現在研究開発が進んでいるキャリア周波数28 GHz~110 GHzでは、伝送帯域幅に限界がありますので、より伝送帯域を拡大しやすい300 GHz帯をはじめとするテラヘルツ波の周波数帯の利用が検討されています。300 GHz帯は、次世代の移動体通信技術である5Gで検討されている28 GHz帯と比較して10倍以上の高い周波数であることから、広い伝送帯域幅を確保し易い特長を持ちます。一方で、高い周波数であることから、IC内部や実装における各ポート間の不要信号の漏れなどが生じやすく、これまで十分に高い信号対雑音比(SNR)特性[用語3]を得ることができませんでした。このため、300 GHz帯を利用したとしても、広い伝送帯域幅と高い変調多値数とを両立して得ることができず、これまで毎秒数10ギガビット級の無線伝送Image may be NSFW. Clik here to view.に留まっていました。
今回、1波(1キャリア)で毎秒100ギガビットの無線伝送を実現しましたので、将来的に、300 GHz帯の広い周波数帯域を活かして複数キャリアに拡張したり、MIMOやOAM等の空間多重技術Image may be NSFW. Clik here to view.を併用することにより、毎秒400ギガビット超の大容量無線伝送を可能とする超高速IC技術として期待されます。また、テラヘルツ波の活用が期待されているイメージングやセンシングなど、様々な分野への展開も期待されます。NTTは、パートナとなる皆さまとのコラボレーションを通じて、超高速ICを用いた新サービスや新産業の創出をめざすと共に、超高速IC技術のさらなる進化をめざします。
東京工業大学 科学技術創成研究院の真木孝尚特任助教、岩崎博史教授、生命理工学院の小倉尚人大学院生(修士課程2年)、デンマーク・コペンハーゲン大学のジェネヴィーブ・トーン(Genevieve Thon)博士、米国・ブランダイス大学のジェームズ・E・ヘイバー(James E. Haber)博士の国際研究グループは、分裂酵母の接合型変換機構の新たな制御遺伝子を発見した。
本学の学生チーム ニンジャリバトン(ninjaribaton)が2018年ACM※国際大学対抗プログラミングコンテスト世界大会(ACM International Collegiate Programming Contest (ICPC) World Finals 2018)に出場し、140位中31位タイという好成績を収めました。
※
ACM…Association for Computing Machineryの略称。情報理工学に関する国際的な学会。
[用語4]卓越研究員 : 文部科学省が2017年度から始めた「卓越研究員事業」により公募され、新たに採用された研究者。同事業の目的は、新たな研究領域に挑戦するような若手研究者が、安定かつ自立して研究を推進できるような環境を実現するとともに、全国の産学官の研究機関をフィールドとして活躍し得る若手研究者の新たなキャリアパスを提示することなどが挙げられている。詳しくは文部科学省のホームページImage may be NSFW. Clik here to view.を参照。
合成した環分子とC60分子をトルエン溶液中で混合することで、土星形分子の作製を試みた。環分子に対して球分子を加えていくと環分子のNMRシグナルが移動し、環分子の内部の領域で相互作用があることが確かめられた。詳しい解析により、分子は1:1の比で会合することが明らかになり、その強さを示す会合定数[用語6]を2,300 L mol–1と決定した。
[文献2] S. Kigure, S. Okada, Jpn. J. Appl. Phys. 2015, 54, 06FF01.
[文献3] H. Shimizu, J.D. Cojal González, M. Hasegawa, T. Nishinaga, T. Haque, M. Takase, H. Otani, J.P. Rabe, M. Iyoda, J. Am. Chem. Soc. 2015, 137, 3877.
[文献4] Y. Yamamoto, K. Wakamatsu, T. Iwanaga, H. Sato, S. Toyota, Chem. Asian J. 2016, 11, 1370.
論文情報
掲載誌 :
Angewandte Chemie International Edition
論文タイトル :
Nano-Saturn: Experimental Evidence of Complex Formation of an Anthracene Cyclic Ring with C60
(ナノ土星:アントラセン環状リングとC60との錯体形成の実験的証拠)
著者 :
Yuta Yamamoto, Eiji Tsurumaki, Kan Wakamatsu, Shinji Toyota*
(山本 悠太、鶴巻 英治、若松 寛、豊田 真司*)
High-Mobility p-Type and n-Type Copper Nitride Semiconductors by Direct Nitriding Synthesis and In Silico Doping Design(和訳:直接窒化法および計算機中でのドーピング設計によって得られた高移動度p型およびn型窒化銅半導体)
そこで、図1のようにストライプ状にpn接合ダイオードを形成し、その電流-電圧特性を測定することで、少数キャリア寿命を抽出するテストパターン(Test Element Group、TEG)を構築した。この構造では先に記したように少数キャリアはウエハー裏面に到達しにくくなるが、pn接合ダイオードの測定からストライプの間隔依存性を解析することにより、少数キャリア寿命を得ることができる。