東京工業大学のテニュアトラック教員の2019年度研究成果発表会が12月13日、大岡山キャンパス大岡山西9号館で開催され、学内外から33名の参加がありました。
本学のテニュアトラック制度はグローバルエッジ研究院(2006年度から2013年度まで)による試行を経て、2011年度から全学的な運用が始まり、文部科学省科学技術人材育成事業「テニュアトラック普及・定着事業」の支援を受けて実施してきました。この支援事業が2019年度で最後となるのを受けて、2019年度のテニュアトラック教員である工学院 機械系の田中博人准教授をはじめ、過去に本事業によりテニュアを獲得した教員4名の特別講演を併せて実施しました。
佐藤勲総括理事・副学長の開会挨拶の後、本事業の総括メンターである中村聡副学長が司会を務め、物質理工学院 材料系、理学院 物理学系、工学院 機械系と幅広い分野の研究成果が発表され参加者との活発な質疑応答、意見交換が行われました。
最後に、来賓の科学技術振興機構・科学技術イノベーション創出基盤構築事業プログラム主管である東京工業大学 榎敏明 名誉教授がサイエンスマップを用いた日本の研究活動の現状について講演しました。
発表会終了後は、懇親会が開かれ、本学URA(リサーチ・アドミニストレーター)や様々な学院の教員が専門分野を超えてさらに交流を深める機会となりました。
登壇者と講演テーマ
物質理工学院 材料系 松本英俊 准教授
「ナノ材料の機能開拓に基づくエネルギー・環境材料の創製」物質理工学院 材料系 早水裕平 准教授
「自己組織化ペプチドと原子層が生み出すバイオ・ナノ界面」工学院 機械系 葭田貴子 准教授
「脳科学から人間機能の拡張へ」理学院 物理学系 宗宮健太郎 准教授
「重力波の観測」工学院 機械系 田中博人 准教授
「Aero/Aqua Biomimetics 空と海のバイオミメティクス」
テニュアトラック制度とは
文部科学省テニュアトラック普及・定着事業によると、「公正で透明性の高い選考により採用された若手研究者が、審査を経てより安定的な職(テニュアポスト)を得る前に、任期付の雇用形態で自立した研究者として経験を積むことができる仕組み」と説明されています。
教員の成果を公正に評価することが重要であり、研究成果発表会は審査・評価のため毎年、開催しています。
また、東工大は独自のテニュアトラック制度も運用しており、研究者のキャリアパスをサポートしています。
- 「東工大テニュアトラック教員 2017年度研究成果発表会」開催報告|東工大ニュース
- 「東工大テニュアトラック教員 2015年度研究成果発表会」開催報告|東工大ニュース
- 「テニュアトラック教員 研究成果発表会」開催報告|東工大ニュース
- 東京工業大学 テニュアトラック制度
- テニュアトラック普及・定着事業|文部科学省