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ロボット技術研究会が水中ロボットコンベンションフリー部門で3位入賞 附属高校はジュニア部門で準優勝

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「水中ロボットコンベンション in JAMSTEC 2019~海と日本プロジェクト~」が8月23日から8月25日にかけて、神奈川県横須賀市の国立研究開発法人「海洋研究開発機構(JAMSTEC)」横須賀本部で開かれ、東京工業大学のものつくり学生サークル、ロボット技術研究会アクア研(水中ロボットチーム)の3チームと附属科学技術高校の2チームが出場しました。フリー部門でロボット技術研究会チームが3位に入賞し、ジュニア部門で附属高校1年生チームが準優勝しました。

この大会は、水中ロボットに関して自由にアイデアや技術を競うフリー部門、水中に設置された風船を自律制御によって割るAIチャレンジ部門(今年新設)、中高生向けのジュニア部門の3部門に分かれています。海洋研究開発機構の多目的プールで水中ロボットが競技しました。

東工大ロボット技術研究会と附属高校から出場したチームとロボット名は次の通りです。

フリー部門

自作の機体を持参し、オリジナリティを競います。重量点、プレゼン点、競技点の合計で勝敗が決まります。10チームが出場しました。

  • 東工大附属科学技術高校 13期機械科 水中ロボット製作チーム「ドレパナ初号機」
  • ロボット技術研究会 アクア研gen班「gen4」=3位入賞
  • ロボット技術研究会 アクア研18「水鉄砲太郎」

AIチャレンジ部門

事前に提供された機体、もしくは自身で製作した機体に各チームの開発したアルゴリズムを搭載し、その処理能力を競います。プレゼン点と競技点の合計で勝敗が決まります。7チームが出場しました。

ロボット技術研究会 アクア研 AIチャレンジチーム「Mark3」

ジュニア部門

中学生、高校生、高専生を対象とし、無償で提供される水中ロボットキットを組み立て、改造して競います。競技は制限時間内に多くの缶を回収する缶拾い競争です。12チームが出場しました。

東工大附属科学技術高校 ぴよぴよソウル=準優勝

フリー部門3位 ロボット技術研究会アクア研gen班 チームリーダー斎藤天丸さんの話

フリー部門3位に入賞したロボットは、本来、AUV(自律制御で航行する水中ロボット)として開発され、安定して長距離かつ長時間の運転にも耐えられるよう設計されました。例えば、長距離航行中はロボットをスリムな形に維持して水の抵抗を減らす必要があります。目的地に到着したら内部の機器を展開したり、子機を射出できるようにする必要があります。今回製作したロボットには、前方のカバーを自動で開閉できる変形機構が搭載されています。また、水に潜るためにスクリューを回さなくてもすむように、水を自動で注排水する機構を制作しました。

水中ロボットで重要な要素の一つは防水技術です。ロボットに必要な電気回路やバッテリー、モーターといった要素は水に触れると壊れてしまうので、水中ロボットでは防水が不可欠になります。特にモーターからプロペラへ動力を伝える部分は、回転する軸が防水すべき部分とそうでない部分をまたぐため、最も防水が難しい箇所の一つです。この点について我々のチームでは、磁石を用いて非接触で動力を伝える、マグネットカップリングと呼ばれる機構を自作しました。用いられている磁石は特別なものではなく、100円ショップで購入できるものを使用しています。

このような、複雑な機構に挑戦するチャレンジ精神と、それを実現する技術力が評価され、3位入賞という結果を得ることが出来ました。

当日の機体コンディションが大変良く、たくさんある機構を操縦者が説明に合わせてちょうど良いタイミングで動かしました。色々詰め込んで、全て動いているということを理解してもらえたのだと思います。機体やスクリューの形状は、大学の講義で得た知識を活かして設計されています。座学で学んだ内容を実際に応用できたことは、非常に良い経験となりましたし、それによって開発した機体が評価されたことは大変うれしく思います。

今後は、ロボットアーム等を搭載し水中での作業が可能なロボットや、自律制御によって課題を達成する水中ロボットの開発を目指します。

アクア研gen班のメンバーは次の4人です。

守家岳志さん(工学院 機械系 学士課程3年)、源元颯人さん(同)、斎藤天丸さん(同)、水上勇佑さん(理学院 学士課程1年)

AIチャレンジ部門に出場した機体
AIチャレンジ部門に出場した機体

フリー部門で3位に入賞した機体
フリー部門で3位に入賞した機体

3位のアクア研gen班メンバーとメンテナンス中の機体 左手前から(時計回りに)水上さん、源元さん、斎藤さん

3位のアクア研gen班メンバーとメンテナンス中の機体
左手前から(時計回りに)水上さん、源元さん、斎藤さん

ジュニア部門準優勝 東工大附属科学技術高校科学・技術科1年 ぴよぴよソウル チームリーダー佐藤諒弥さんの話

ジュニア部門で準優勝した機体
ジュニア部門で準優勝した機体

私たちは、附属高校1年C組の有志で集まったメンバーです。製作は、ロボットが組み上がっても動かない日が続くなど、トラブル続きでした。学校のプールで動かすことができたのは、なんと大会2日前。本番では皆で協力して機体の調整を行い、作戦を練って勝ち進みました。決勝戦は、モーターが1機しか動かず2位という結果になってしまいました。

製作を進める中で学んだことは、普段、学校で学んでいるプログラミングや与えられた問題を解くために協力して考える力などを活用することで、難題にぶつかっても解決できるということでした。来年は、更なるアイデアで、どうしたら故障が減るか、どうしたら思い通りに移動するかなど工夫を重ね優勝を目指したいと思います。

ぴよぴよソウルのメンバーは次の8人です。

佐藤諒弥さん、池田こころさん、岡部碧さん、角田雪衣さん、山口海音さん、濵中一星さん、平野祥太郎さん、川島琉太郎さん

ジュニア部門で準優勝した「ぴよぴよソウル」のメンバー 前列左から山口さん、佐藤さん、岡部さん、角田さん、後列左から平野さん、池田さん、濵中さん、川島さん

ジュニア部門で準優勝した「ぴよぴよソウル」のメンバー
前列左から山口さん、佐藤さん、岡部さん、角田さん、後列左から平野さん、池田さん、濵中さん、川島さん

ロボット技術研究会(ロ技研)とは

日本がその最前線を担うロボット技術(ロボティクス)を中心に、回路技術、ソフトウェア技術などについての研究開発を行う、東工大生184名が所属する公認サークルです。

小さいながらも学内に部室を持ち、フライス盤、旋盤、ボール盤などの工作機械と、オシロスコープやパソコンなどの電子回路・ソフトウェア開発のサポート機材を揃えています。また、ロボットづくりという枠組みにとらわれず、「何をやってもいい」というのがこのサークルの特徴です。

知識がなくても、ゼロから設計に必要な数学的観点と、回路・工作の実学的観点を学べる環境があります。ロボット技術研究会には、研究室と呼ばれるグループがあり、それぞれのテーマを設けるなどして、様々なことを研究しています。

東工大基金

ロボット技術研究会の活動は東工大基金によりサポートされています。

東工大への寄附 > 東京工業大学基金

問い合わせ先

広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975


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