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ロボット技術研究会が「NHK学生ロボコン2024」で特別賞受賞

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東京工業大学の公認サークル「ロボット技術研究会」の部員で構成するチームMaquinista(マキニスタ)が、6月9日、「NHK学生ロボコン2024」(主催NHK、NHKエンタープライズ)に出場し、特別賞 マブチモーター株式会社賞を受賞しました。

「NHK学生ロボコン2024」出場メンバー

「NHK学生ロボコン2024」出場メンバー

「NHK学生ロボコン」は1991年より開催されている日本全国の大学が参加するロボットコンテストで、2002年からは「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト(以下、ABUロボコン)」の日本代表選考大会という位置づけで開催されています。

競技内容は毎年異なり、2024年はABUロボコンの開催国がベトナムであることから、棚田に苗を植えて稲を収穫する一連の作業をモチーフにした「HARVEST DAY(ハーベスト・デイ)」というテーマで行われ、事前審査を通過した18チームが出場し、2チームずつの対戦形式で勝敗を競いました。

競技エリアは3つに分かれていて、エリア1では、ラックに置かれた苗を回収し、決められた位置に運んで置く「プラント」というタスクを行います。エリア2では、自分のチームカラーのボール(もみ)と紫色のボール(空もみ)を、交互にエリア3に投げ込む「ハーベスト」というタスクを行います。エリア3では、チームカラーのボールだけを回収し、サイロと呼ばれる縦長のかごに入れる「ストア」というタスクを行います。サイロには最大3つのボールが入る仕様になっており、5つのサイロのうち3つのサイロにチームカラーのボールを2つ入れ、かつ一番上に載っている状態にすることを「Mua Vang(ムア・バン)」といい、その瞬間に勝利となります。ムア・バンによって勝負が決しない場合は、各タスクによる得点の合計によって勝敗が決まります。

今年は、エリア3でタスクを行うロボットは、完全自動ロボットでなければいけないという難しいルールもある中、各チーム共、大きさ、重量、安全性等、厳しい規定に則って製作した2台のロボットで競技に挑みました。

マキニスタの出場ロボット kusaka(クサカ)
マキニスタの出場ロボット kusaka(クサカ)

fushimi(フシミ)
fushimi(フシミ)

予選第1試合は、結果的に今大会で準優勝したチームとの対戦でした。マキニスタのロボットは2台共順調に動き、両チーム共得点を重ねるハイレベルな戦いになりましたが、相手チームのスピードに一歩及ばず惜しくも敗れてしまいました。予選第2試合は、フシミの動きに多少の不具合があったものの、クサカが十分な得点を獲得し、勝利を手にすることができました。予選の結果は1勝1敗となり、残念ながら決勝トーナメントへの進出は叶いませんでした。

近年、電子制御技術の発展により、機構を単純化して複数のアクチュエータをロボットに搭載するチームが多い中、マキニスタのクサカは、複数のカム機構を搭載して複雑な動きを生じさせ、電子制御では難しいとされる細かい動作を可能にし、さらにアクチュエータ数を減らして軽量化を図りました。このような機構は他のチームには見られず、「電子制御に頼りきることなく、制御と機械の良いところを組み合わせている」と評価され、特別賞の受賞となりました。

特別賞を受賞するメンバー
特別賞を受賞するメンバー

特別賞のトロフィー
特別賞のトロフィー

チームメンバーのコメント

マキニスタ代表 堀江諒さん(工学院 電気電子系 学士課程4年)

今年1年間を振り返ってみると、私としてもチームとしても挑戦の連続だったと感じます。この挑戦が大会本番では勝利に結びつかず悔しい反面、特別賞という形になりうれしい気持ちもあります。今年1年間の挑戦の過程は決して無駄なものではありませんでした。むしろ未来のマキニスタに貢献したと確信しています。チームが抱えている問題に対して仲間と相談して解決案を考え、そして実践するという一連の経験はとても貴重なものでした。この経験は今後の研究生活でも非常に役立つものだと思うので、同じ姿勢で研究にも取り組んでいこうと思います。
マキニスタが今年も大会に出場できたのは、練習場所を貸してくださった施設の皆さま、ご支援いただいた皆さまのおかげです。本当にありがとうございました。これからもマキニスタは成長を続けていきますので、応援のほど、よろしくお願いいたします。

チームリーダーの齋藤亜也翔さん(工学院 機械系 学士課程3年)

大会結果としては、目標として掲げていた予選突破が果たせずとても悔しいですが、本番で2台とも無事に動いてくれたことは、この1年間開発してきた成果であり、うれしく思います。また、私が設計・製作した機構が特別賞受賞という形で評価いただけたことは大変喜ばしく、エンジニア冥利に尽きます。ロボット開発では機械系で学んできたことを生かすことができました。また、ロボット製作の経験を研究などで生かしていきたいと思います。
これまで、ロボコン優勝を目指す中では辛いこともたくさんありましたが、マキニスタで開発してきたことは、今後必ず自分を支えてくれると思っています。この1年間、共に開発してくれたマキニスタのみんなや助言をくださった先輩の皆さん、応援してくださった方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

マキニスタ一同

マキニスタ一同

東工大基金

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お問い合わせ先

ロボット技術研究会 Maquinista

Email tokyotech.maquinista@gmail.com


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