニャ大学の研究者が共同で取り組んだ成果である。

用語説明

[用語1] 階層制御装置アーキテクチャー : アーキテクチャーは設計方法、設計思想のこと。階層制御はこの研究の場合、2階層にして上の階層でロボットの脚部全体の制御、下の階層には6本の脚部の軌道を制御している。

[用語2] 非線形振動子 : 一般に微分方程式のかたちで表す動的な振る舞いで、初期値に比例しない振動を発生するもの。

[用語3] フィールド・プログラマブル・アナログ・アレイ(FPAA) : プログラム可能なアナログ回路が多数結合したもの

[用語4] ハイパー・パラメーター : モデルの構造を決めるためのパラメーター

[用語5] 中枢パターン生成器(CPG) : 刺激を加えて手足の規則的な運動パタ ーンを生成するリズム発生器のようなもの。規則的なリズムの歩容(脚部動作シーケンス)を自動生成する。タイトルの「バイオインターフェース」はこのCPGの働きを活用しているという意味。

[用語6] ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI) : 脳波など人間の脳が発信する信号によってロボットの動作を制御すること。

[用語7] 局所パターン生成器(LPG) : CPGの各出力を、対応する脚部ジョイントの軌道に変換する装置。

[用語8] World Research Hub Initiative(WRHI) : 海外から世界トップレベルの研究者を招聘し、東工大の研究者と共同して研究を行い、分野を超えた交流を実施するプログラム。

論文情報

掲載誌 :
IEEE Access
論文タイトル :
Versatile locomotion control of a hexapod robot using a hierarchical network of nonlinear oscillator circuits
著者 :
Ludovico Minati1、2、 Mattia Frasca3、 Natsue Yoshimura1、Yasuharu Koike1
1東京工業大学(日本)2ポーランド科学アカデミー(ポーランド、クラクフ)3カターニャ大学(イタリア)
DOI :

研究内容に関するお問い合わせ

東京工業大学 科学技術創成研究院

バイオインタフェース研究ユニット

教授 小池康晴

E-mail : koike@pi.titech.ac.jp
Tel : 045-924-5054

取材申し込み先

東京工業大学 広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975

EON-ELSIウィンタースクール開催報告

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1月22日から2月2日まで、大岡山キャンパス石川台7号館において、本学 地球生命研究所(以下、ELSI)とEONプロジェクトが共同で企画運営する集中コース「EON-ELSIウィンタースクール」が開催されました。

EONプロジェクトは、米国ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるアメリカの慈善団体・ジョンテンプルトン財団より、多額の競争的研究資金の提供を受け、2015年7月1日に発足し、33ヵ月間にわたり活動してきました。

積極的に講義に参加する学生たち(写真:ネリッサ・エスカンラー)

積極的に講義に参加する学生たち(写真:ネリッサ・エスカンラー)

ELSIは、天文学、惑星科学、地球力学、地震学、鉱物物理学、地球化学、電気化学、システム化学、前生物化学(prebiotic chemistry)、 生化学、分子生物学、バイオインフォマティクス、合成生物学、システム生物学、進化生物学、微生物学、AI、複雑系科学等々、多分野から「地球と生命」、ならびに「生命の起源」について研究している機関です。

「生命の起源」に関する問いは、一つの分野に限った見解だけでは解くことができません。多分野の研究者が集まり、それぞれの分野から問題を解く「多分野にまたがる研究(interdisciplinarity)」こそがELSIのユニークな研究方法であり、最大の強みです。

ELSIがウィンタースクールを企画するにあたり、世界中にさまざまな似通ったコースがある中で、本プログラムでは他とは全く違うことを提供したいと考え、検討を進めました。

その結果、当初想定よりもはるかに多い227件の応募が世界各国から寄せられ、その中には南極で研究を行っている大学院生からの応募もありました。また、男女比率がほぼ半数ずつと理想的な応募状況となりました。最終的には、応募者の研究内容や適性を考慮したうえで、日本、米国、フランス、ドイツ、イギリス、ブラジル、韓国、インド、オーストラリア、タイ等の研究所に所属し、様々な分野(生命科学、地球科学、物理学等)で研究を行う計34名の大学院生とポスドクが選ばれました。

約15倍という難関を突破した参加者は、全員がEON-ELSIウィンタースクールの精神をしっかりと理解しており、野外活動、座学とプロジェクトワーク、そして幅広い数々のセミナーに熱心に参加していました。

太陽系外惑星についてのデータベース作成プロジェクト(写真:ネリッサ・エスカンラー)

太陽系外惑星についてのデータベース作成プロジェクト(写真:ネリッサ・エスカンラー)

セミナーでは、生物学者が地球のマントルの動きについて難問を投げかけたり、地質学者が水中熱水系メタゲノムシステムについて猛勉強したり、普段は惑星形成についてデスクワーク(PC上のシミュレーション)をしている研究者が初めて実験室に入り、自分の鼻から採取した細菌を育てるなど、他では見られないような場面が展開されました。

トニー・ジャー研究員のコメント(地球生命研究所(ELSI))

私は、企画担当の当初メンバーの一人として、ウィンタースクールプロジェクトにたずさわりました。

まず、開催期間を2週間と決め、その期間内に「生命の起源」についてゼロから学べるウィンタースクールの講習内容を検討していきました。メンバー間で多く話し合ったポイントは、「どうすれば、このウィンタースクールを特別なものにできるのだろうか」「他機関が主催するものとどう差別化をはかるべきか」の2点でした。

神奈川県神縄断層付近で観察している様子(写真:望月智弘研究員)

神奈川県神縄断層付近で観察している様子(写真:望月智弘研究員)

通常、セミナーや講義の内容は大変興味深く重要なものである一方、誰かの研究に直接適用できないことが多く、教室で紹介されたアイディアは、参加者それぞれの頭の片隅で受動的に反芻され、グループワーク等を通じて、各々の新たな考え方となることが多いものです。このため、私たちは短期間に実践的なプロジェクトやチュートリアル講義を取り入れることにし、参加した大学院生が2週間で実際に何かを学べるよう配慮しました。

静岡県峰温泉でサンプル採取している様子(写真:吉屋一美研究員)

静岡県峰温泉でサンプル採取している様子(写真:吉屋一美研究員)

そして、私たちELSIに在籍する研究者たちが最も恩恵を受けているものであり、海外の研究機関勤務の研究者が簡単に触れることができないもの、それは日本そのもの。日本各地でみられる美しく力強い自然の光景です。日本は地質学的に多様であり、参加者が日本独特の地質学的特徴を見学できるよう1週間弱のフィールドトリップを企画しました。ELSIに在籍する地質学、火山災害等の専門家による特別講義を受けながら、温泉、間欠泉、プレート境界、火山などを勉強し、さらには東工大内にある「地球史資料館」ミュージアム訪問も計画しました。

ウィンタースクール終了後、参加者それぞれが所属する研究所や大学で自分の研究に戻った時、地球生命科学の重要な問いを解くための学際的研究の重要性を理解する一助となり、それぞれの研究に深み持たせる糧となっていれば非常に嬉しいです。専門知識の幅だけでなく、それぞれの人が貢献したユニークな文化的洞察のおかげで、この2週間で培った国際的な研究者ネットワークは、一人ひとりの将来にとって大きな財産になると思います。このネットワークを維持し続けていくことで、彼らは互いに協力しあう機会を作り、新しく、輝かしい未来を切り開いていってくれることを、この企画に最初から携わった主催者の一人として願っています。

セミナー終了後、たくさんの質問、意見交換に白熱する多くの学生と講師達(写真:ネリッサ・エスカンラー)

セミナー終了後、たくさんの質問、意見交換に白熱する多くの学生と講師達(写真:ネリッサ・エスカンラー)

櫻庭遥さんのコメント(理学院 地球惑星科学系 修士課程1年)

伊豆巡検や講義を通して、地球ダイナミクスをはじめ、地球史から惑星形成、生命の起源と進化まで広く深く議論が展開され、とても充実した2週間でした。

巡検初日には大雪で高速道路が通行止めになるという“Winter School(ウィンタースクール)”らしいハプニングもありましたが、待ち時間にみんなで日本語の練習をしてみたりラーメンを食べたりと、参加者同士自然と打ち解けることができました。はじめは英語での共同生活に少し怖気づいていましたが、段々とお互いの性格や考え方が見えてきて、安心して楽しむことができました。

“Astrobiology(宇宙生物学)”というテーマに世界中から集まった参加者は、出身も研究分野もさまざまで、全く違うアプローチでも同じ興味を持って研究しているというのは、なんだか不思議で面白いなと思います。グループワークのメタゲノム解析では、中でも専門と離れた分野の研究を実際に体験することができ、とても貴重な経験になりました。グループディスカッションではうまく参加できず苦しい場面もありましたが、素敵なスタッフの方々と心の広いメンバーのおかげで最終日まで完走することができました。

これからも勇気を出していろいろなことに挑戦することで、このスクールで得たものを今後につなげていきたいです。

御殿場で富士山を背景に集合写真(写真:野田夏実さん(今回の参加者:東京大学の学生さん))
御殿場で富士山を背景に集合写真
(写真:野田夏実さん(今回の参加者:東京大学の学生さん))

ELSIホールでの(全講義を終了後の)集合写真(写真:ネリッサ・エスカンラー)
ELSIホールでの(全講義を終了後の)集合写真
(写真:ネリッサ・エスカンラー)

お問い合わせ先

地球生命研究所 WPI研究員トニー・ジャー(生物学)

E-mail : eon-info@elsi.jp

Tel : 03-5734-2740(秋山)

第11回サステナブル エンジニアリング テクノロジー 開催報告

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国際大学院プログラムは、2007年より設置された講義を全て英語で提供する国際的な大学院プログラムです。この国際大学院プログラムの1つである、「持続可能な発展のための国際高等技術者育成特別プログラム(サステナブル エンジニアリング プログラム(Sustainable Engineering Program; SEP))」における最重要科目の1つとして、2017年12月から2018年2月にかけて「サステナブル エンジニアリング テクノロジー(Sustainable Engineering Technology; SET)」が開講され、その一環として2018年2月26日~27日に一泊二日のサテライトセミナーが行われました。本講義は2008年の第1回から数え11回目であり、18ヵ国から履修学生48名、TA(ティーチング・アシスタント)8名、教員7名が参加しました。

サテライトセミナーでの集合写真

サテライトセミナーでの集合写真

サステナブル エンジニアリング テクノロジーの今年度のテーマは「Energy and Innovation for Inclusive and Sustainable Development(エネルギーと技術革新 - 包括的かつ持続可能な発展への貢献)」であり、全6回の座学形式の講義とサテライトセミナーで構成されました。座学形式での講義では、東工大の教員のみならず、電力中央研究所(CRIEPI)の方々による講義も行われ、現在のエネルギー需要や省エネ技術から、新世代の小型原子炉等まで、エネルギー分野に関して幅広く学びました。また、株式会社NTTドコモ(以下ドコモ)の方によるドコモの現在進めるイノベーションに関する講義も行われ、企業の研究者の方にお話を伺う貴重な機会となりました。

以上の講義を踏まえたサテライトセミナーでは、1日目にドコモR&Dセンタを見学し、2日目に授業テーマに関するグループワークの成果発表会を行いました。グループワークでは、今年度のテーマである「エネルギーと技術革新 - 包括的かつ持続可能な発展への貢献」における課題に対する新規提案について、専攻や国籍の異なる学生6名とTA1名で取り組みました。

サテライトセミナー1日目に訪問したドコモR&Dセンタは、神奈川県横須賀市にある、ドコモのR&D(研究開発)の機能を集約した最先端技術の拠点です。ここでは、ドコモR&Dが創造する移動通信の将来ビジョンを動画や体験型展示で体感することができ、ここで生み出された技術が今後の私たちのライフスタイルを大きく変えていくのだと実感しました。特に、2020年のサービス開始を目指して現在研究開発に取り組んでいるという、第5世代移動通信システム「5G」は、まったく新しい技術を取り入れており、ドコモの挑戦心や技術力の高さを強く感じました。

ドコモR&Dセンタの見学

ドコモR&Dセンタの見学

ドコモR&Dセンタの見学

ドコモR&Dセンタ訪問後にセミナー用の宿泊施設に移動し、夕食時には18ヵ国からの参加者がそれぞれ母国の魅力や独自性について簡単に紹介する時間が設けられました。夕食後は、翌日のグループワークの成果発表に向けて、各班夜遅くまで最終調整を行いました。

夕食時の母国紹介(左)と発表前日のグループワーク(右)

夕食時の母国紹介(左)と発表前日のグループワーク(右)

夕食時の母国紹介(左)と発表前日のグループワーク(右)

サテライトセミナー2日目には、グループワークの成果発表が行われ、全8グループが以下の題目で15分間のプレゼンテーションおよび10分間の質疑応答を行いました。人々の日常に寄り添ったイノベーションから、国家規模のプロジェクトの提案まで、さまざまなアイデアが共有され、活発な質疑応答がなされました。発表後には、教員とTAの投票により、ベストグループプレゼンテーション3グループ、ベストディスカッサー3名が表彰され、教員からの講評の後、サテライトセミナーは幕を閉じました。

グループ
タイトル
1
Solar powered pump for inclusive and sustainable development - A case for Ciseuti village, Indonesia
2
Food and groceries management application - Foodability
3
Framework to reduce the gap in quality of life created by migration
4
Utilities tracker application - Development of an utility use tracking system to increase awareness of people for sustainable energy use
5
Integrated, multi-purposed vessel (IMPV) for accelerating recovery process in disaster areas
6
The effect of the implementation of Microgrids – Urban and rural case study
7
Waste heat : From zero to hero
8
Innovative wind power in Japan

グループワークの成果発表

グループワークの成果発表

グループワークの成果発表

参加学生のコメント

羽室優衣さん(物質理工学院 応用化学系 修士課程1年)

NTTドコモR&Dセンタを訪問させていただいた際には、最先端技術で作り出す数々の将来ビジョンに感動し、刺激を受けました。また、国籍や専攻の全く異なるメンバーとのグループワークは、自分以外全員が留学生だったこともあり大変でしたが、多様なバックグラウンドを持つメンバーと力を合わせ課題に挑戦する、とても貴重な経験となりました。

本講義の開講にあたり、エネルギー分野について広範な講義をしてくださった電力中央研究所の方々、見学会でお世話になりましたNTTドコモの方々、本学の先生方に心より感謝いたします。

お問い合わせ先

環境・社会理工学院 土木・環境工学系 竹村次朗

E-mail : jtakemura@cv.titech.ac.jp

東工大が指定国立大学法人に

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東京工業大学は、3月20日に文部科学大臣から指定国立大学法人の指定を受けました。

指定国立大学法人制度は、日本の大学における教育研究水準の著しい向上とイノベーション創出を図るため、文部科学大臣が世界最高水準の教育研究活動の展開が相当程度見込まれる国立大学法人を指定するものです。

林芳正文部科学大臣から指定書を受け取る三島学長
林芳正文部科学大臣から指定書を受け取る三島学長

指定書を手にする三島学長
指定書を手にする三島学長

学長コメント

この度、指定国立大学法人の指定を受けたことは、本学の長期目標「世界最高の理工系総合大学の実現」に向けて、大きな追い風になると考えております。今後、指定国立大学法人としての矜持をもち、教職員が一丸となって以下の構想を推進する所存です。そして、科学技術を基に、より良い人間社会の構築に寄与する人材の育成、科学技術の様々な分野における真理の探求、社会との対話と連携を通した新たな技術の創出に弛まぬ努力を続けてまいります。

国立大学法人 東京工業大学
学長 三島良直

本学の指定国立大学法人構想とその概要

本学の指定国立大学法人構想は、「科学技術の新たな可能性を掘り起こし、社会との対話の中で新時代を切り拓く」ことを目指して、アカデミアとしての教育研究の充実、社会連携による研究成果の社会実装を推進するとともに、これらを持続・発展させる強力なガバナンスと大学経営を実現するものです。

その中核として学内外の多様な専門家からなる「未来社会DESIGN※1機構」を新設し、科学技術のファシリテーターとして、豊かな未来社会像=“ちがう未来”を描きます。そして、以下に示す教育・研究・社会連携・運営にかかる5つのアウトカムを有機的に連携させつつ、各種取組を強力に推進します。

※1
DESIGN:Laboratory for Design of Social Innovation in Global Networks(「未来社会DESIGN機構」の英語名称)より

1. "Student-centered learning※2"の実現と多様な学生・教員の獲得

教育

1. "Student-centered learning※2"の実現と多様な学生・教員の獲得教育

  • 学生の「志」の育成と主体的な学びを狙いとする教育体系を、より多様な学生のニーズに応えるものに昇華
  • 学生・教職員のダイバーシティを推進し、多様な文化的背景を有する学生同士が切磋琢磨する環境を充実
※2
Student-centered learning:「学生本位の学び」の意

2. 研究成果の世界的認知度の向上

研究

2. 研究成果の世界的認知度の向上研究

  • 本学の研究の強みに基づき、重点化を図ることを通じて、優秀な人材を惹きつける研究成果を発信
  • 一流の研究者の集う世界の研究ハブとして、国際共同研究を推進し、革新的科学技術を創出

3. 新規・融合分野の研究領域の開拓

研究

3. 新規・融合分野の研究領域の開拓研究

  • 豊かな未来社会の実現に向けて新たな領域を開拓する戦略的研究を、Team東工大により推進
  • 長期的な観点から、若手教員・研究者が自由な発想に基づく研究に集中できる環境を構築

4. 新たな領域の知の社会実装等の社会連携活動の強化

社会連携

4. 新たな領域の知の社会実装等の社会連携活動の強化社会連携

  • 学術的な叡智に立脚した社会や科学技術に対する客観的な分析と深い洞察により、未来社会像をデザインし、その実現に向けた方策と共に国際的に広く発信
  • 新たな産学連携共同研究、ベンチャー育成などによる研究成果の産業への転化及び高度リカレント教育を通じた社会貢献を推進

5. 教育研究基盤発展の自立化

運営

5. 教育研究基盤発展の自立化運営

  • 世界の有力大学と伍しうるガバナンス体制を構築し、より長期的・俯瞰的視点での大学経営、教学運営の高度化、積極的な社会連携を実現
  • 産学連携活動を通じた資源獲得のみならず、東工大基金の増強やキャンパス等の資産の有効活用等の多角的な方法により財務基盤を強化

国立大学法人東京工業大学 指定国立大学法人構想の概要

国立大学法人東京工業大学 指定国立大学法人構想の概要(クリックで拡大)

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お問い合わせ先

広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975 FAX : 03-5734-3661

2017 AOTULE 学生会議 参加報告

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AOTULE(アジア・オセアニア工学系トップ大学リーグ)は、アジアとオセアニアの13大学からなる連盟です。加盟する大学間の合同ワークショップや、学生・教職員の派遣交流などを通して、工学系の教育研究の質を向上させ、国際意識を養うことが目的です。

AOTULEは年に一度、加盟大学の学生が集まり研究発表を行う「学生会議」を開催しています。2017年はベトナムのハノイ工科大学で行われました。参加した東工大の学生に、会議を振り返ってもらいました。

原田真梨

物質理工学院 応用化学系 修士課程2年

昨年の11月、ハノイ工科大学 (HUST) にて開催されたAOTULE学生会議2017に参加させていただきました。充実したプログラムの中で、各国の同世代の学生との交流を通じて様々な刺激を受けることができました。ハノイ工科大学で経験した日々についてご報告します。

私は2017年11月22日~11月25日の4日間、ベトナムのハノイで過ごしました。まずは日本から約5時間半のフライトを経てハノイに降り立ちました。ベトナムに来るのは初めてでしたが、日本より暖かい気候と2時間という僅かな時差のおかげで快適に過ごすことができました。初日はムオン タン ハノイ センター ホテルにてウェルカムディナーがあり、参加学生同士で自由に会話しながら食事をしました。東工大の学生同士であっても、様々な国出身の留学生や幅広い分野の研究をしている学生と話す機会はあまりなく、知らないことがたくさんあったため、お互いに質問し合うことで理解を深めることができました。

2日目はハノイ工科大学で、2部屋の教室に分かれて学生プレゼンテーションを行いました。ここではスライドを用いて各自が大学で行っている研究内容について5分ほどで発表し、続く2分で質疑応答を行いました。各国の学生の研究分野やテーマから、それぞれの国で力を入れていたり、関心の高かったりする分野や物事の相違を感じることができました。また、たとえ全く違う分野の発表であっても参加学生は積極的に質問しており、活発な質疑応答となっていたのが印象的でした。

プレゼンテーションでの研究発表

プレゼンテーションでの研究発表

学生プレゼンテーションを終えたあとは同じ建物にてランチを食べました。前日のディナーとは少し違い、先程の研究発表で疑問に思った点について詳細に尋ねたり、各大学での研究室の様子を聞いたりして、研究についての意見や知識を交換することができました。

2日目の午後は各国の学生が混じったグループに分かれて、3日目の学生会議でのプレゼン発表に向けての議論をしました(グループディスカッション)。5つのテーマから好きなテーマを決め、そのテーマに沿った内容のプレゼン発表をすることが要求されました。私のグループでは「現代の、そして持続可能な社会のための再生可能なエネルギー」というテーマを選びました。テーマ決定の後に各自の意見を自由に出し合い、そこから議論を重ねることで「ハノイに適した再生可能エネルギーを考える」という内容でプレゼンすることに決めました。どのようなイントロや内容にするか、そのためにはどのような調査が必要か意見を出し合い、各自がインターネットを用いた調査や調査結果を用いた計算、発表スライド作成などを分担しました。各学生の興味や関心は違うものの、実際にテーマを決めて作業し始めると同じ考えや意見を持っていることが多くあり、国や文化が違っていても工学的な観点からの意見は一致することが多いということは、新たな気づきであり新鮮な体験でした。

3日目は学生会議があり、全員が同じ教室にてグループディスカッションで準備した内容を発表する場が設けられました。どのグループも工夫し考え抜かれた発表となっていました。同じテーマでも様々な視点からの内容となっていて、楽しく聴くとともに、英語が第一言語ではない学生でも堂々とした発表をしていて、自分の未熟さを実感しました。今後、このような機会があれば、より良い堂々とした発表ができるよう努力することを改めて決意しました。各グループの発表後にハノイ工科大学の先生3人からなるレフェリー投票および全参加学生による投票が行われ、レフェリー投票のグランプリおよび学生投票のグランプリが選出されました。ディナーでグランプリの2チームが表彰され、幸運なことにレフェリー投票のグランプリとして私たちのグループが選ばれ、表彰状と記念品をいただき、大変心に残る学生会議となりました。

学生会議表彰の様子

学生会議表彰の様子

3日目の午後のシティツアーおよび4日目の午前中の自由時間にはハノイでの観光を楽しむ機会もありました。3日目はハノイ工科大学の学生達に観光地や名物料理を丁寧に紹介してもらい、直にベトナムの文化に触れることができました。日本が古くからの歴史ある伝統的な文化を有しているのに対し、ベトナムはフランスや中国等の文化が入り混じっていて、何とも言えない不思議な感覚を味わいました。ハノイ工科大学の学生は、4日目の自由時間をどのように過ごすとよいか、お土産はどんなものがおすすめか等細かいことまでとても親切にアドバイスをしてくれ、彼らの優しさに触れることができました。今後、他国の学生が日本に来た際には、今回自分がベトナムの学生にしてもらったように、細かい配慮を大切にしたいと思いました。

学生会議を通して、海外の教授や学生の前で自身の研究を発表して意見交流を行うとともに幅広い分野の発表を聞くことで、研究に対する国際的な姿勢を学ぶことができました。また、学生会議の準備および発表では、出身国によって様々な視点や思いを持っているものの、工学という観点から物事を考える際には国を超えた共通の認識や考えが多くあることを学びました。さらに、ベトナムの文化に直に触れることで稀有な「日本」という国を再認識し、日本文化を大切にしていく重要性を感じました。AOTULE実行委員会の方々、引率の先生方、ハノイ工科大学の方々の支援に支えられ、大変充実した4日間を終えることができました。

お問い合わせ先

工系国際連携室

E-mail : ko.intl@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3859

東工大学生サークルが附属図書館で第3回作品展を開催

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2017年11月から2018年2月にかけて、附属図書館との協働により、本学の学生サークルである鉄道研究部、写真研究部、美術部による作品展が附属図書館大岡山本館にて行われました。附属図書館における作品展は今回で3回目の開催となります。作品展の日程と概要は以下のとおりです。

鉄道研究部の設営風景
鉄道研究部の設営風景

美術部の設営風景
美術部の設営風景

鉄道研究部写真展

展示期間:2017年11月16日~12月5日

鉄道研究部写真展ポスター
鉄道研究部写真展ポスター

部員が全国各地で撮影した鉄道の写真計86点を展示しました。都会・海辺・富士山・菜の花畑など様々な風景の中を走る列車の写真に、多くの学生が足を止めて見入っていました。

「勉強で疲れた時に見ると癒されます」「なつかしい気持ちになれました」など好評でした。

写真研究部作品展「一月展」

展示期間:2018年1月11日~1月23日

写真研究部作品展ポスター
写真研究部作品展ポスター

風景や人物などの作品28点(内、組写真3点)が展示されました。

「冬」「東工大」などのテーマによる作品に、「東工大の一面を新たに知ることができた気がする」「それぞれ題材の切り取り方が上手だと思う」などの感想が寄せられました。

美術部作品展「図展(とてん)」

展示期間:2018年2月1日~2月8日

美術部作品展ポスター
美術部作品展ポスター

鉛筆、アクリル、切り絵、油彩など様々な手法による16点の作品が展示されました。

描く対象も人物・風景・架空の世界など幅広く、「それぞれ独自の世界観が表現出来ていてよいと思いました」「切り絵の精緻さに驚きました」といった感想が寄せられました。

作品展のポスターもそれぞれのサークルの学生が作成しています。附属図書館は、学生の学びを支えると共に、親しみや安らぎのある場の提供を目指し、今後も学生と共にさまざまな企画を実施していく予定です。

お問い合わせ先

研究推進部情報図書館課利用支援グループ

Tel : 03-5734-2097

東京工業大学 社会人アカデミー 2018年度 ベンチャー未来塾 開講のご案内

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東京工業大学社会人アカデミーでは、本講座をはじめとして、産業のグローバル化に対応できる企業人材を育成する「グローバル産業リーダー育成プログラム」(GINDLE-Global INDustrial LEader)を設置しています。本講座は2014年度に開講し、新たなビジネスチャンス獲得の場として、高い評価をいただいてまいりました。国の政策・立案に関わる府省庁関係者や新興上場企業執行役員が集い、毎回、講義とディスカッションを行います。

共に未来を構想し、今後の豊かなネットワークを得るための場として、皆様のご受講を心よりお待ちしております。

日時
2018年5月15日(火)、5月22日(火)、6月5日(火)、6月12日(火)、6月19日(火)、6月26日(火)
場所
東京21cクラブ(〒100-6510 東京都千代田区丸の内 1-5-1 新丸の内ビルディング 10F)
対象者
新興上場企業(新経済連盟企業など)の執行役員・事業所長クラス
募集人数
20名(最少開催人数10名)
受講料
198,000円(税込)
※情報交換に参加される方は、軽食代として別途、各回当日2,000円を申し受けます。
申込期間
2018年3月1日(木)~2018年5月8日(火)まで
※締切日必着・ 締切日変更の可能性有・ 定員となり次第締切
申込方法
社会人アカデミーウェブサイトouterから申込書をダウンロードし、必要事項を記入・押印のうえ、PDFファイルで東京工業大 学社会人アカデミー事務室までメール添付にて送付してください。

ベンチャー未来塾2018 チラシ表

ベンチャー未来塾2018 チラシ裏

お問い合わせ先

東京工業大学 社会人アカデミー事務室

E-mail : jim@academy.titech.ac.jp
Tel : 03-3454-8722


国立台湾科技大学と学術交流協定を締結 協定は109機関に

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廖(リャオ)学長(左)と三島学長(右)

廖(リャオ)学長(左)と三島学長(右)

東京工業大学は国立台湾科技大学と学術交流協定(全学協定)を締結しました。これで本学は、学生交流や研究者交流推進のための学術交流協定を世界29の国・地域、109機関と結んでいることとなります(2018年3月現在)。

3月7日に本学で実施された調印式には、国立台湾科技大学から、廖 慶榮 (リャオ・チンジョン)学長など10名が出席し、本学からは、三島良直学長、丸山俊夫理事・副学長(教育・国際担当)、芝田政之理事・副学長(財務・施設担当)・事務局長ほか、4名の教員が参加しました。また、台北駐日経済文化代表処から2名が出席しました。

国立台湾科技大学はTaiwan Tech(タイワン テック)とも呼ばれ、台湾を代表する理工系大学です。

本学と国立台湾科技大学は、2015年に本学大学院理工学研究科※が国立台湾科技大学の工学院、電気情報学院と部局間協定を締結し、翌2016年には、本学工学院、物質理工学院、環境・社会理工学院の部局海外オフィスを台湾科技大学内に設置するなど、主に工系分野での学生交流や研究者交流を活発に行ってきました。この度の学術交流協定の締結により、今後、両学の連携が全学的に拡大することが期待されます。

集合写真

集合写真

2016年に行われた大学改革により、3学部6研究科体制から6学院体制に移行しました。現在の教育体系については、以下をご覧ください。

東工大フットサル部が2017年度FFCカレッジフットサルリーグ1部で準優勝

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本学フットサル部のTokyo Tech.が、2017年度のF-NET主催FFCカレッジフットサルリーグ1部において7勝3敗1分の成績で準優勝し、昇格後2年連続で準優勝の快挙となりました。

昇格2年目の準優勝を果たしたフットサル部のメンバー

昇格2年目の準優勝を果たしたフットサル部のメンバー

FFCカレッジフットサルリーグは関東地域で行われている日本最大級の学生フットサルリーグで、2017年度は約40大学の54チームが参加しました。1部リーグに所属したTokyo Tech.は、2017年12月2日にホームである東工大で行われた最終節で、フウガドールすみだファルコンズに4-1で勝利したことで、9ヵ月間におよんだリーグ戦を7勝3敗1分で終え、準優勝を果たしました。昨年度に続き昇格後2年連続の1部リーグ準優勝となりました。

キャプテンを務める原田樹さん(生命理工学部 生命工学科 3年生)のコメント

昨年度に引き続き準優勝という好成績で終えることができ、一安心しています。自分含め怪我人が多いシーズンでしたが、最後まで戦ってくれたチームメイトに感謝しています。ただ、あくまで目標は優勝なので、来年度こそはチーム一丸となり優勝を掴みとりたいと思います。

お問い合わせ先

東京工業大学フットサル部 Tokyo Tech.

Email : tokyotech12@gmail.com

「全固体電池研究ユニット」ならびに「ナノ空間触媒研究ユニット」のリーフレット公開

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2017年度に新たに設置された2つの研究ユニット「全固体電池研究ユニット」ならびに「ナノ空間触媒研究ユニット」のリーフレットが完成しました。

研究ユニットは、科学技術創成研究院(IIR)のもとに最先端研究を小規模のチームで機動的に推進するために設置され、卓越したリーダーが“尖った”研究を大きく育てるための仕組みです。

設置された各研究ユニットのねらい、特色、具体的な研究目標、それを達成する道筋などをわかりやすく紹介しています(日本語版、英語版)。

新設された研究ユニット

現行の研究ユニット

グローバル水素エネルギー研究ユニット

(リーダー:岡崎健特命教授)

グローバル水素エネルギー研究ユニット

ビッグデータ数理科学研究ユニット

(リーダー:高安美佐子教授)

ビッグデータ数理科学研究ユニット

スマート創薬研究ユニット

(リーダー:関嶋政和准教授)

スマート創薬研究ユニット

ハイブリッドマテリアル研究ユニット

(リーダー:山元公寿教授)

ハイブリッドマテリアル研究ユニット

バイオインタフェース研究ユニット

(リーダー:小池康晴教授)

バイオインタフェース研究ユニット

革新固体触媒研究ユニット

(リーダー:原亨和教授)

革新固体触媒研究ユニット

原子燃料サイクル研究ユニット

(リーダー:竹下健二教授)

原子燃料サイクル研究ユニット

クリーン環境研究ユニット

(リーダー:藤井正明教授)

クリーン環境研究ユニット

研究ユニットリーフレット一括ダウンロード

研究ユニットリーフレット一括ダウンロード

お問い合わせ先

研究・産学連携本部

E-mail : ru.staff@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3794

3月27日15:30 タイトル、本文中に誤りがあったため、修正しました。

大規模災害時におけるすずかけ台キャンパスの使用に関する協定を締結

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東京工業大学は3月27日、国土交通省横浜国道事務所との「大規模災害時における東京工業大学すずかけ台キャンパスの使用に関する協定」を締結しました。

調印式で握手を交わす国土交通省関東地方整備局の淡中泰雄横浜国道事務所長(左)と安藤真理事・副学長(研究担当)(右)

調印式で握手を交わす国土交通省関東地方整備局の淡中泰雄横浜国道事務所長(左)と安藤真理事・副学長(研究担当)(右)

国土交通省では、首都直下地震の発生後速やかに、人命救助や緊急物資の輸送路を確保するため、道路管理者と関係機関が連携し、道路啓開の考え方や手順、事前に備えるべき事項等を定めた道路啓開計画(首都直下地震道路啓開計画「八方向作戦」)を作成しています。

すずかけ台キャンパスは、神奈川県から都心に向かう重要なルートである東名高速道路横浜町田インターチェンジ(IC)、国道246号、主要幹線道路である国道16号保土ヶ谷バイパスに隣接しており、南・南西のどちらの方向にも物資・機材・人員の供給できる拠点として、集結拠点等に適した立地状況を備えています。

本学は、大規模災害の発生時にすずかけ台キャンパスを道路啓開部隊等の集結拠点として使用する旨の協定を締結し、本計画の深化に協力します。

東京工業大学(すずかけ台キャンパス)

お問い合わせ先

東京工業大学 広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

Email : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975 / Fax : 03-5734-3661

平成29年度 東京工業大学 学位記授与式挙行

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3月26日、大岡山キャンパス体育館にて、学位記授与式を執り行いました。

平成29年度 東京工業大学 学位記授与式挙行

学長と来賓の方々、役員、部局長等列席のもと、卒業生・修了生、教授陣、そして卒業生・修了生のご家族も多数出席し、学部は11時から、大学院は14時から学位記授与式を挙行しました。

学長式辞(三島良直学長)
学長式辞(三島良直学長)

来賓祝辞(石田義雄 蔵前工業会理事長)
来賓祝辞(石田義雄 蔵前工業会理事長)

学長式辞で三島良直学長は、卒業生・修了生・ご家族へのお祝いの言葉に続き、学部の卒業生と大学院の修了生に向けてメッセージを贈りました。

多くの来賓の方々を代表し、本学同窓会である一般社団法人蔵前工業会理事長、東日本旅客鉄道株式会社監査役の石田義雄氏(昭和42年 理工学部機械工学科卒)より祝辞をいただきました。

続いて、学部学位記授与式では各学科の代表者に学位記が授与され、大学院学位記授与式では修士課程・専門職学位課程については専攻・コース代表者、博士後期課程は修了者全員に、学位記が授与されました。

学部学位記授与式では、学部学生の勉強意欲の向上を図ることを目的にとして学業成績が優秀な学部学生(各学科1名)を表彰する平成29年度東京工業大学優秀学生賞の表彰も行われました。

卒業生総代謝辞(学部)
卒業生総代謝辞(学部)

修了生総代謝辞(大学院)
修了生総代謝辞(大学院)

今年は、学部では1,079名が卒業するとともに、大学院では、修士課程1,471名、専門職学位課程34名、博士後期課程195名が修了しました。

式後は、ご家族、友人と本館を背景に記念写真を撮るなどして、満開の桜の中、旅立ちを祝いました。

卒業生、修了生のみなさんのご健康と益々のご活躍を心よりお祈りします。

記念写真

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