独立行政法人科学技術振興機構(JST)による「日本・アジア青少年サイエンス交流事業」(さくらサイエンスプラン)は、優秀なアジアの青少年を短期間日本に招へいし、未来を担うアジアと日本の青少年が科学技術の分野で交流を深めることを目的としています。
この事業の一環として、この夏アジア諸国から高校生300人を招へいし、日本の最先端の研究を体験する1週間のプログラムが実施され、東工大にも2つのグループが来訪しました。
7月28日(月)の午前中に来訪した中国からの高校生31名は、地球生命研究所(ELSI)で東工大とELSIの概要説明を受けた後、インターナショナル・ワークショップに参加しました。
ワークショップでは、イタリア、スペイン、アメリカなど各国からやってきた客員研究員たちが、ピート・ハット教授(ELSI参与、プリンストン高等研究所 宇宙物理学教授)を囲んでディスカッション中でしたが、来訪した高校生のために、科学という学問の進化や、何故自分たちが地球の研究をしているのかなどについてレクチャーを実施しました。
高校生からは質問が相次ぎ、白熱したレクチャーになりました。 その後、ELSI研究員との懇談や実験室の見学を実施し、最後に、東工大の学生たちと一緒に学食の体験をして、東工大の訪問を終了しました。
8月4日(月)の午後には、インドネシア、ベトナムなどのアジア各国からの高校生80名が訪問しました。
東工大の概要説明の後、大学生によるキャンパス案内を交えながら、環境エネルギーイノベーション棟およびスーパーコンピュータTSUBAMEの見学を実施しました。
環境エネルギーイノベーション棟では、建物内の研究室に所属する大学生の案内のもと、建物全面に設置された太陽電池パネルや、研究室および実験室を見学しました。
TSUBAME見学ではスーパーコンピュータのマシンルームを見学し、担当者からは学内の研究をはじめ、企業との共同研究などにTSUBAMEが活用されているなどの説明があり、参加した高校生は熱心に説明を聞いていました。
その後、本館前で記念写真を撮影し、東工大の訪問は終了しました。
両日とも猛暑の中、わずか半日の訪問でしたが、参加した高校生が東工大での経験を通じて日本の科学技術に関心を高め、将来、東工大をはじめ、日本の大学に進学するなど日本とアジア諸国の若い世代の国際交流が促進されることを期待しています。
- ※
- 公開時 誤植がありましたので、修正しました。